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相合い傘(2020年6月12日配信『宮崎日日新聞』-「くろしお」)

 初めて「相合い傘」の落書きを見たのは人目につきにくい橋脚だった。ませ始めた中学時代には交際しているとうわさされる二人の名前が教室の黒板に書かれていたことがあった。やっかみ半分のいたずら。

 男女の名前を傘の下に書く相合い傘がわが国の歴史に登場したのは天保年間の1840年代だった。浮世絵師の歌川国芳が「荷宝蔵壁のむだ絵」に、おそめと久松などの相合い傘を書き込んだのが最初だとされる(朝川博・水島昭男著「音楽の366日話題事典」)。

 国が最大クラスの災害に備え、避難施設を増強する方針を固めた。温暖化で従来の規模を超える水害が多発しているためだ。新しい想定に基づき建物を改修する自治体に財政支援する。新型コロナウイルス感染症の予防としてスペース拡大といった密集対策も後押しする。

 接触はもとより、会話などでの感染を避けるために保つべしとされるのがソーシャルディスタンス。人と人の間隔を定められた距離以上、空けておく新しいマナーである。もし厳格に守れば突然の雨で困る人に傘を差し出して相合い傘になることもはばかられるが、そこは臨機応変に対処すべきだ。

 雨の降ったきのうは日本洋傘振興協議会が制定した「傘の日」だった。傘を持つように非常食や水、電池が足りているかなど防災グッズも確認しておきたい。避難所の拡大には時間がかかる。簡単な仕切りで相合い傘状態を防ぐおのおのの工夫も求められる。




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