FC2ブログ

記事一覧

冷たいお金、温かいお金」(2020年5月23日配信『河北新報』-「河北春秋」)

 国が1人当たり10万円を配る特別定額給付金や従業員を休ませた企業に支給する雇用調整助成金。手続きが煩雑だったりシステムに不具合があったりして、目詰まりを起こしている

▼哲学者の内山節さんが「冷たいお金、温かいお金」という問いを立てている(『怯(おび)えの時代』)。自分の手元にある3千円は単なる交換価値にすぎないから、冷たい金。一方で、祖母が孫が喜ぶ顔を想像しながら欲しがっていた物を3千円で買ったとしたら、温かい金となる

▼新型コロナウイルスの感染拡大で貧に迫る国民への10万円は本来、温かい金だったはず。ところが、マイナンバーを使ったオンライン申請が各地の自治体で混乱を引き起こし、雇用助成金は山のような提出書類を求められる。窓口業務に当たる職員の疲弊も極まり、「厄介金」の側面も

▼ロッテのドラフト1位ルーキー佐々木朗希投手(岩手・大船渡高出)が、小学4年の母の日に100円ショップで買ったハンカチをプレゼントして大喜びされたエピソードを披露した。100円玉を握りしめた子の心を親が知る

▼支給額の多寡ばかりが議論になるが、人のためを思えばこその給付であることを銘記したい。困窮者に向けたスピード感、分かりやすさも温かさのうち。金配りとは気配りのこと。

キャプチャ

内容(「BOOK」データベースより)
「不安」どころではない未曾有の時代は、なぜ到来したのか?私たちは、吸い込まれるように「先の見えない時代」へと移行している。かつて、これほどまでに人間が無力な時代はない。問題の所在はわかっていても、「現代」を支えるシステムが複雑かつ巨大過ぎて、解決手段をもてなくなってしまった。いつから、どのようにして、私たちは「明るい未来」をなくしてしまったのか。気鋭の哲学者が「崩れゆく時代」を看破する。

著者について
1950年東京生まれ。哲学者。現在、東京と群馬の山村に暮らす。著書に『自然と労働』(農山漁村文化協会)、『山里紀行』(日本経済評論社)、『哲学の冒険』(平凡社)、『森にかよう道』『貨幣の思想史』『「里」という思想』(いずれも新潮社)、『日本人はなぜキツネにだまされなくなったのか』(講談社現代新書)、『戦争という仕事』(信濃毎日新聞社)など。

アマゾン➡ここをクリック




スポンサーサイト



プロフィール

gogotamu2019

Author:gogotamu2019
障害福祉・政治・平和問題の最新ニュース・論説紹介

最新記事

カテゴリ