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コロナ補正審議 公正さ、透明性が不可欠(2020年6月9日配信『秋田魁新報』-「社説」)

 2020年度第2次補正予算案の国会審議が始まった。盛り込まれている新型コロナウイルス対策は一刻も早い予算執行が求められる事業が多い。

 中小企業支援の持続化給付金などの問題を野党が追及し、焦点になっている。必要な経済対策を早期に行き届かせるためにも、不透明とされる給付金の事務委託の在り方などについて、政府は正面から答えていかなければならない。

 持続化給付金は収入が半減した中小企業に最大200万円を支給する。第1次補正で約2兆3千億円が計上され、2次補正案では支給対象を拡大するため1兆9千億円が追加された。

 野党が問題視しているのは、一般社団法人サービスデザイン推進協議会が1次補正段階で支給事務を769億円で受託した点。協議会は749億円で広告大手の電通に再委託した。野党は協議会による再委託について業務実態のない「丸投げ」だなどと批判している。委託の経緯の不透明さは否定できない。

 協議会は16年の設立以来、法律が定める決算公告を行っていなかったことも明らかになった。そのような団体に巨額の予算を任せること自体が問題だ。

 2次補正予算案に盛り込まれた委託費は850億円で、1次補正と合わせると約1600億円に及ぶ。政府は事業への国民の信頼を損なわないよう、しっかり疑問に答えると同時に、公正な予算執行に努めなければならない。

 持続化給付金とは別に、観光・飲食業を支援する「Go To キャンペーン」でも事務委託費が問題視されている。キャンペーンは1次補正で約1兆7千億円が予算化された。そのうち、委託費として見込まれたのは3千億円。破格の金額だとして、野党が批判を強めている。

 このため、経済産業省は8日を期限としていた受託業者の公募をいったん中止した。コスト削減に向け、事務委託費の在り方は再検討を急ぐべきだ。

 一方、第2次補正案に10兆円の予備費が盛り込まれたことも論議を呼んでいる。従来は当初予算でも3500億~5千億円だった。これほどの巨額を、政府が自由に支出できるのは異例だ。政府は国会軽視だとする野党の批判を受け入れ、5兆円分に関し雇用維持や医療体制強化など、大まかな使途を事前に示した。残る5兆円についてもさらに議論を深めなくてはならない。

 持続化給付金、観光・飲食業支援キャンペーン、予備費のいずれも予算執行の公正さや透明性に関わる問題だ。過去最大の補正予算の執行に不正や恣意(しい)が入り込むことがないよう政府には国会の場で、国民の理解と納得を得られる説明をすることが求められる。

 今国会の会期末は17日。コロナ対策について引き続き議論を徹底するためには会期延長も視野に入れるべきだ。

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Author:gogotamu2019
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