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「コロナ専門」へ異例の準備、大阪・十三市民病院(2020年4月30日配信『日本経済新聞』)

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新型コロナウイルスの患者を専門に診療することになった大阪市立十三市民病院の掲示(4月28日、大阪市淀川区)

新型コロナウイルスの患者に限定して診療する「重点医療機関」の設置準備が各地で進んでいる。感染者を集中させ一般患者への感染を防ぐなどの狙いがあるが、入院患者を転院させたり、外来患者を別の病院に振り向けたりする必要のあるケースもある。大阪市立十三市民病院(同市淀川区)では5月上旬にも中等症患者の受け入れを始める予定で、異例の準備作業に追われている。

大阪府・市は中規模の総合病院である十三市民病院(病床数263)を新型コロナの専門病院にする。入院患者は近隣の病院に転院させ、1日平均で約490人いた外来患者も別の病院に通ってもらう。

医師らは過去に患者を紹介した実績のある病院に連絡をとるなどして転院先探しに奔走。転院先が決まった患者には、コンピューター断層撮影装置(CT)などの検査データと紹介状を提供する。14日時点で約130人だった入院患者は、28日時点で30人を下回っている。

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同病院で受け入れる中等症とは、重症ではないが酸素投与が必要な状態。急に症状が悪化して気管挿管が必要になることがある。「重症患者は指定医療機関などで、軽症者はホテルで対応しているが、中等症患者の受け入れ先が切迫している」(松井一郎市長)という。

大阪府医師会の茂松茂人会長は「新型コロナの対応に集中できる専門病院を設置すれば、コロナ以外で通院・入院が必要な人の院内感染リスクを軽減できる」と期待する。

ただこれまで同病院で受診していた患者には不安の声もある。

「次の予約や薬の処方はどうなるのか」「今後どこの病院へ通えば良いのか」。同病院には入院患者や通院していた人からの問い合わせの電話が連日殺到している。同病院の担当者は「電話がつながらず、予約なしで訪れた患者らによる列ができるほど。不安を抱える患者に説明を尽くしたいが、人手が足りずもどかしい」と話す。

同病院は「母乳による育児」の指導に定評があり、分娩予定は11月までに約280件あった。8月に出産を控える大阪市淀川区の妊婦(32)は転院先がまだ決まっていないという。「自宅から遠い病院にならないか心配。おなかの子のためにも、感染リスクがある公共交通機関を使いたくない」とこぼす。

病院側にとっては医療従事者の確保が課題だ。同病院は結核患者用の病床はあるが、感染症の専門医がいない。まずは呼吸器内科の専門医を中心に医師約40人や看護師約190人が防護服の着脱方法などの感染防止研修を受けた上で新型コロナ患者の治療に当たる。

ただ、容体が急変する恐れなどがあり、通常の入院患者より多くのスタッフが必要。今の人数で対応できるのは同病院の263床のうち約90床にとどまる。府・市は市立大医学部付属病院から専門医を派遣してもらうなどして病床の稼働数を増やす方針だ。




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