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【国会閉会方針】会期を延長し説明続けよ(2020年6月11日配信『高知新聞』-「社説」)

 政府、与党は17日が会期末の今国会を延長しない方針だ。政府提出法案の大半で成立のめどが立ったためというが、新型コロナウイルス対策の持続化給付金の事業委託問題は不明な点が多い。

 コロナ禍の収束が見えない現在、立法措置が必要な不測の事態もいつ起きるか分からない。即応態勢を整えておくためにも、会期を大幅に延長すべきである。

 中小企業などに最大200万円を支援する持続化給付金事業は、一般社団法人「サービスデザイン推進協議会」が769億円で受託。電通に749億円で再委託した。差額の20億円は「公金の中抜き」ではないのか。サービスデザイン推進協議会は電通に仕事を回すための「トンネル法人」なのか。

 企業間で再委託などを重ねる複雑な取引関係の全容を、梶山弘志経済産業相が把握しきれていない実態も明らかとなった。批判を受けて、経産省は予算執行の妥当性を調査する。事業を継続させながら検査もしなければならないという「泥縄式」にあきれる。

 衆院を通過した第2次補正予算案に盛り込まれた予備費10兆円にも懸念が残る。

 使い道に縛りのない予備費は無駄遣いの点検が難しい。「国会軽視」との批判を浴びて政府は5兆円分の使途は示したものの、残りの使い道は「白紙委任」に等しくなろう。国の財政を国会で議決する憲法83条の財政民主主義に照らせば、巨額予算の執行はやはり国会の事前承認を得るのが筋である。

 2次補正の歳出総額は約32兆円。1次補正25兆6千億円と合わせると60兆円に迫る。民間投資を含めた事業規模は200兆円超ともされる。

 いかにコロナ対策とはいえ「どんぶり勘定」になっていないか。「不要不急」の予算が紛れ込んでいないか。私たちは当欄で指摘してきた。案の定、音楽などを海外に売り込む民間団体への補助事業など、コロナ対策との関連性や緊急性に乏しい支出が指摘されている。

 国会の場でチェックされなければならない問題点は、まだまだあるに違いない。公明党の石田祝稔政調会長(衆院比例四国)も「国会を閉めれば、もう一度召集するには時間がかかる」と述べていた。

 にもかかわらず安倍政権は閉会方針を崩さない。前東京高検検事長の賭けマージャンなどの不祥事を巡り、野党の追及を避けたい思惑も挙げられている。事実なら残念だ。

 共同通信の5月末の世論調査で、内閣支持率は40%を切った。政府のこれまでのコロナ対応を「評価しない」が52・5%で、「評価する」39・5%を上回っている。

 一連のコロナ対策に関し、安倍晋三首相は「GDP(国内総生産)の4割に上る世界最大の対策により、100年に一度の危機から日本経済を守り抜く」と語った。それが国民には伝わっていない。理解を得るためにもまずは、国会で誠実かつ丁寧な説明を続けていくことだ。



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