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外出自粛やめると15日後に感染者増も 「努力が水の泡に」東大准教授試算(2020年4月27日配信『毎日新聞』)

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新型コロナウイルス感染拡大防止で外出自粛要請が出る中で迎えたゴールデンウィーク初日、人の少ない「湘南海岸公園」(左)付近の海岸。右奥は江の島=神奈川県藤沢市で2020年4月25日


 新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言が解除され、外出自粛をやめて完全に元の生活に戻すと、約15日後には感染者数が増加に転じる可能性があるとの試算を、大橋順・東京大准教授(集団遺伝学)がまとめた。大橋准教授は「継続して人との接触を減らしていかないと、努力が水の泡になる」と警告する。

 大橋准教授は、初期に感染者1人が平均2・5人にウイルスをうつし、感染拡大とともにうつす人数が徐々に減ると仮定。人口10万人あたりの治癒していない感染者数が50人になった日から30日間、行動を自粛すると仮定して、感染者数の推移を試算した。

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 その結果、全員が他の人との接触を8割減らせば、自粛開始後5日目から感染者数は減少するが、元の生活に戻ると、自粛解除後15日間で再び増加に転じる結果になった。

 一方、自粛期間終了後も、自粛をやや緩める形で接触を7割抑制し続ければ感染者数は緩やかに減少し続ける。自粛開始から74日後、7割抑制を始めてから44日後に、人口10万人あたりの感染者が10人を切り、ピーク時の5分の1以下となるという。試算は、東京都や大阪府などの大都市に当てはめても、同様の結果になるとしている。

 厚生労働省クラスター対策班のメンバーで北海道大の西浦博教授(理論疫学)の試算では、接触を8割減らせば2週間程度で感染者数が減少に転じ、約1カ月でその効果が確認できるとしている。

 大阪大病院の朝野(ともの)和典教授(感染制御学)は「院内感染など新たなクラスターが発生しており、油断すればすぐに増加しかねない状況だ。どこまで感染者が減少したら安全かという指標がない。地域ごとの人の行動などさまざまな要因を加えて、2週間後の感染者数を予測できるようにならなければ(緊急事態解除の)タイミングを決めるのは難しいのではないか」と指摘する。

 一方、現状の自粛には地域差があり、全国一律ではないきめ細かな呼び掛けが必要とのデータもある。

 キヤノングローバル戦略研究所などのチームは、携帯電話の位置情報データを使い、住宅地の昼間と夜間の人口を比較し、500メートル四方ごとにデータを集計して外出の自粛率を推計した。この手法だと、商業地ではなく、市区町村ごとでも自粛率が把握できるメリットがあるという。

 1月6~31日の平均値と比較し、都道府県別に自粛率を分析したところ、緊急事態宣言が全国に拡大されて初の日曜だった19日に高かったのは、東京58・1%▽神奈川55%▽大阪51・7%▽兵庫50・9%▽福岡50・5%――など。最も低かったのは宮崎32・2%で鹿児島33%▽沖縄35・3%▽北海道35・6%▽鳥取36・2%――と続いた。

 23日の木曜日は東京のみ50%を超え、10~20%台が30道県に上った。チームの水野貴之・国立情報学研究所准教授(計算社会科学)は「地域ごとに成果を示すことで、市民が取り組みを評価でき、一層の努力を促すなどの動機付けにつながる」と指摘する。




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