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記事一覧

水俣病64年/救済への流れ止めるな(2020年5月18日配信『神戸新聞』-「社説」)

 1956年の水俣病公式確認から今月で64年になった。新型コロナウイルスの影響で、熊本県水俣市などが主催し、例年県知事や環境相らが出席する犠牲者慰霊式は延期となった。現地では患者団体による慰霊祭が規模を縮小して営まれた。 水俣病は被害者救済の問題がいまだに解決していない。患者認定や未認定被害者の救済策から漏れた人たちの訴訟が、各地で続いている。 その一つ、胎児期や幼少期の被害を訴え、未認定の8人が...

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水俣病64年 多くの課題残ったままだ(2020年5月1日配信『熊本日日新聞』-「社説」)

 水俣病の発生が公式に確認された1956年5月1日から、きょうで64年となる。しかし被害者救済は終わっていない。原因となったメチル水銀の適切な規制値など、未解明の課題も数多く残ったままだ。 原因企業チッソが被害者救済や環境回復を完遂すべきことは言うまでもない。国や県、政治家、研究者やマスメディアなども現状をしっかりと認識し、残る課題に向き合っていく必要がある。 水俣病の公式確認後、チッソ水俣工場が...

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公式確認64年 水俣病は終わっていない(2020年4月29日配信『西日本新聞』-「社説」)

 熊本県・水俣湾近くに住む5歳と2歳の姉妹らが原因不明の病になり、入院先から水俣保健所に報告された。この日、1956年5月1日に「公害の原点」水俣病は公式確認された。あす、それから64年となる。 「公害を一度起こしたら、半世紀以上も向き合わなければならない」-今なお続く被害者らの叫びは、水俣病問題が未解決である現状を端的に表現している。全面的な解決に向け、原因企業はもとより国と熊本県は責任を果たさなければな...

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ノーモア水俣病、農産加工に障害者の力 「エコネット」が就労事業所(2020年4月2日配信『西日本新聞』)

エコネットみなまたが取り組むかんきつ類のジャムにラベルを貼る作業=熊本県水俣市 水俣病を教訓に、農薬や化学肥料に頼らないかんきつ類の加工などを手掛ける企業組合「エコネットみなまた」(熊本県水俣市)は1日、一般的な就労が難しい障害者が働く「就労継続支援B型事業所」を開設した。水俣病患者と働いた経験を生かし、環境に配慮した商品作りを通して地域の福祉充実に取り組む。 定員は20人。当面は10人程度での活動を目...

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「水俣病。もっと私にできることがあったのでは」(2020年3月21日配信『南日本新聞』-「南風録」)

 明るい表情が突然沈み、長い長い沈黙が続いた。「水俣病。もっと私にできることがあったのでは」。鹿児島県の初代公害課長で、先日95歳で亡くなった内山裕さんだ。退職後に話を聞く機会があった。 元々は公衆衛生医で、昭和40年代は環境行政の中心にいた。水俣病問題では出水市など不知火海沿岸をつぶさに回り、胎児性患者らと出会う。悲惨な現実を目の当たりにして「行政が背負うべき十字架」と心に刻んだ。 水俣病と思わ...

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「苦海どこまで」8人全員の訴え退ける 水俣病賠償訴訟、福岡高裁(2020年3月14日配信『西日本新聞』)

原告全員の請求を棄却した福岡高裁判決を受け、「敗訴」の垂れ幕を掲げる支援者=13日午後3時すぎ、福岡市中央区 胎児、幼児期にメチル水銀の汚染被害を受けたとして、未認定患者でつくる水俣病被害者互助会の8人が国と熊本県、原因企業チッソに計約3億円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が13日、福岡高裁であった。西井和徒裁判長(増田稔裁判長代読)は、原告らが訴える水俣病特有の感覚障害について「メチル水銀曝露(ばく...

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胎児性・小児性水俣病、患者の生活向上へ 支援の会発足(2019年11月3日配信『朝日新聞』)

会の代表に決まり、当面の活動について話す松永幸一郎さん(左)ら=2019年11月2日午後2時1分、熊本県水俣市の市公民館 水俣病の胎児性・小児性患者の暮らしと福祉の充実をめざす「水俣病胎児性小児性患者・家族・支援者の会」が2日、発足した。この日は熊本県水俣市内で総会があり、会代表を胎児性患者の松永幸一郎さん(56)=同市=に決めた。 水俣病は1956(昭和31)年5月1日の公式確認から今年で63年...

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「お地蔵さんの前でなら、みんな心穏やかでいられる」(2019年10月29日配信『新潟日報』ー「日報抄」)

 穏やかな表情を浮かべる地蔵の背に、こんな文字が刻まれている。「阿賀の岸から不知火へ」。阿賀野川の石を使って作られた。建立された地は熊本県水俣市である。25年前のことだ▼その4年後には、水俣の石で彫られた地蔵が安田町(現阿賀野市)を流れる阿賀野川のほとりに据えられた。背に刻まれた文字は「不知火から阿賀へ」。2体の地蔵は、水俣病が引き起こされた地を結ぶ。犠牲者の鎮魂と地域の安寧を祈る人々のよりどころ...

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水俣病の「一番札所」に 熊本と新潟、お地蔵様が結ぶ絆(2019年10月22日配信『朝日新聞』)

新潟のお地蔵さんなどについて話す旗野秀人さん(右)ら=2019年10月20日午後2時34分、熊本県水俣市の水俣病資料館百間排水口前のお地蔵さん=2019年10月20日午後4時44分、熊本県水俣市 水俣病が発生した熊本県水俣市と新潟県に建立された「お地蔵さん」をテーマにしたトークイベントが20日、水俣市明神町の水俣病資料館であった。 同館で開かれている企画展「新潟と水俣~お地蔵さんがつなぎ、伝えるも...

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水俣病慰霊式 救済の完了はほど遠い(2019年10月20日配信『熊本日日新聞』ー「社説」)

 水俣湾埋め立て地での水俣病犠牲者慰霊式に初めて参列した小泉進次郎環境相は19日、「今なお苦しみの中にある方々に対し、誠に申し訳ないという気持ちでいっぱいです」と述べた。式典に参列した人たち、あるいはその場にいなかった多くの患者や被害者らに、その言葉は響いただろうか。 患者遺族代表として祈りの言葉を述べた上野エイ子さん(91)は、1958年9月に夫を激しい症状の水俣病で亡くし、その6日後に娘の良子...

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小泉環境相、水俣病患者認定基準見直しに否定的考え 被害者らとの溝埋まらず(2019年10月20日配信『毎日新聞』)

水俣病犠牲者慰霊式で献花する参列者と、着席して式典を見守る小泉進次郎環境相(後方1列目右端)=熊本県水俣市で2019年10月19日午後1時51分 被害者らの声は、今年も国に届かなかった。熊本県水俣市で19日、水俣病犠牲者慰霊式が営まれ、参列した小泉進次郎環境相は被害者らが強く求める水俣病認定基準の緩和に、歴代環境相と同様の否定的な考えを示した。水俣病は公式確認から63年。患者認定に漏れるなどした約1700人は今も認定...

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きょう水俣病の犠牲者慰霊式 公式確認63年、今なお課題(2019年10月19日配信『共同通信』)

 4大公害病の一つ水俣病の犠牲者慰霊式が19日、熊本県水俣市で開かれる。 公式確認から今年で63年になるが、今も熊本、鹿児島両県で1667人が患者認定を申請中で、認定や損害賠償を求める訴訟が各地で続く。施行10年となる特別措置法に盛り込まれた住民の健康調査もいまだに実施されず、なお課題は多い。 慰霊式は水俣市や患者団体などの主催で、患者や遺族のほか、小泉進次郎環境相、蒲島郁夫熊本県知事、原因企業チ...

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水俣病被害訴え続けた坂本フジエさん死去 94歳 胎児性水俣病患者(2019年10月14日配信『毎日新聞』

国連人間環境会議に参加したときの写真を見て当時を振り返る坂本フジエさん(左)としのぶさん=熊本県水俣市で2013年1月18日 胎児性水俣病患者の母で、自らも患者として水俣病の被害実態を訴え続けた坂本フジエ(さかもと・ふじえ)さんが13日、肝臓がんのため死去した。94歳。 通夜は14日午後6時、葬儀は15日午前11時、熊本県水俣市港町3の1の29の斎場パールホールいけだ。自宅は水俣市袋786。喪主は長男保(たもつ)さん。  ...

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よそ者として知った水俣病 患者を支え、そして自らも(2019年9月30日配信『朝日新聞』)

政治決着の受け入れを決めた水俣病患者連合の代表世話人会。「1人だけでも闘い続けたかった」と話す宮本巧さん=1995年10月11日午後7時50分、熊本県水俣市袋の相思社患者運動の同志、川本輝夫さんをしのぶ「咆哮(ほうこう)忌」に参加した宮本巧さん。後ろの写真はチッソ本社で交渉していた当時の川本さん=2013年2月24日午後0時46分、熊本県水俣市旭町1丁目 縁あって水俣を訪れ、水俣病を知った。患者を...

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水俣病調査「国に伝える」 水俣市長が被害者らに(2019年9月26日配信『朝日新聞』)

 水俣病の患者・被害者団体などでつくる水俣病被害者・支援者連絡会と水俣市の懇談が25日、熊本県水俣市内であり、高岡利治市長は施行から10年たった水俣病被害者救済法(特措法)に基づく住民の健康調査について問われ、「国が手法を開発してやる、自治体はそれに協力すると特措法にうたっており、我々としてもそこは今後国の方にも伝えていかないといけない。一日も早く調査につなげられるようになればいいとは考えておりま...

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詩に水俣病患者らの思いあふれ 熊本で「もやい音楽祭」(2019年9月10日配信『朝日新聞』)

永本賢二さん(左)の思いがこもった詩が歌になって会場に響いた=2019年9月8日午後1時51分、熊本県水俣市文化会館記念撮影に臨む出演者ら=2019年9月8日午後3時53分、熊本県水俣市文化会館 水俣病患者や障がいがある人の思いが込められた詩に、曲をつけて歌を発表する第12回もやい音楽祭が8日、熊本県水俣市牧ノ内の市文化会館であった。 音楽祭は水俣病事件によって分断された地域の再生に取り組む「もや...

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障害者の日常、詩や楽曲で披露 水俣市で「もやい音楽祭」(2019年9月8日配信『熊本日日新聞』)

自ら詠んだ詩の楽曲をステージ上で聴く胎児性水俣病患者の永本賢二さん(左)=水俣市 水俣病被害者を含む障害者の日常を詠んだ詩に曲を付け、発表する「もやい音楽祭」が8日、水俣市文化会館であり、日々の喜びや悲しみを描写した詩や楽曲が披露された。 実行委と水俣市、市振興公社が、水俣病被害者らの思いを広く共有しようと2008年から毎年開催。12回目の今回は、8編に地元のミュージシャンらが曲を付け、2編は楽曲...

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水銀の怖さ世界に伝える 胎児性水俣病患者がCOP3へ(2019年9月4日配信『朝日新聞』)

第3回締約国会議(COP3)に向けた思いを述べる松永幸一郎さん=2019年8月28日午後8時27分、熊本県水俣市公民館 2017年8月に発効した「水銀に関する水俣条約」について考える講演会が28日夜、水俣市公民館であった。熊本学園大の中地重晴教授(環境化学)が、水銀規制の現状と課題について話し、今年11月にスイス・ジュネーブで開かれる同条約の第3回締約国会議(COP3)に参加を予定している胎児性水...

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水俣病の健康調査 いつまで先延ばしするのか(2019年8月31日配信『熊本日日新聞』ー「社説」)

 国が不知火海周辺住民の健康調査を実施しようとしない中、公式確認から63年を過ぎても、水俣病被害の全容は一向に明らかになっていない。このほど判明した水俣病特別措置法(特措法)を巡る裁判の資料によって、そのことが改めて浮き彫りになった。 特措法で定めた健康調査をいつまで先延ばしするつもりなのか。国の姿勢は、もはや行政の「不作為」と言われても仕方がない。早急に調査を始めるべきだ。 資料は、未認定患者の...

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水俣病被害、山間部や対岸でも 特措法救済の対象地域外(2019年8月27日配信『朝日新聞』)

 水俣病被害者救済法(特措法)に基づく救済策の対象地域外でメチル水銀の被害を受け、一時金給付の対象となった被害者の居住地が明らかになった。熊本県の水俣・芦北地域の山間部や対岸にある天草地域、鹿児島県側も含まれていた。 県は2015年、対象地域外の3076人を一時金の対象にしたことを明らかにしたが、具体的な居住地は公表してこなかった。 地域外で救済対象になるには、水銀に汚染された魚介類を日常的に食べ...

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水俣病めぐる日本神経学会の見解、学会員の医師が批判(2019年5月18日配信『朝日新聞』)

 水俣病をめぐる国家賠償請求訴訟の被告である環境省の求めに応じ、日本神経学会(東京)が、メチル水銀中毒症に関して同省の考えに沿う内容の見解を出したことについて、同学会に所属する医師15人が「学会員への周知もないまま進められた」などとして、内容や経緯を問う要望書を先月、同学会に出していたことがわかった。同学会員の川上義信・水俣協立病院長らが17日、熊本県水俣市内で記者会見し明らかにした。 15人は全...

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水俣病、公式確認から63年 慰霊祭で全犠牲者に祈り(2019年5月2日配信『朝日新聞』)

乙女塚での慰霊祭で、御詠歌を歌う水俣病互助会長の上村好男さんら=2019年5月1日午後1時32分、熊本県水俣市袋 水俣病は1日、公式確認から63年を迎えた。熊本県水俣市では患者団体主催の慰霊祭が営まれ、犠牲となったすべての命に祈りを捧げた。新天皇即位に伴い、患者団体などでつくる実行委や市が毎年営む慰霊式は10月19日に変更。水俣湾埋め立て地にある慰霊の碑前に献花台が置かれ、市民らが手を合わせ花を手...

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両陛下に伝えた「正直に生きる」 水俣病語り部の願い(2019年4月30日配信『朝日新聞』)

水俣病の犠牲になった祖父の写真を示す緒方正実さん=2019年4月18日午後4時29分、熊本県水俣市の水俣病資料館水俣病資料館を訪れ、語り部の会の緒方正実さん(右)の話を聞く天皇、皇后両陛下=2013年10月27日午後3時38分、熊本県水俣市 「代替わり」する5月1日、水俣病は公式確認から63年を迎える。天皇、皇后両陛下はかつて熊本県水俣市を訪れ、患者の声に耳を傾けた。そのとき言葉をかけられた患者の...

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