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高齢者の活力低下「フレイル」 75歳以上の問診票を一新 外出自粛で進行危惧もtot(20200年4月29日配信『東京新聞』)

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フレイルの早期発見に向け街角で舌圧を測る医療者ら=昨年6月、東京都内で(WAVES Japan提供)

 加齢に伴って筋力など心身の活力が弱った状態を指す「フレイル」。新型コロナウイルスの影響で外出を控えている高齢者のフレイルが進むおそれが危惧される中、厚生労働省は4月から、75歳以上の高齢者が受ける健康診断の問診票を一新し、フレイルの早期発見に重点を置いた健診に衣替えした。フレイルは、適切な食事や運動などで進行を抑えられるといい、啓発活動も広まっている。 

 フレイルは虚弱を意味する英語のfrailtyが語源。二〇一四年に日本老年医学会が提唱した。栄養不足で筋肉量が低下すると外出しなくなり、エネルギー消費量が減って食欲が落ち、さらに栄養不足になる悪循環に。転倒・骨折のリスクが高まり、けがや病気が重症化しやすい。

 (1)体重減少(2)疲れやすさ(3)活動量の減少(4)歩行速度の低下(5)握力低下-の5項目のうち、3項目以上が該当すると、可能性がある。

 厚労省の資料によると、65歳以上は1割、80歳以上は3分の1が該当し、体重減少のある人が2年後に要介護状態になるリスクは、体重減少のない人に比べ約1・6倍に上るとの研究結果もある。国がフレイル予防に力を入れる背景には、伸び続ける医療費や介護費を少しでも抑えたい思いがある。

 75歳以上の健診は、問診や血液検査、尿検査などで年1回が基本。各都道府県の後期高齢者医療制度を運営する広域連合が無料か低額で行う。

 新たな問診票は、栄養や運動などの状況を調べフレイルの高齢者を見つけるのが狙い。食習慣や口腔(こうくう)機能、運動・転倒の状況や認知機能、社会参加など15項目=表=がある。健診で判明した人には食事や運動のアドバイスをし、必要に応じて介護予防・介護サービスにつなぐ。従来の問診票は40~74歳が対象の特定健診に準じ、低栄養や筋力低下などのおそれがある高齢者に対応していなかった。18年度の受診率も29・4%と低く、同省は新しい問診票をかかりつけ医の受診や市町村の介護予防事業などで活用することも求める。

 日本人の成人で、タンパク質の1日の必要量は体重1キロ当たり1~1・2グラムで、体重50キロだと5050~60グラム。佐々総合病院(東京都西東京市)の副院長で、フレイルに詳しい中西陽一さん(50)は「たくさん食べられない人は、栄養補助食品の活用も重要」と話す。

 中西さんもメンバーで、高齢者の低栄養問題に取り組む一般社団法人「WAVES(ウェイブズ) Japan(ジャパン)」(理事長・東口高志藤田医科大教授)は昨年6月、東京都内で啓発イベントを開催。全国から医師、歯科医師、看護師、管理栄養士ら医療者約100人が集まり、高齢者らに食事や運動のアンケートをし、のみ込む力をみる舌圧や握力などを計測した。

 15年から各地で続けており、中西さんは「元気そうでも毎日お茶漬けだけという人もいて、筋力低下の危険を抱えている。高齢期にタンパク質を取る重要性を知ってほしい」と話す。

 ◆新しい問診票の質問項目◆ 

(1)あなたの現在の健康状態はいかがですか

(2)毎日の生活に満足していますか

(3)1日3食きちんと食べていますか

(4)半年前に比べて硬いものが食べにくくなりましたか

(5)お茶や汁物などでむせることがありますか

(6)6カ月間で2~3kg以上の体重減少がありましたか

(7)以前に比べて歩く速度が遅くなってきたと思いますか

(8)この1年間に転んだことがありますか

(9)ウオーキングなどの運動を週1回以上していますか

(10)周りの人からもの忘れがあると言われていますか

(11)今日が何月何日か分からない時がありますか

(12)あなたはたばこを吸いますか

(13)週に1回以上は外出していますか

(14)ふだんから家族や友人と付き合いがありますか

(15)体調が悪いとき身近に相談できる人がいますか




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