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補正予算成立も経済再開めど立たず 検査件数抑制がネック(2020年4月30日配信『産経新聞』)

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マスク姿で通勤する人々。新型コロナウイルスの感染拡大について収束の見通しは立っていない=4月30日午前、東京駅

 令和2年度補正予算の成立で景気の「V字回復」を目指す緊急経済対策が発動する。欧米は既に経済活動の再開を模索し始め、日米欧の先進7カ国(G7)財務相は30日のテレビ電話会議で収束後の景気回復について協議。ただ、日本は医療崩壊を防ぐため感染の有無を調べる検査の件数を抑えたことが経済再開に不可欠な感染状況の全容把握を妨げており、欧米を尻目に外出自粛が長引きそうだ。

 「経済活動をすれば、健康、命にかかわる。直ちに景気刺激策を打てば効果が出る状況ではない」

 安倍晋三首相は4月28日の衆院予算委員会でこう語った。人の往来が増えれば感染拡大につながるだけに、緊急経済対策は、まず生活や企業活動の“止血”をした上で、感染収束後の景気浮揚策として観光や飲食の需要回復キャンペーンを盛り込んだ。だが、収束の見通しは立っていない。

 新型コロナのワクチンの実用化は早くて来年とされる。中小零細企業の資金繰りは急速に悪化しており、自粛が長引けば緊急対策に盛り込んだ最大200万円の現金給付は焼け石に水だ。倒産や失業者の急増を防ぐには、感染者数を制御可能な水準に抑えながら経済活動を再開する必要がある。実際、感染者の増加ペースが鈍化した欧米は外出や経済活動の制限緩和へ動き始めた。

 多くの国がPCR検査を大量に実施する中、日本は濃厚接触者を重点的に検査する手法を選び、対人口比の検査件数はG7で比較的少ないフランスや英国の7分の1程度にとどまる。

 SMBC日興証券の末沢豪謙(ひでのり)金融財政アナリストは「科学的データがなければ経済活動の再開も、東京五輪を含むイベントの開催是非も判断できない」と検査体制や医療提供体制の拡充を急ぐよう求める。




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