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実印、銀行印、認め印…(2020年6月6日配信『熊本日日新聞』-「新生面」)

 実印、銀行印、認め印…印鑑もいろいろだが、それらを押した書類の場所によっても契印、消印、割り印、捨て印などと名前が違う。私たちの生活に脈々と息づいてきた「はんこ文化」の証左だろう

▼このところのコロナ禍で期せずして進んだのが自宅などで仕事をするテレワークだが、それを阻む存在としてやり玉に挙がったのが印鑑である。在宅勤務を勧めているのに、書類押印のために出社せざるを得ないというケースもあった

▼そんな矛盾を見かねてか、書類に印鑑を必要とする文化を再考する機運がにわかに高まっている。安倍晋三首相も行政手続きの「脱はんこ」を表明、制度や慣行を見直すよう関係省庁に指示した

▼既にIT企業を中心に印鑑から決別する組織が増えつつある。公的機関でも東北大が事務のオンライン化を進めるとして、今月から学内での押印を原則廃止にした。この業務見直しで作業時間が年約8万時間削減できるというから、働き方改革にもつながる

▼自筆サインが世界的な潮流の中、いまだに契約などの実務に印鑑を使う先進国は珍しい。日本で本格的に公印が使われ始めたのは8世紀初頭の大宝律令が整った頃とか。長年なじんできた慣行だが、さすがにデジタル時代にはそぐわなくなってきたのかもしれない

▼これまで電子署名などが進まなかったのは、行政がそれこそ判で押したように印鑑を求めてきたのも大きかったのでは。提出すべき役所の書類の多さも気掛かり。こちらの方の簡素化もぜひお願いしたい。




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