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交通事故で逸失利益、定期払い認める 最高裁が初判断(2020年7月10日配信『東京新聞』)

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 交通事故に遭わなければ将来働いて得られたはずの「逸失利益」の支払い方法が争われた訴訟の上告審判決で、最高裁第一小法廷は9日、従来の一括払いだけでなく、定期的な支払いも認められるとの初判断を示した。

 重い障害を負った北海道の少年(17)に賠償金を毎月支払うよう命じた一、二審判決を支持し、加害者側の上告を棄却した。裁判官5人全員一致の意見。

 定期払いの期間中に被害者が死亡しても「加害者側の賠償義務は続く」との初判断も示し、被害者救済の選択肢を広げた。

 交通事故で後遺症が残った人の逸失利益の賠償方法は、一括での支払いが原則とされてきた。一度にまとまった額を受け取れるが、障害が重くなっても増額はできない。将来の収入を一度に受け取ることから、賠償額は資産運用で見込まれる利息を差し引いたものになっていた。

 定期払いでは利息が差し引かれないため、賠償金が目減りしないメリットがある。一方で、将来の支払いが滞る恐れや、保険会社とのかかわりが長く続くデメリットもある。

 小池裕裁判長は判決理由で、時間の経過で被害者の症状や賃金水準などの条件が変わり得ると指摘。「損害の公平な分担という理念に照らして相当であれば、被害者が求めた際は定期払いが認められるべきだ」と結論づけた。

 原告の少年は、4歳だった2007年に大型トラックにはねられ、脳障害が残った。少年と両親は、運転手と損害保険会社などに慰謝料のほか、逸失利益として月額45万円余りを50年間払い続けるよう求めて提訴。18年の札幌高裁判決は、月額35万円余りの支払いを命じた。

 判決を受け、少年の両親は「認められてよかった。働けない状況で生きていく場合、一時金の賠償額では不安が大きかった」との談話を出した。




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