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憲法審査会 信じられない怠けぶりだ(2020年6月14日配信『産経新聞』-「主張」)

 憲法改正の国民投票の利便性を公職選挙法とそろえる国民投票法改正案が、今国会でも採決されないことになった。次の国会へ継続審議となるのは6国会連続だ。

 改正案は2年前の6月に自民、公明両党と日本維新の会などが国会へ共同提出した。衆院憲法審査会で提案理由説明が済んでから今まで、質疑は一度も行われていない。

 信じがたいほどの怠けぶりである。またもや国民の負託を裏切るのか。

 憲法第96条に基づく国民投票は主権者国民にとって重要な権利だ。その制度の改善が滞っている最大の責任は、維新の会を除く野党各党にある。

 今国会は1月20日に召集された。新型コロナウイルス禍の中でも各委員会の審議は行われている。ところが、衆院憲法審は5月28日に改正案の審議を伴わない自由討議を開いただけだ。参院憲法審は一度も審議をしていない。

 立憲民主党などが「国会を止めるな」と唱えながら、憲法審での改正案に関する質疑に応じないのは極めておかしい。議論を尽くした後は採決するという民主主義の基本を無視している。

 改正案は、駅や商業施設での共通投票所の設置や水産高校の実習生に洋上投票を認めるなど7項目で、平成28年に改正済みの公選法と足並みをそろえるものだ。


 立民や国民民主党などが、国民投票運動におけるテレビCM規制の強化の議論を条件にしたのは筋違いだ。公選法ですでに実現した投票の利便性向上を妨げる理由にはならない。改正案成立前の現行制度でも、国会が憲法改正を発議すれば国民投票はできる。そうであっても、よりよい投票環境を整えるのは国会の責務である。

 与党や維新が立民などの各党を批判するのはもっともだ。ただし、改正案採決を幾度も見送り、具体的な憲法改正の議論も深まらない責任は与党も免れない。憲法審の機能不全は看過できない。

 議院内閣制の下では与党が支える政府と野党が国会で対立するのが常態である。「静かな環境」が実現しなければ憲法審の審議に応じないという野党の態度は道理に合わない。これからは国民の負託に応えて働く気のある党が協力して審議を尽くし、改正案を採決すべきだ。同時に具体的な憲法改正論議を進めなくてはならない。




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Author:gogotamu2019
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