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国や自治体の給付金に税金はかかる? 知っておきたい課税と非課税の境界線(2020年5月9日配信『yahooニュース』)

前田恒彦 | 元特捜部主任検事

 コロナショックを踏まえ、国から1人10万円の特別定額給付金のほか、個人事業者には最高100万円の持続化給付金が支給される。休業要請に応じた事業者に協力金を支給する自治体もある。税金はかかるか――。

非課税のものは?

 まず、新型コロナ騒動に伴って創設された給付金などのうち、次のものは非課税とされているから、税金はかからない。現金支給に限らず、クーポン券や商品券の交付による場合でも同様だ。

(1) 新型コロナ特例法で非課税とされるもの

●国が市町村を通じて支給する特別定額給付金

 (1人あたり10万円)

●国が市町村を通じて支給する子育て世帯への臨時特別給付金

 (対象児童1人あたり1万円)

(2) 所得税法で非課税とされるもの

●国が対象者の勤務先や全国保育サービス協会の委託団体を通じて交付する企業主導型ベビーシッター利用者支援事業の特例措置における割引券

 (本来は雑所得であり課税の対象だが、新型コロナの見舞金相当として非課税)

●東京都などの自治体が独自に行うベビーシッター利用支援事業における助成

 (本来は雑所得であり課税の対象だが、新型コロナの見舞金相当として非課税)

 なお、コロナショックとは無関係に従来から設けられている児童(扶養)手当や雇用保険の失業等給付なども、支給の根拠となる法律によって非課税となっている。

課税されるものは?

 以上に対し、現時点における国税庁の見解によると、コロナショックを踏まえて創設された給付金などのうち、次のようなものが課税の対象となる。

●国が支給する持続化給付金

 (売上減の事業者に個人で最高100万円、法人で200万円まで支給)

●東京都などの自治体が独自に支給する感染拡大防止協力金

 (名称や金額は自治体によって異なるが、休業要請に応じた事業者に現金を支給)

●国が支給する雇用調整助成金

 (事業主が従業員の雇用維持に努めるために支払う休業手当について、国がその一部を助成)

●国が支給する小学校休業等対応助成金

 (小学校の休校などに伴い、子どもの世話をするために休まざるを得ない保護者を支援するため、有給で休ませる事業者に助成)

●国が支給する小学校休業等対応支援金

 (小学校の休校などに伴い、子どもの世話をするために契約した仕事ができなくなった保護者を支援するため、その保護者に助成)

 これらが課税の対象とされるのは、事業者の収入が減少したことに対する補償や、支払賃金などの必要経費に算入すべき支出の補てんを目的として支給されるものであり、税法で事業所得などに分類されるからだ。

非課税枠を拡大すべきでは?

 確かに、現行の税法を前提とすると、国税庁の見解のとおりだ。また、こうした課税対象の給付金などを受け取ったとしても、それを含めた1年間の収入から経費を差し引いた収支が赤字であり、ほかに課税所得もなければ、結局のところ税負担は生じない。

 しかし、国税庁が課税の対象だと指摘する給付金などの中には、今にも倒産しそうな事業者を早急に救済するための見舞金的な色彩が強いものもある。

 2020年はコロナショックで飲食業など幅広い業種が経営難に陥り、赤字経営の事業者も続出するだろうが、中には販売方法などの工夫でなんとかプラスを出し、少ないながらも課税所得があるという事業者も出てくるのではないか。

 戦後最大の国難という緊急時における特別な救済策である以上、やはり特別な立法措置により、もっと非課税枠を拡大すべきではなかろうか。

 今後も、事業者向けの家賃補助など、さまざまな給付金や助成金が創設されるはずだ。

 自分が給付の対象なのか否かといった点だけでなく、課税されるものか否かについても、注意しておく必要がある。




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