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コロナと熱中症 マスク、室内にご用心(2020年5月25日配信『東京新聞』-「社説」)

 列島各地で夏日、真夏日が観測される時季になった。ことしは、熱中症予防にもコロナ禍が影響を及ぼす。マスク着用や「巣ごもり」生活は、より危険を高める。注意を怠らないようにしたい。

 緊急事態宣言は42府県で解除されたが、全国には、感染予防のためなお在宅生活を続ける人は多いだろう。ずっと室内にいると、陽気の変化に鈍感になってしまう。外の暑さに慣れる機会も少なくなる。そのうちに気温が上がると、体が適応できずに熱中症になりやすい。

 総務省消防庁によれば、発生場所別の熱中症搬送者数はここ数年「住居」が4割前後と最も多い。室内温度に注意して早めにエアコンや扇風機を使い、高くても28度程度を保つようにしたい。

 一方、家族が多く外との出入りも多い家では、コロナ対策として冷房中の換気にも気を配りたい。エアコンを使っていれば大丈夫と思いがちだが、換気機能付きの機種は少数という。説明書を確かめて、そうした機能がなければ1時間に1回、5分程度は窓やドアを開けることを心掛けよう。

 巣ごもりに伴う運動不足で筋肉が落ちると、特に高齢者にとって熱中症のリスクが高まる。筋肉は体の中でも多くの体液をため込んでいる。「貯水量」を保ち、フレイル(虚弱)に陥るのを防ぐためにも、適度な運動とタンパク質を十分に含む食事は欠かせない。

 今や外出時の必需品となったマスクにも、熱中症対策の上からは意外な落とし穴がある。呼吸に伴って体の水分が逃げるのを軽減する効果はあるものの、それ以上に体内の熱を発散できなくなる、喉の渇きを感じにくくする、といったマイナス面も指摘される。

 熱中症予防には、喉が渇いていなくてもこまめに水分を取ることが鉄則となる。熱中症の前の脱水は「体内の海が干上がる」状態に例えられる。水分とともに少量の塩分の補給も大切だ。

 3カ月予報では、全国的に今後の気温は平年並みか高い。子どもたちには、休校に伴う夏休み短縮で猛暑の中の登校を余儀なくされる例もあるだろう。

 熱中症の救急搬送が増えれば、コロナ対応に追われる医療現場の負担が重くなる。患者同士、感染の危険性も増す。この夏は、例年の熱中症対策に輪を掛けた細心の注意をもって過ごそう。コロナ感染との二重の心構えが求められるが、家族を中心に身近な人同士が助け合って乗り切りたい。




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Author:gogotamu2019
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