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コロナと保育 家庭の支援きめ細かく(2020年5月5日配信『北海道新聞』-「社説」)

 新型コロナウイルスの感染拡大が止まらない中、子どもたちの保育体制が揺らいでいる。

 保育所や学童保育所では、休校の長期化などにより出勤できない職員が増え、人手不足が深刻だ。

 「3密」の回避が難しく、職員の感染による休園も相次ぐ。

 このため、登園自粛を求めるだけでなく、受け入れを制限して、保護者の職業によって優先順位を決める動きが強まっている。

 医療従事者などの優先は当然としても、一律の線引きでは個別の家庭事情に対応できなくなる。柔軟な姿勢が欠かせない。

 保護者が感染して自宅療養や入院を余儀なくされ、子どもの世話に窮するケースも出ている。

 きょうは「こどもの日」。感染症との闘いの中で、しわ寄せを受ける子どもたちの福祉をどう守るか、立ち止まって考えたい。

 厚生労働省は、保育所などを原則開所としつつ、家庭保育の可能な保護者に協力を求めている。

 しかし、国の緊急事態宣言が全国に拡大後、原則休園に転じて、限られた保護者の子どもだけを受け入れる自治体が相次いだ。

 登園者を減らそうと、受け入れ基準を厳しくしたり、家庭保育への協力金を出すところもある。

 人手や衛生用品などが不足する中、職員や子どもを感染から守る窮余の策とはいえ、業務の性質上、仕事を休めない人は多い。

 保育支援の縮小は、子どもの安全を脅かしかねない。

 休校が長引き、子どもだけの留守宅を狙った犯罪が起きている。虐待リスクのある家庭の見守りが途絶えることも気がかりだ。

 自治体は、保育を必要とする個別の家庭事情に十分配慮するとともに、疲弊した保育所や学童保育所の支援を急いでもらいたい。NPOなどとも協力し、きめ細かく家庭を支える必要がある。

 心配なのが、保護者に感染が疑われる場合の保育である。

 子どものいる軽症者は自宅療養も認められるが、ひとり親家庭などでは周囲の手助けが不可欠だ。

 基本は入院か宿泊施設での療養であり、子どもを預かる親族などのいない家庭への対応が急務だ。

 厚労省は、児童相談所の一時保護、児童養護施設での受け入れも想定しているが、定員に余裕がない上、職員に感染すれば施設の機能が停止する恐れもある。

 自治体は医療機関と連携し、病院ごとの役割分担を明確にして、親子の受け入れに対応する病院を確保する必要もあるだろう。




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Author:gogotamu2019
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