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「10万円給付」支給済み世帯はわずか2.7% 関東の主要34市区を本紙が集計(2020年6月7日配信『東京新聞』)

 国民に一律10万円を配る「特別定額給付金」について、東京23区や関東の政令市、県庁所在地など34市区で、給付金が支給された世帯数は総世帯の2%強(5月末時点)にとどまることが、本紙の調査で分かった。政府は「5月中」の支給を目標とし、緊急事態宣言で厳しい状況に置かれた家計を支える狙いだったが、宣言解除後も多くの国民に給付金が届いていない実態が浮き彫りとなった。 

 本紙は5月29日から6月5日までの1週間、関東の34市区に聞き取り調査を実施した。支給事務を担うのは市区町村であるため、所管の総務省は支給済み世帯数を細かく把握していない。

 調査では、総世帯数(約1千万)に対し、自治体が給付金を支給したのは約27万世帯だった。支給率は2・7%にとどまり、約97%の世帯にお金が届いていない計算になる。自治体別では、23市区で支給済み世帯数が1万を下回った。申請方法別ではオンライン申請分の振り込みが大半で、郵送申請分は半数超の市区で6月以降にずれ込んだ。

 政府が一律の現金給付を実施したのは、緊急事態宣言の対象地域を全国に広げた中で「ウイルスとの闘いを乗り切るため」(安倍晋三首相)だった。これまで首相は「5月中のできるだけ早い時期」の支給開始を強調してきた。

 しかし、本紙調査に応じた自治体からは「申請内容の確認に時間がかかる」「金融機関への手続きなどで申請から振り込みまでに数週間を要する」など、5月支給の難しさを指摘する声が相次いだ。

 都内のある区の担当者は「住民からいつ振り込まれるかや『支給が遅い』などの問い合わせを1日1000件は受けている」と明かした。

 家計支援策などの経済政策に詳しい中部圏社会経済研究所の島沢諭(まなぶ)氏は、給付金の趣旨が家計支援なのに宣言が既に解除された現状に触れ「支給は遅いと言わざるを得ない」と指摘。「国民の不満が高まれば自治体が矢面に立たされてしまう。国の事業なので、支給遅れの理由は自治体でなく国が説明責任を果たすべきだ」と訴える。

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