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京大准教授「ソーシャルディスタンス2m必要なし」の根拠(2020年5月27日『日刊ゲンダイ』)

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ほぼ全員がマスク姿(大阪・心斎橋=22日)、左は京大ウイルス・再生医科学研究所の宮沢孝幸准教授

 京大ウイルス・再生医科学研究所の宮沢孝幸准教授が24日、ツイッターで<2メートルのソーシャルディスタンスはあくまでも、マスクをする人がほとんどいない欧米での話であり、これを日本で新型コロナウイルス対策の一丁目一番地にすることは、私は大反対です>とつぶやき、話題になっている。その根拠は何か。あらためて本人に話を聞いた。

 ◇  ◇  ◇

 海外でソーシャルディスタンスが定着しているのは、マスクの着用を推奨しても必ずしも協力を得られないからです。私の友人の話では、英国でマスクをしている人は3割程度。ほぼ全員が外出時にマスクをしている日本がマネする科学的根拠はないと考えます。マスクをしていれば咳も唾も飛びません。よほど大きな咳やくしゃみをしてマスクの網目や顔との隙間からウイルスが排出されたとしても、換気していれば人に感染させるほどのウイルス量が届く可能性はかなり低いのです。

■“封鎖”の効果の検証をすべき

 日本人は欧米人に比べ、感染者数も死者数も非常に低い。京大iPS細胞研究所の山中伸弥所長が言うように、日本人特有の「ファクターX」がある可能性が指摘されています。欧米がソーシャルディスタンスを推奨しているからといって、日本がWHO(世界保健機関)、CDC(米国疾病対策センター)らの主張を無条件に受け入れる必要はないのです。日本がソーシャルディスタンスを採用する理由は空気感染を恐れているからでしょう。

 その可能性はゼロとは言いませんが、日本でソーシャルディスタンスが定着する前の電車や車、バスの中でも集団感染は起きていたという情報はありません。R0(基本再生産数=1人の患者から何人に感染するかを示す数値)は季節性インフルエンザより低く、もし空気感染しているならR0はもっと大きくなっているはずです。

外国人は日本人に比べ体格が良く、肺活量も大きい。吐く息も強く、ウイルスを排出する量も多いことが推測されます。また一部の外国語は破裂音が多く、ウイルスが飛びやすいことが想像されます。マスクをしてソーシャルディスタンスを取れば、感染確率はゼロに近づくかもしれませんが、それでもゼロにはなりません。大きな犠牲を払ってまでも感染率ゼロを目指す必要があるのでしょうか?

 経済活動をしなければ人は生きていけません。例えば映画館で1席おきはおろか、3席おきで営業するというのは全くナンセンスだと思います。損益分岐点を超えられるとは思えず、開けていれば赤字になるだけでしょう。通常通り営業しても、入退場時の手の消毒、マスクの義務付け、十分な換気、おしゃべりなどの禁止を行えば感染リスクはかなり下げられるはずです。



 京大の藤井聡レジリエンス実践ユニット長が「“封鎖”は必要なかった」と言っていますが、私は封鎖の効果の検証をすべきだと思います。日本は日本のデータに基づき、正しく判断し行動指針を決めるべきで、科学的な根拠なしに海外のデータに基づいた行動様式をマネる必要はない。個々の業者の方々は皆、頑張っています。それなのに経済的に苦しむ人の声や工夫を無視して東京都はロードマップを作っている。それに科学的根拠があるとは思えません。

(宮沢孝幸/京大ウイルス・再生医科学研究所 准教授)




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