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記事一覧

指先を目にして(2020年11月20日配信『琉球新報』-「金口木舌」)

 家族、親類の笑顔に囲まれて安里要江(としえ)さんが幸せそうな表情を浮かべる。告別式会場に著書などとともに多くの写真が展示されていた。安里さんの過酷な沖縄戦体験は映画「GAMA 月桃の花」のモデルになった▼99歳で亡くなる1年前まで体験を語り続けた。沖縄戦と戦後の収容所生活で夫や子どもたちを失った。糸満市の轟(とどろき)の壕(ごう)で日本兵が「子どもを泣かすな」と銃剣を突きつけた。生後9カ月の長女、和子ちゃ...

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[安里要江さん死去]「語り部」の使命貫いた(2020年11月16日配信『沖縄タイムス』-「社説」)

 沖縄戦の語り部として約40年にわたり戦争の悲惨さを訴えてきた安里要江さんが亡くなった。99歳。昨年5月に活動に終止符を打つまで自身の過酷な体験と平和の尊さを語り続けてきた。 安里さんは中城村(現・北中城村)喜舎場出身。沖縄戦当時24歳で、10・10空襲の直前に生まれた乳飲み子の娘と、幼い息子を抱える2児の母だった。 戦況が悪化する中、子どもたちと病身の夫、高齢の親族らと共に戦場をさまよった。米軍...

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32軍司令部壕の換気口「調査が必要」 勉強会で牛島さん指摘(2020年10月11日配信『琉球新報』)

首里城地下の第32軍司令部壕について自ら調査した内容を語る牛島貞満氏=10日、那覇市の首里公民館 首里城地下の第32軍司令部壕の保存・公開を求める会(瀬名波栄喜会長)は10日、那覇市の首里公民館ホールで日本軍第32軍を指揮した牛島満司令官の孫、牛島貞満さん=東京都=を招いて勉強会を開いた=写真。「第32軍首里司令部壕跡を歴史・平和学習の場に」と題した勉強会には、市民ら約60人が参加し、壕の構造や過去の調査に...

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<つなぐ 戦後75年>沖縄県民の悲痛 訴え 宇都宮市立南図書館で荒井退造企画展(2020年8月16日配信『東京新聞』)

荒井退造を振り返る企画展=宇都宮市の市立南図書館で 宇都宮市出身で太平洋戦争末期、内務官僚として沖縄に派遣され、県民の命を守ろうと県外疎開などに奔走した荒井退造(1900年〜45年)を振り返る企画展が、宇都宮市立南図書館で開かれている。沖縄県民の悲痛を訴えた内務省あての最期のメッセージなど70点を展示している。(原田拓哉)荒井退造 (南図書館提供) 退造は旧内務省に入り、43年に沖縄県警察部長に就...

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「身を隠すこともできない残酷さ」 琉球大生が調査した沖縄戦、変わる学び(2020年8月13日配信『毎日新聞』)

沖縄戦の上陸地点・渡具知ビーチ(読谷村)を訪ねる琉球大の学生ら=琉球大・山本ゼミ提供 沖縄戦での旧日本軍の組織的戦闘が終結したとされる6月23日の「慰霊の日」に合わせ、琉球大学(沖縄県)の学生たちが太平洋戦争の主な戦争被害を比較し、沖縄戦はどのような戦争だったのかを分析した。詳しい調査結果をウェブサイトで公開している。【宮城裕也】 調査したのは琉球大人文社会学部の山本章子准教授(日米外交史)ゼミの3年...

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亀山亮「死んだ真似で生き残った」――沖縄の集団自決、生存者が語る75年前の悲劇(2020年8月11日配信『Yahoo!ニュース』)

太平洋戦争では、日本で唯一の地上戦が沖縄で繰り広げられた。米軍が上陸した際、沖縄本島や慶良間諸島では集団自決が行われた。最も自決した人が多かった渡嘉敷島では、村長の号令のもと329人が命を落とした。ただし、手榴弾の不発などによって一命を取り留めた人もいる。あの集団自決の現場では何が起き、どのように生き抜いたのか。75年前を振り返ってもらった。(文・写真:写真家・亀山亮/Yahoo!ニュース 特集編集部)コロナ...

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沖縄戦75年…声なき声を遺族へ 遺骨収集「ガマフヤー」具志堅隆松さん(2020年8月9日配信『産経新聞』)

具志堅さんのヘッドライトがガマを照らす。湿度が高く、汗が滴り落ち、息苦しさを感じた=沖縄県糸満市の山城壕沖縄戦で亡くなった人の遺骨や遺品を収集する具志堅さん。「過去を見つめることで、戦争のない未来を考えよう」と訴える日本兵が使ったとみられる茶碗。いまだに多くの遺留品が出土する 暗いガマ(壕)の中から今でも掘り出される75年前の沖縄戦の犠牲者。閉ざされた狭い空間で、作業は、遺骨の声を聞き取ろうとする...

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壕内に赤さびた銃身…沖縄戦の拠点「司令部壕」映像公開(2020年8月2日配信『産経新聞』)

第32軍司令部壕内に残されていた小銃の銃身(代表撮影) 先の大戦末期に激しい地上戦が繰り広げられた沖縄戦で、日本陸軍の拠点だった第32軍司令部壕(ごう)の内部の映像が2日、報道向けに公開された。残されていた小銃の銃身や、壕を掘削した際のツルハシの跡なども鮮明に映されている。壕は現在、一般の立ち入りが禁止されており、内部を知る貴重な映像といえそうだ。 第32軍司令部壕は先の大戦末期、首里城(那覇市)...

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浄土真宗本願寺派が製作の沖縄戦記録映画 全国で一般公開(2020年7月31日配信『NHKニュース』)

 来月、終戦から75年を迎えるのを前に、20万を超える人が亡くなった沖縄戦を語り継ごうと、京都の西本願寺を本山とする浄土真宗本願寺派が体験者の証言などを集めて製作した映画が、全国各地の映画館で公開されています。 浄土真宗本願寺派が製作した「ドキュメンタリー沖縄戦」は、激しい地上戦によって多くの住民や日米の兵士など20万人を超える命が失われた沖縄戦を語り継ぐ、1時間45分の映画です。 宗派の平和学習の教材と...

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映画「ドキュメンタリー沖縄戦」ナレーターの宝田明さん 自身の壮絶な戦争体験を重ね(2020年7月24日配信『産経新聞』) 

自身の戦争体験や作品について語る宝田明さん(水沼啓子撮影)映画「ドキュメンタリー沖縄戦 知られざる悲しみの記憶」の場面写真 今年は戦後75年。昭和20年3月、米軍が沖縄に上陸して始まった「沖縄戦」を、生き残った住民の証言などで描いた映画「ドキュメンタリー沖縄戦 知られざる悲しみの記憶」(太田隆文監督)が今月25日に公開。本編のナレーターを務める俳優の宝田明さん(86)は、自身も満州(現中国東北部)...

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「総理府史」誤記 訂正して再版すべきだ(2020年7月23日配信『琉球新報』-「社説」)

 1952年から72年の日本復帰まで沖縄は「米国の信託統治下に置かれていた」という誤りが「総理府史」(2000年)に記述されていた。 米国統治下の沖縄に深くかかわった総理府の「正史」ともいえる刊行物が、日米関係と沖縄の戦後史を巡る深刻な誤りを20年間放置していた。衛藤晟一沖縄担当相は誤りを認めたが、正誤表を配布する対応にとどまっている。訂正して再版すべきだ。 「総理府史」は「沖縄関係行政の変遷」の項目...

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誠実に生きる(2020年7月1日配信『沖縄タイムス』-「大弦小弦」)

 自伝を出したと聞いて今帰仁村の自宅を訪ねると、夫婦そろって出迎えてくれた。著者の喜納政業さん(94。琉球政府の元立法院議員)が答えてくれている間、妻ツルさん(95)がかたわらで穏やかに見守っている▼貧しくも果敢な少年期を過ごし、19歳で沖縄戦に徴兵された。糸満の壕で火炎と毒ガス攻撃を受け一時生き埋めになる。6月末の部隊解散後も南部をさまよい戦友を失った。捕虜となったのは10月末だった▼帰郷後、夜中...

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日米同盟「犠牲の遺産」 沖縄戦の教訓と相いれず(2020年7月6日配信『琉球新報』-「社説」)

 米ホワイトハウスは、「沖縄戦75年記念声明」を発表した。沖縄戦で多大な犠牲を払った結果、日米同盟という「遺産」があると評価した。 沖縄側からすると納得できない。沖縄戦で多くの住民が犠牲になり、戦後も米軍基地が集中し過重な負担が続く。日米同盟は、沖縄に犠牲を強いる元凶である。米国の沖縄戦観は、「軍隊は住民を守らない」という沖縄側の教訓とは相いれない。 沖縄戦で1万2千人を超える米兵が戦死した。戦闘を...

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戦後75年、唯一の地上戦が行われた沖縄戦の証言/映画『ドキュメンタリー沖縄戦 知られざる悲しみの記憶』予告編 2020年7月25日公開

戦後75年。体験者と専門家も証言を中心に記録映像を交え描く、『ドキュメンタリー沖縄戦 知られざる悲しみの記憶』。その当時を知る体験者、専門家の証言を中心に、米軍が撮影した記録フィルムを交え紹介。上陸作戦から、戦闘終了までを描く。75年前の1945年7月2日は、米軍が沖縄戦作戦の終了を宣言した日である。日本、唯一の地上戦が行われた沖縄戦。それを描いた映画やドラマは少ない。学校の授業でも駆け足で終わる。そのため...

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沖縄戦体験者への冒涜(2020年6月29日配信『琉球新報』-「金口木舌」)

 小学生のころ、原子爆弾の悲惨さを描いた漫画「はだしのゲン」(中沢啓治作)を読み、戦争の脅威を具体的に想像するようになった。絵の力は大きい。戦争に反対する主人公一家を非国民と迫害した軍国主義の恐ろしさも伝える▼本紙も4月から、新報小中学生新聞りゅうPON!で「まんがで伝える沖縄戦」(絵・なかもとあやこ)を掲載している。このうち沖縄戦の映像で知られる「震える少女」も今月題材とした▼「震える少女は私」と...

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沖縄戦証言に圧力 沈黙強いる行為許さず(2020年6月28日配信『琉球新報』-「社説」)

 沖縄戦の体験を証言した人の自宅を訪ね、とがめるような言葉で詰め寄るなど圧力をかける事態が相次いでいる。 証言者を萎縮させ、結果として証言を封殺する動きは戦争の教訓継承を妨げ、表現の自由を侵すものだ。不当な圧力で沈黙を強いる社会は戦時体制に向かうかつての日本を想起させる。表現の自由を侵す行為は許されない。 沖縄戦の記録映像で映し出される「震える少女」として名乗り出た女性に対して、知らない男性が自宅...

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先日、訪ねた宜野湾市の佐喜眞美術館は…(2020年6月27日配信『沖縄タイムス』-「大弦小弦」)

 先日、訪ねた宜野湾市の佐喜眞美術館は新型コロナウイルスの影響でがらんとしていた。例年は修学旅行生でごった返す日もあるというが、家族連れが数組いるくらい▼学校関係などの団体客だけでこの4カ月間で約6千人のキャンセルがあった。それでも、長年にわたって毎年来館する学校は秋以降や来年度に延期すると約束してくれたと館長の佐喜眞道夫さん(74)は話す▼沖縄の地上戦が凝縮された故丸木位里・俊夫妻による「沖縄戦の...

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「逆へ逃げた」9歳の脳裏に焼き付いた、数え切れぬ人の死 弟の小さな手は決して離さず(2020年6月24日配信『沖縄タイムス』)

沖縄戦で命を奪われた母ウシさんと当時7歳だった弟保善さんの名前が刻まれた「平和の礎」で思いを語る金城保盛さん=19日、糸満市摩文仁[戦後75年の証言 語りつくせぬ記憶](2) 生き残ったのは、5歳の弟と2人だけ。互いの小さな手を離さぬよう握り合い、逃げ惑う大人たちの後を追うことしかできなかった。無残な遺体、傷つき苦しむ人々を見ても気にする余裕はない。母や弟、祖父の死さえ、「悲しんだのかどうかも覚えていない...

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つなぐ沖縄戦(上・中・下)(2020年6月21~23日配信『西日本新聞』)

味方に殺されたなんて…沖縄戦、17歳少年兵の残酷な最期(2020年6月21日配信『西日本新聞』)高江洲義英さんが亡くなる約2年前に撮影した国民学校高等科の卒業写真。後列左から4人目が義英さん高江洲義英さん兄義英さんの名前が刻まれた慰霊塔の前で「70年かかったが真実を知ることができて良かった」と語る高江洲義一さん=沖縄県名護市「証言の中にある生きた証しに耳を傾けることが大切だ」と語る川満彰さん=名護市つな...

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家族10人失った8歳に日本兵が銃を…「神様、助けて」 一人で生きた沖縄戦体験を初証言 金城節子さん(83)(2020年6月23日配信『琉球新報』)

沖縄戦体験を初めて公に証言した金城節子さん=20日、糸満市 1945年6月中旬、本島南部の旧摩文仁村伊原。米軍が空からの爆撃と艦砲射撃で日本軍陣地に徹底的な攻撃を加える中、当時8歳だった糸満市糸満の金城節子さん(83)は、ひとりぼっちで戦場を逃げ惑っていた。「パーパー(おばあ)よ」。はぐれた祖母を探し、泣き叫ぶ少女に日本兵は「撃つぞ」と銃を向けた。その時、「ヒンギレー(逃げろ)」。近くから声が聞こえた...

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沖縄戦75年 慰霊の日

不戦の誓い 次代へ 沖縄戦75年 慰霊の日 沖縄は23日、沖縄戦から75年の節目となる「慰霊の日」を迎えた。最後の激戦地となった糸満市摩文仁の平和祈念公園では同日、沖縄全戦没者追悼式が執り行われる。 ことしの追悼式は新型コロナウイルスの感染対策で規模を縮小し、招待者200人程度が参列する。住民を巻き込んだ悲惨な地上戦で犠牲になった20万人余の戦没者を追悼し、恒久平和を願う。平和祈念公園には早朝から多くの...

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沖縄戦 「護郷隊」の陣地跡見つかる 少年らで編成の極秘部隊(2020年6月21日配信『NHKニュース』)

太平洋戦争末期の沖縄戦の際に旧日本軍が地元の少年らで極秘に編成した「護郷隊(ごきょうたい)」と呼ばれるゲリラ部隊の陣地跡が、沖縄のアメリカ軍基地内で見つかりました。この部隊の陣地跡が見つかったのは初めてで、専門家は、少年らを巻き込んだ悲惨な戦闘の実態を検証するため今後、アメリカ軍に共同調査を申し入れることにしています。75年前の沖縄戦の際、旧日本軍は、正規軍を後方支援し持久戦に持ち込むため、およそ10...

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戦場の住民たち・沖縄戦75年(2020年6月22日配信『毎日新聞』)

少年1000人はゲリラにされた 沖縄戦“護郷隊” 「軍は国民を利用する」自宅近くの森を前に戦争時を振り返る仲泊栄吉さん。「昔の仲間も、もういなくなってしまった」=沖縄県東村で2020年6月19日午前10時3分 「志願じゃなくて命令だよ。でも軍隊に行くのが本望だったから。僕も喜んだ」。沖縄県東村の仲泊栄吉(なかどまりえいきち)さん(91)は振り返る。1945年3月、16歳だった仲泊さんが送り込まれたのは「護郷隊(ごきょうた...

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沖縄戦犠牲者の遺骨、今も2790体が未収集 米軍基地内に眠る可能性も(2020年6月22日配信『毎日新聞』)

沖縄戦で亡くなった人の遺骨や遺品を探す南埜安男さん。この壕は旧日本軍が使っていたとみられ、朽ちた坑木が見つかった=沖縄県糸満市で2020年6月6日午前9時17分 約3カ月の地上戦で約9万4000人の住民を含む約20万人が犠牲になったとされる沖縄戦。沖縄県内では今も毎年、ガマと呼ばれる自然の洞窟や壕(ごう)、原野などから遺骨が見つかっている。厚生労働省は遺骨のDNA鑑定を進めるが、身元が判明して遺族の元に返されたのはこ...

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沖縄戦終結75年 京都の女性が思い出す「恩人の兵隊さん」と甘いチョコ(2020年6月20日配信『毎日新聞』)

戦時中の写真を前に沖縄戦の体験を語る小澤高子さん=京都市山科区で2020年6月9日 沖縄は23日、太平洋戦争末期の沖縄戦で組織的戦闘が終結したとされる「沖縄慰霊の日」を迎える。8歳で沖縄戦を経験した京都市山科区の小澤高子さん(83)は、戦闘に巻き込まれた住民の死体が道にあふれ、負傷者がすがるように助けを求める中、家族で逃げた。捕虜収容所にも入れられた。あれから75年。思い出すのは、命を救ってくれた1人の日本兵と...

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75年前のきょう、凄惨な地上戦が続く沖縄からこんな電報が打たれた…(2020年6月6日配信『西日本新聞』-「春秋」)

 75年前のきょう、凄惨(せいさん)な地上戦が続く沖縄からこんな電報が打たれた。<沖縄県民斯(か)ク戦ヘリ 県民ニ対シ後世特別ノ御高配ヲ賜ランコトヲ>▼発信者は沖縄戦の海軍司令官、大田実。県民が粛々と軍に協力し、若い女性が負傷兵の看護や炊事、切り込み隊にまで志願したことなど、献身ぶりを詳細に伝えている▼1週間後に自決する大田には、県民に迷惑を掛けた自責の念があったのかもしれない。実際、旧日本軍は本土決...

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祈りの場の持つ力(2020年6月6日配信『琉球新報』-「 金口木舌」)

 女優の故・北島角子さんは生前、宜野湾市の佐喜眞美術館にある「沖縄戦の図」の前で、沖縄戦を題材に一人芝居を演じた。佐喜眞道夫館長は「絵の世界が動きだしたように見えた」とたたえた▼絵の隅につづられた言葉がある。「沖縄戦の図 恥かしめを受けぬ前に死ね 手りゅうだんを下さい 鎌で鍬でカミソリでやれ 親は子を夫は妻を 若ものはとしよりを エメラルドの海は紅に 集団自決とは 手を下さない虐殺である」▼戦前、皇...

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平和教育 沖縄戦の歴史継承大切だ(2020年6月4日配信『琉球新報』-「社説」)

 子どもたちに平和の大切さを伝える機会を可能な限り増やしていきたい。 県高等学校障害児学校教職員組合(高教組)と沖縄歴史教育研究会が県立高校2年生を対象に実施した「平和教育に関するアンケート」で、沖縄戦について話してくれる家族・親族が「いない」と答えた生徒が52・2%になり、初めて半数を超えた。 戦後75年を経て、沖縄戦の体験者が減り、家庭で沖縄戦を学ぶ場面が失われつつあることを示している。 沖縄では...

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沖縄戦遺品 75年を経て遺族へ(2020年6月3日配信『NHKニュース』)

 先月、沖縄県糸満市の「ごう」の跡で見つかった印鑑が、昭和20年に糸満市で戦死した千葉県船橋市の男性のものであることがわかり、3日、75年を経て、遺族のもとに届けられました。 印鑑は先月、遺骨や遺品の収集・返還に取り組んでいる南埜安男さんが、旧日本軍が司令部として使っていた糸満市の「ごう」の跡で発見しました。 南埜さんが戦没者名簿などを調べた結果、印鑑は75年前の昭和20年6月、糸満市で戦死した千...

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[平和教育]戦後史と一体的学びを(2020年6月2日配信『沖縄タイムス』-「社説」)

 沖縄戦を学ぶことは大切と考える一方で、基地への抵抗感は弱まっている。 戦後75年に合わせ、沖縄歴史教育研究会と県高教組が県内の高校生を対象に実施した平和教育に関するアンケートで、こんな高校生像が浮かび上がった。 アンケートは戦後50年の節目の1995年以来、5年ごとに実施。今回は昨年11月から今年3月にかけて高校2年生を対象に、42校1653人から回答があった。 沖縄戦の学びを「とても大切」「大...

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戦後75年の慰霊祭 平和の継承へ知恵絞ろう(2020年5月25日配信『琉球新報』-「社説」)

 沖縄戦の終結から75年。愚かな過ちを二度と繰り返すことのないよう決意を新たにする節目の年だ。だがその鎮魂の季節にも新型コロナウイルスが影を落としている。 県が毎年6月23日の慰霊の日に糸満市摩文仁の平和祈念公園で開く沖縄全戦没者追悼式は、規模を大幅に縮小することになった。新型コロナウイルスの感染防止が理由だ。 例年は一般県民を含めて5千人程度が参列しているが、今年は安倍晋三首相らの出席も求めず、知事...

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[「慰霊の日」式典縮小]体験継承の工夫今こそ(2020年5月18日配信『沖縄タイムス』-「社説」)

 「4・28」から「5・15」、そして「6・23」と沖縄にとって忘れてはならない日が続く。 戦争と平和について考える大事な季節だが、新型コロナウイルスの影響で、行事の中止や縮小を余儀なくされている。 復帰から48年。5月15日に合わせて米軍基地や戦跡を歩く「平和行進」が、開催以来初めて中止となった。 沖縄戦から75年。玉城デニー知事は、6月23日の慰霊の日の「沖縄全戦没者追悼式」の縮小を発表した。...

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平和の配当(2020年4月28日配信『高知新聞』-「小社会」)

 3年前の夏、沖縄の記者の案内で宜野湾市の嘉数(かかず)高台を訪ねた。米軍普天間飛行場の広い敷地と滑走路、周りに張りつく住宅や学校が一望できる。世界一危険とされるのも納得した。 この高台も、沖縄戦の激戦地だった。日本軍が抵抗したトーチカなどには無数の弾痕がある。その嘉数。かつて沖縄戦で死地をさまよい、基地問題を問い続けた元知事、故大田昌秀さんの住所だったことに最近、気づいた。 「沖縄県民かく戦えり...

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九州から見た沖縄戦(2020年4月3日配信『毎日新聞』-「オピニオン」)

 「私は裏切り者なのよ。九州に疎開していたから。同窓生のみんなが苦しんでいた時、私は遠くに逃げていたの」 琉球新報と西日本新聞の記者交換制度で福岡に着任した1年前、沖縄で聞いた女性の言葉を思い出した。彼女は沖縄県立第二高等女学校の出身。同窓生の多くは、負傷兵の看護に従事する白梅学徒隊として激戦地に駆り出され、犠牲になった。彼女は九州に疎開していたことが、自分の中に「深い負い目としてずっと残っている...

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「集団自決」史実みつめ伝えて(2020年3月29日配信『沖縄タイムス』-「大弦小弦」)

 「手榴弾(しゅりゅうだん)は私の一人の姉と担任の内間先生との間に落ちて爆発しました。先生は腰の辺りを砕かれ、姉は腹部をえぐり取られていました」▼沖縄戦の際、座間味村で起きた「集団自決(強制集団死)」を生き延びた宮城恒彦さん(86)。自著「潮だまりの魚たち」で姉を失った体験を記している。他の体験者から聞き書きした証言集もこれまでに28冊となった。実相を伝える努力を惜しまない▼沖縄戦で米軍が慶良間諸島...

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米軍慶良間上陸75年 原点立ち返り平和築こう(2020年3月27日配信『琉球新報』-「社説」)

 県民の貴い生命や財産を奪った悲惨な体験を忘れず、後世に語り継がなければならない。戦争につながる一切を否定しなければならない。沖縄の平和を求め、これらの誓いを新たにしたい。75年前の3月末、日米で20万人余が命を落とした沖縄戦が始まった。 1945年3月26日、米軍は座間味村に、27日には渡嘉敷村に上陸し、両村の島々を制圧した。米軍の砲撃と日本軍の強制・誘導によって住民500人余が「集団自決」(強制集団死...

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艦砲射撃の下で(2020年3月25日配信『琉球新報』-「金口木舌」)

 岩波書店が1955年に発刊した「昭和史」をめぐって評論家や歴史家が激しく議論を交わしたことがある。世に言う「昭和史論争」である。論争のもととなった本の著者の1人、今井清一氏の訃報が本紙に載った▼論争の契機は評論家・亀井勝一郎氏による「この歴史には人間がいない」という批判だった。戦争を強行した軍部・政治家らと、戦争に反対した共産主義者らの間にいる国民の姿が見えないと断じたのである▼59年発刊の「昭和史...

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社説[中学校教科書検定]一部に「集団自決」なし(2020年3月25日配信『沖縄タイムス』-「社説」)

 文部科学省は24日、2021年度から中学校で使用する教科書の検定結果を発表した。社会科(地理・歴史・公民)の沖縄戦「集団自決(強制集団死)」について、7社中6社が記述しているのに対し、新規参入した山川出版は触れなかった。 高校歴史教科書で高いシェアを誇る大手出版社が、日本兵による住民虐殺と同じように沖縄戦での犠牲を象徴する「集団自決」を教科書で取り上げないことの影響を懸念する。 山川出版は05年...

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吉永小百合さん、沖縄戦「平和の詩」を朗読 坂本龍一さんの演奏に合わせ(2020年1月5日配信『共同通信』)

 詩を朗読する吉永小百合さん(右)とピアノを演奏する坂本龍一さん=5日午後、沖縄県宜野湾市(公演実行委員会提供) 女優の吉永小百合さんと音楽家の坂本龍一さんが5日、沖縄県宜野湾市でチャリティーコンサート「平和のために~海とぅ詩とぅ音楽とぅ」を開いた。吉永さんは沖縄をテーマにした詩を読み、平和の尊さを訴えた。 詩の朗読を通じ、戦争や核兵器のない世界の実現を訴え続けている吉永さん。今回のコンサートでは、...

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吉永小百合さんと坂本龍一さん、沖縄で慈善コンサート(2020年1月5日配信『朝日新聞)

子供たちの平和の詩を朗読する吉永小百合さん(右)とピアノを演奏する坂本龍一さん(5日午後、沖縄県宜野湾市・沖縄コンベンションセンター、公演実行委員会提供) 俳優の吉永小百合さんと音楽家の坂本龍一さんによる沖縄での初のチャリティーコンサートが5日、沖縄県宜野湾市の沖縄コンベンションセンターであった。戦後75年を迎える今年、詩の朗読や音楽で平和の尊さを伝え、満員の観客が聴き入った。 タイトルは「平和の...

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Author:gogotamu2019
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