FC2ブログ

記事一覧

上田市「手話言語の普及及び視聴覚障害者等の意思疎通手段等の利用促進に関する条例」を制定へ

 上田市は、障害を抱える人たちの意思疎通手段の促進などを目指す「手話言語の普及及び視聴覚障害者等の意思疎通手段等の利用促進に関する条例」案(議案第51号) を6月8日開会の6月市議会に提案した。本会議最終日の6月25日に可決されれば長野県、佐久市に次いで長野県内で3例目、全国では347例目の制定となる。

 市は、市内の障害者団体などからの要望を踏まえて条例案を検討。手話を「言語」と位置付けて学ぶ機会を積極的に提供し、手話通訳者らを養成して普及を図る。


  長野県の東部(東信地方)にある市は、2006(平成18)年3月6日に(旧)上田市、丸子町、真田町、武石村が合併して発足した。東信地方および上田地域の中心都市で、長野県内では長野市、松本市に次ぐ3番目の規模の都市である。千曲川右岸の旧市街は、戦国時代に真田氏が築いた上田城を中心とする城下町。千曲川左岸の塩田は鎌倉時代の執権北条氏の一族塩田北条氏の所領で、安楽寺、北向観音などの多くの文化遺産が残されており「信州の鎌倉」の異称で呼ばれる。上田市街地から北に向かうと真田氏発祥の地とされる真田郷(旧・真田町)に達する。

キャプチャ



上田市手話言語の普及及び視聴覚障害者等の意思疎通手段等の利用促進に関する条例

(前文)
障害のある人もない人も、全ての市民が等しく情報を取得し、互いに意思や感情を伝え合うとともに、社会、経済、文化その他あらゆる分野の活動に参加し、安全安心に心豊かに暮らすことは、私たちの願いである。
視聴覚障害者等は、手話や点字を含めた意思疎通手段のみならず、情報の取得又は利用のための手段についても、自由に選びたいという想いがある。
これらの願いや想いは、障害者基本法においても、共生社会の実現を図るための基本原則の一部として位置付けられている。
一方で、こうした願いや想いを実現させるための取り組みは十分な広がりを得ておらず、生活のしづらさを感じている視聴覚障害者等が少なくない状況である。
私たちは、このような状況にあることの認識を共有し、一体となって、手話の普及及び視聴覚障害者等の意思疎通手段等が日常生活で利用される上田市を目指すため、この条例を制定する。

(目的)
第1条
この条例は、手話が言語であるとの認識に基づき、手話の普及及び視聴覚障害者等の意思疎通手段等の利用を促進することに関し、基本理念を定め、市の責務並びに市民及び事業者の役割を明らかにするとともに、施策の基本となる事項を定めることにより、障害のある人もない人も分け隔てられることなく、相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会を実現することを目的とする。

(定義)
第2条
この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
⑴ 視聴覚障害者等 視覚障害、聴覚障害、言語機能又は音声機能の障害その他の障害のため、情報を取得し若しくは利用すること、意思を表示すること又は他人との意思疎通を図ることに支障がある者をいう。
⑵ 意思疎通手段等 手話、点字、触手話(触覚により認識することができる手話をいう。第6号において同じ。)、拡大文字、筆記、音声、平易な表現その他の視聴覚障害者等がその意思を表示し、又は他人との意思疎通を図るための手段及び情報を取得又は利用するための手段をいう。
⑶ 社会的障壁 障害のある人にとって日常生活又は社会生活を営む上で障壁となるような社会における事物、制度、慣行、観念その他一切のものをいう。
⑷ 合理的配慮 個々の場面において、視聴覚障害者等から現に社会的障壁の除去を必要としている旨の表明があった場合に、視聴覚障害者等の権利利益を侵害することとならないよう行う必要かつ適切な現状の変更又は調整であって、その実施に伴う負担が過重でないものをいう。
⑸ 事業者 商業その他の事業を行う者であり、目的の営利又は非営利及び個人又は法人の別を問わず、同種の行為を反復継続する意思をもって行うものをいう。
⑹ 意思疎通支援者 手話通訳、点訳(文字を点字に訳すことをいう。)、盲ろう者向け通訳(点字、触手話その他の視覚及び聴覚に障害のある者が他人との意思疎通を図るための手段を用いて通訳をすることをいう。)、要約筆記(口述を要約して筆記することをいう。)、文字通訳(音声を文字に変換することをいう。)又は音訳(文字を音声に変換することをいう。)を行う者その他の視聴覚障害者等と他人との意思疎通を支援する者をいう。
⑺ 情報保障 視聴覚障害者等に対し知る権利を保障し、代替手段により情報提供を行うことをいう。

(基本理念)
第3条
手話の普及及び視聴覚障害者等の意思疎通手段等の利用促進は、次に掲げる事項を基本理念として行われなければならない。
⑴ 障害のある人もない人も、等しく基本的人権を享有する個人であり、その自発的意思が尊重されること。
⑵ 手話の普及は、手話が独自の体系を有する言語であって、手話を使い日常生活及び社会生活を営む者が受け継がれてきた文化的所産であるとの認識の下に行うこと。
⑶ 視聴覚障害者等の意思疎通手段等についての選択の機会が、可能な限り確保され、及び拡大が図られること。
⑷ 市、市民及び事業者が、それぞれの責務や役割を相互に認識し、支え手と受け手といった関係を超えて主体的に、そして分野を超えて複合的に、連携して取り組むものであること。

(市の責務)
第4条
市は、前条に定める基本理念(以下「基本理念」という。)にのっとり、手話の普及及び視聴覚障害者等の意思疎通手段等の利用を促進するための施策を推進するものとする。
2 市は、その事務又は事業を行うに当たり、視聴覚障害者等が意思疎通手段等を利用できるようにするための合理的配慮を行うものとする。
3 市は、前項の規定に基づき、情報の利用しやすさを向上させ、情報保障施策を推進するものとする。

(市民の役割)
第5条
市民は、基本理念に対する理解を深め、手話の普及及び視聴覚障害者等の意思疎通手段等の利用を促進するための市の施策に協力するよう努めるものとする。
2 市民は、基本理念に対する理解を深め、外見から判別できる障害とできない障害があることを認識したうえで、視聴覚障害者等の意思疎通手段等の利用及び情報保障に対して配慮するよう努めるものとする。

(事業者の役割)
第6条
事業者は、基本理念に対する理解を深め、視聴覚障害者等の意思疎通手段等の利用を促進するため市の施策に協力するよう努めるものとする。
2 事業者は、その事業を行うに当たり、視聴覚障害者等が意思疎通手段等を利用できるようにするための合理的配慮を行うよう努めるものとする。
3 事業者は、その事業を行うに当たり、情報の利用しやすさの向上及び情報保障に努めるものとする。

(市の施策)
第7条
市は、手話の普及及び視聴覚障害者等の意思疎通手段等の利用を促進するため、視聴覚障害者等及びその支援者その他の関係者と協力して、次に掲げる施策を推進するものとする。
⑴ 手話は言語であることの理解の促進及び普及に関する施策
⑵ 意思疎通手段等を学ぶ機会の提供等に関する施策
⑶ 意思疎通手段等への理解の普及に関する施策
⑷ 意思疎通手段等を利用するにあたっての環境の整備に関する施策
⑸ 意思疎通支援者を確保し又は養成するための施策
⑹ 前各号に掲げるもののほか、この条例の目的を達成するために必要な施策
2 市は、視聴覚障害者等が市政に関する情報を取得し、利用することができるよう、意思疎通手段等を用いた速やかな情報提供及び情報の利用しやすさの向上並びに情報保障に努めるものとする。

(財政上の措置)
第8条
市は、手話の普及及び意思疎通手段等の利用を促進するための施策を推進するため、必要な財政上の措置を講ずるよう努めるものとする。

附 則

この条例は、公布の日から施行する。



趣旨と概要
上田市手話言語の普及及び視聴覚障害者等の意思疎通手段等の利用促進に関する条例(案)について

1 制定趣旨
障害のある人もない人も、全ての市民が等しく情報を取得し、互いに意思や感情を伝え合うとともに、社会、経済、文化その他あらゆる分野の活動に参加し、安全安心に心豊かに暮らすことは、私たちの願いです。
視聴覚障害者等は、手話や点字を含めた意思疎通手段のみならず、情報の取得又は利用のための手段についても、自由に選びたいという想いがあります。
これらの願いや想いは、障害者基本法においても、共生社会の実現を図るための基本原則の一部として位置付けられています。
一方で、こうした願いや想いを実現させるための取り組みは十分な広がりを得ておらず、生活のしづらさを感じている視聴覚障害者等が少なくない状況です。
私たちは、このような状況にあることの認識を共有し、一体となって、手話の普及及び視聴覚障害者等の意思疎通手段等が日常生活で利用される上田市を目指すため、この条例を制定します。

2 条例案の概要
⑴ 条例の制定目的を規定します。(前文及び第1条関係)
⑵ 視聴覚障害者等の定義を規定します。(第2条関係)
⑶ 手話の普及及び視聴覚障害者等の意思疎通手段等の利用促進について、4つの基本理念を規定します。(第3条関係)
⑷ 市の責務として、基本理念にのっとり、手話の普及及び視聴覚障害者等の意思疎通手段等の利用を促進するための施策を推進するとともに、その際には、合理的配慮を行うこと、情報の利用しやすさを向上させることなどを規定します。(第4条関係)
⑸ 市民及び事業者の役割として、基本理念に対する理解を深め、手話の普及及び視聴覚障害者等の意思疎通手段等の利用を促進するための市の施策に協力することを努力義務として規定します。(第5条及び第6条関係)
⑹ 市が実施する施策体系を規定します。(第7条関係)
⑺ 手話の普及及び意思疎通手段等の利用を促進するための市の施策を推進するため、必要な財政上の措置を講ずることを市の努力義務として規定します。(第8条関係)



詳細は➡ここをクリック






スポンサーサイト



プロフィール

gogotamu2019

Author:gogotamu2019
障害福祉・政治・平和問題の最新ニュース・論説紹介

最新記事

カテゴリ