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「何の意味があったのか」都民に困惑、第2波不安 東京アラート終了(2020年6月13日配信『東京新聞』)

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「東京アラート」が発令され、赤くライトアップされた東京湾に架かるレインボーブリッジ=2日

 新型コロナウイルスの感染が落ち着き「東京アラート(警報)」が解除されたのに伴い、小池百合子都知事は12日、アラートや段階的な休業要請の仕組みも終了することを明らかにした。都知事選への出馬表明をしたこの日も、都内で新たに25人の感染者が確認されるなど第2波への不安は尽きない。アラート発令や解除に一喜一憂した飲食店や都民らからは、困惑や不安の声も上がった。 

 「アラートって何の意味があったのでしょうか」。JR新宿駅西口の居酒屋の四十代店長は首をかしげた。3月末から都の要請に従い営業自粛を続けていたが、国の緊急事態宣言解除後の1日に店を再開した。ただ、午後八時には客足が止まって閉めざるを得ず、1日の売り上げは「1万円ぽっきり」が続いた。さらに東京アラートで「夜の街」での感染が強調された。「(夜の街は)歌舞伎町なのに、線路をまたいだこっち(西口)まで人影がなくなった」と嘆いた。

 「(東京アラートが)なくなると、なんとなく気を付けるしかなくなり、元の生活に戻ってしまうのでは」と心配するのは、新宿区のジュエリー作家宇井由香里さん(46)。「今後も生活レベルでの自粛の基準を明確にして、定着させていくべきだ」と指摘する。

 小平市の女性デザイナー(26)は「赤いライトの警告というだけで、基準とかステップとかよく分かってない人も多いと思う」と困惑気味。「緊急事態宣言ほど強制力も自粛ムードも感じなかったので、(アラートがなくても)何も変わらない」と苦笑いした。

 杉並区の男性会社員(46)は「素人考えでは感染者がまだいるんじゃないか」としつつ、「都知事が言うんだから、しっかり調査して新規感染者の見込みが落ち着いたということかな」と好意的に受け止めた。

 都のアラートなどの終了について、政府の新型インフルエンザ等対策有識者会議メンバーを務めた谷口清州(きよす)・国立病院機構三重病院臨床研究部長は「今の目安が実態と合わなくなっているのであれば、状況に応じて変えることはあっていい」と話す。ただ「目安の数字というのは、みんなが納得するように、しっかり根拠が説明されないといけない。今後、新たな目安を設ける場合は根拠をしっかり示すことが大切」と指摘。

 日本感染症学会の舘田(たてだ)一博理事長は「どういう理由で目安を変えるかよく分からない面はある」としながら、「状況を見ながら、新しいエビデンス(科学的根拠)が出てきたりして臨機応変に変えていくことは正しい方向だと思う。最初から正解か分からないので、むしろ変えていかないといけない」とみている。




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