FC2ブログ

記事一覧

買い物困難者、23区で増加  高齢化進み37万人 コロナでさらに深刻化(2020年5月6日配信『東京新聞』)

キャプチャ
青空の下、移動販売車で買い物をする高齢者ら=東京都足立区で

 食料品をはじめ日常の買い物に不便を感じている高齢の「買い物困難者」が、東京23区で増えている。農林水産省が2015年の国勢調査などを基に算出した推計値から本紙が試算したところ、23区で計約37万4000人に上ることが分かった。世田谷、練馬で目立つ。高齢化の加速や中小商店の閉店などが増加の理由。新型コロナウイルスの感染拡大でさらに深刻になっている。 

 農水省農林水産政策研究所は、買い物困難者を「自宅からスーパーやコンビニ、青果店など食料品が買える店まで500メートル以上あり、自動車の利用が難しい65歳以上の高齢者」と定義。鉄道やバスなどの公共交通機関の有無、高齢者の健康状態などは考慮していない。国勢調査や商業統計などを基にした推計値を5年ごとにまとめている。本紙は、公表された23区別の65歳以上人口に買い物困難者が占める割合から、人数を計算した。

 23区の買い物困難者数は、調査を始めた05年が約21万9000人、10〇年が約27万1000人。15年の区別では世田谷が最も多く約4万4000人。次いで練馬の約3万4000人、杉並の約3万1000人-と続く。05年からの増加率では、新宿と豊島が二倍超となった。

 買い物困難者が増えているのは、高度経済成長期の都心への人口流入で23区内に住み始めた人の高齢化が進んでいるため。住宅地の中小商店は、郊外の大型商業施設のあおりを受けた経営難や後継者不足で閉店せざるを得ないケースが相次ぎ、拍車をかけている。

 買い物困難者の問題に詳しい茨城キリスト教大の岩間信之教授は「買い物に行きづらいと栄養不足になるだけでなく、近所の人とのつながりも希薄となり引きこもりになりがちだ」と指摘。「23区は高齢化がますます進むので、さらに増える」とみている。

◆移動スーパー 高齢者「便利」

 東京23区でも増えている買い物困難者は、新型コロナの影響で、さらに買い物が不便になっている。

 「心臓に持病があり、混んでいるスーパーは怖くて行きたくない」

 4月30日、足立区の都営団地。移動スーパー「とくし丸」で買い物中の女性(84)は不安を語った。女性は団地で1人暮らし。足も悪く、最寄りのスーパーまでは歩いて20分以上かかる。団地へ週に2回来るとくし丸が頼りだ。同じ団地の女性(73)も「マスクが手に入らないのでスーパーに行けない。青空の下で買い物できて便利」と話した。足立区でとくし丸を運行する佐藤宏さん(39)は、客に「周りと距離を取って選んでくださいね」と声をかけていた。自分の当日朝の体温を移動販売車に掲げ、客に安心してもらっている。

 徳島市に本社を置くとくし丸は4月末現在、東京23区内で19台の移動販売車を稼働。軽トラック内に生鮮食品や雑貨など四百品目、1200点を積み込む。コロナの拡大前に比べ、売り上げは会社全体で約1割増えているという。




スポンサーサイト



プロフィール

gogotamu2019

Author:gogotamu2019
障害福祉・政治・平和問題の最新ニュース・論説紹介

最新記事

カテゴリ