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コロナ禍で学費減免、対策は国立5校のみ 30大学調査(2020年5月5日配信『日本経済新聞』)

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 新型コロナウイルスの影響でアルバイト先を失うなどした学生に対する主な大学30校の経済的支援で、新たな対策として学費の減免措置を取っているのが国立大5校にとどまることが分かった。緊急事態宣言の延長を受け、安倍晋三首相は「アルバイト学生への支援」を明言したが、主要国と比べて支援策は十分とはいえない状況だ。

 日本経済新聞が5日までに全国の国公立大と私立大のうち学生数上位の各15校に学費の減免制度について聞いたところ、30校中、制度の新設・拡充を決めたのは、東京大や大阪大など国立大5校と全体の2割に届かず、私立大は1校もなかった。

 大学生(昼間部)約290万人のうち8割強がアルバイトに従事している。学生団体「高等教育無償化プロジェクトFREE」が4月に大学生ら1200人を対象にした調査では、経済的に困窮し退学を検討していると答えた学生は全体の20.3%に達した。

 首相は4日の記者会見で、学生への支援について「与党の検討を踏まえ速やかに追加的な対策を講じる」と述べており、追加の経済対策の焦点に浮上しつつある。

 政府は4月に始まった低所得世帯向けの学費減免制度の対象に、新型コロナで家計が急変した世帯を加え、20年度補正予算に7億円を計上した。追加措置として授業料の納付猶予や減免を大学に要請し、対応した大学への助成などが浮かんでいる。

 ただ、世界に目を向けると、支援の規模は十分とは言えない。米国は生活に困窮する学生に、各大学を通じて総額100億ドル(約1兆円)を援助する政策を決めた。カナダも総額約6900億円の支援計画を公表しており、5月から8月まで月10万円を給付する。

 日本でも学校の閉鎖に経済的な事情が加わり、学業の継続が困難になっている。学習課程をこなしきれないことへの不安や再開時期の違いによる学力格差拡大への懸念は小中高校も深刻で、入学や始業時期を9月にずらす議論を活発にした。9月入学の検討に当たり、子どもたちのケアを優先すべきだとの声は根強い。学びの機会を担保する意味で中退を防ぐ支援策の充実は喫緊の課題だ。

 桜美林大の小林雅之教授(教育社会学)は「今後の社会を担う若者のため、政府は大学と連携すべきだ。現在の支援制度を周知した上で、減免制度の受給基準を緩和することを検討してほしい」と強調する。幅広い学生に対し、学費減免や返済不要の奨学金を迅速に行き渡らせることが求められている。



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