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レジ袋の有料化を脱プラ生活への一歩に(2020年6月29日配信『日本経済新聞』-「社説」)

7月1日からプラスチック製レジ袋が有料となる。コロナ禍で繰り返し使うエコバッグの安全性や消費マインドの冷え込みを心配する声はあるが、有料化を機に、使い捨ての生活を見直す「脱プラ」の流れを着実に進めたい。

小泉環境相は、プラスチック製レジ袋の辞退率を「6割」に引き上げたいとしている。
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小泉環境相は、プラスチック製レジ袋の辞退率を「6割」に引き上げたいとしている。

スーパーやコンビニエンスストア、飲食店など全ての小売店で有料となる。価格は事業者や大きさによって異なるが、1枚あたり3~5円が多い。小泉進次郎環境相は、レジ袋をもらわない人の割合を年末までに現在の3割から6割に高めたい考えを示した。

有料化が決まった後にコロナ禍が起き、消費者はエコバッグから感染しないか敏感になりがちだ。定期的に洗って清潔に保つ、購入した商品の袋詰めは自分で詰めるなどを心がけたい。店員が手伝う店もあるが、感染を減らすためにも、客に任せられることは客に任せた方がよいだろう。

今回の有料化はプラごみ削減の入り口にすぎない。プラごみに占める量は包装や容器の方がはるかに多い。日本の食品の過剰な包装はかねて問題視されており、改善の余地はある。

政府は2019年、使い切りのプラ包装や容器の量を30年までに25%減らす目標を掲げた。21年からは、越境汚染に関する「バーゼル条約」で汚れたプラごみが規制の対象となり、処理のための輸出がしづらくなる。排出削減は待ったなしだ。

プラ製品は衛生的かつ軽くて便利なだけに、包装や容器を一気になくすのは難しい。回収・洗浄して再利用するリユースや、資源として再生するリサイクルによってごみを減らす工夫が必要だ。

日本のプラ製品のリサイクル率は20%台にとどまる。6割近くは燃やしたうえで熱を回収・利用している。温暖化ガスの排出を抑えるには、燃焼効率を高める技術を開発するほか、リサイクルを増やすべきだ。

官民が協力し、環境の負荷が少ない生分解性プラなどの使用も増やしてほしい。製造費が高く、企業努力でコストを吸収するのは限界がある。ある程度、消費者の負担が増えるのはやむを得ないのではないか。

世界全体でみると、アジアはプラごみの流出が特に多い。太平洋には微細化したマイクロプラスチックが大量に滞留している海域もある。日本はアジア諸国への技術移転を積極的に進めるべきだ。




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gogotamu2019

Author:gogotamu2019
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