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マイナポイント 給付金の混乱を繰り返すな(2020年7月8日配信『読売新聞』-「社説」)

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 特別定額給付金のオンライン申請で混乱が生じたことの反省を踏まえ、政府は万全の体制を整える必要がある。

 マイナンバーカードを持つ人を対象に、最大5000円分のポイントを還元する政府の「マイナポイント」事業の申し込みが始まった。

 9月から来年3月までの7か月間、登録したクレジットカードや電子マネーなどのキャッシュレス決済で買い物をすると、25%分が戻ってくる。利用額2万円で5000円分の還元が上限となる。

 消費税率引き上げに伴って導入されたキャッシュレス決済のポイント還元制度が6月に終了した後も、消費下支えを続ける目的がある。コロナ禍を受けた家計支援の側面や、キャッシュレス決済推進の意味も大きいだろう。

 注意すべきは、マイナンバーカード取得がポイント還元の前提条件になっていることだ。カード普及につなげる狙いだが、手続きが複雑化したのは否めない。

 カードの申請から交付までは、通常でも約1か月かかる。申請はパソコンやスマートフォンでもできるが、受け取りは自治体の窓口まで出向かねばならない。

 取得後はパソコンやスマホ、コンビニの端末などでIDを作成し、ポイント受け取りを予約する。この時、カードの暗証番号を入力するよう求められる。利用する決済サービスの選択も必要だ。

 一律10万円の特別定額給付金のオンライン申請では、カードの暗証番号を忘れた人などが自治体の窓口に殺到し、混乱を招いた。

 今回も、問い合わせなどで事業のコールセンターがつながりにくくなる事態が起きている。政府の自治体支援や管理システムのさらなる強化が欠かせない。

 多くの自治体は、パソコンなどを持っていない人や扱いに不慣れな人を支援する窓口を設けている。政府や自治体は事業の仕組みや注意点の周知を徹底し、誰もがスムーズに手続きを進められるようにしてもらいたい。

 2016年に運用が始まったマイナンバー制度でカードの交付枚数は約2200万枚にとどまる。政府はマイナポイント事業で4000万人の利用を想定するが、実際にカード取得者の大幅な増加につながるかどうかは不透明だ。

 マイナンバー制度の浸透が重要なのは確かだが、カード取得者を増やすことが目的化していないか。カードの活用範囲を広げ、利便性の向上を国民に実感してもらうことが本筋である。







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Author:gogotamu2019
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