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「のんたん」は泣いて疲れて眠って衰弱した… 母親も育児放棄を経験、蒲田3歳女児死亡(2020年7月11日配信『東京新聞』)

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逮捕された梯沙希容疑者(左)と亡くなった長女の稀華ちゃん=知人提供

 東京都大田区蒲田の自宅マンションに長女を8日間置き去りにして死亡させたとして、保護責任者遺棄致死の疑いで母親の梯沙希容疑者(24)が警視庁に逮捕された事件は、育児放棄の末、幼い命が奪われた。亡くなった稀華ちゃん(3つ)は部屋に1人っきりで、母が帰ってくるのを待ち続けていたとみられる。

◆「お茶とお菓子を置いた」

 母子家庭の2人は、川沿いに立つマンション1階の1DKで3年前から暮らしていた。近くのコンビニ店の女性によると、梯容疑者は娘を「のんたん」と呼んでかわいがり、「仲がいい親子だった」と話す。

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亡くなった梯稀華ちゃん=知人提供

 捜査関係者によると、梯容疑者が6月13日まで8日間過ごした鹿児島県の交際男性の元から帰宅すると、稀華ちゃんはごみが散乱する6畳居間のマットレスの上で亡くなっていた。
 梯容疑者は「お茶やお菓子を置き、豆電球とエアコンをつけておいた」と供述しているが、死因は飢餓と脱水。捜査関係者は「泣いて疲れて、眠って…。それを繰り返し、衰弱していったんだろう」と唇をかむ。

◆パチンコ通い、深夜帰宅

 部屋の間仕切りは外側からソファでふさがれ、ベランダ側の窓は施錠されていた。捜査員が隣室の声や物音がどの程度聞こえるか実験した際も、ほとんど聞こえなかった。隣人や上の階の住人は、稀華ちゃんの存在すら知らなかった。

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死亡した稀華ちゃんが母親の梯沙希容疑者と暮らしていたアパート=7日、東京都大田区で

 梯容疑者は1歳半ごろまで稀華ちゃんを遊園地に連れて行くなどしており、会員制交流サイト(SNS)のインスタグラムに仲むつまじい様子の写真を載せていた。昨年春ごろ、稀華ちゃんを保育園に通わすのをやめ、同じころ、JR品川駅近くの居酒屋で働き始めた。

 勤務中、稀華ちゃんを部屋に1人で残し、仕事後にパチンコに興じて帰宅が深夜の日もあった。勤務先には「他の人が面倒を見ている」と伝えていたという。

 捜査関係者によると、防犯カメラの映像から5月上旬以降、稀華ちゃんを外出させておらず、5月8~11日にも1人で鹿児島に出かけていた。

◆3歳児健診受けさせず

 梯容疑者も小学生の時、実母と養父から身体的虐待や育児放棄を受けて保護され、18歳まで宮崎県内の児童養護施設で過ごした。捜査関係者は「自らも虐待を受けて育ったことで、育児放棄に抵抗感が少なかったのかもしれない」と話す。

 3歳児健診を受けさせておらず、児童相談所も育児放棄を把握していなかった。防ぐことができなかった虐待の連鎖。コンビニ店の別の女性は「もっと周囲に頼ったり相談したりしていれば、事件は防げたかもしれない」と声を落とした。



母親が夢中になった“鹿児島在住の元同僚男性” 男性は「(梯が)来たけど、別れたかった」【3歳女児放置死】(2020年7月11日配信『文春オンライン』)

 7月7日、3歳の長女、稀華(のあ)ちゃんを自宅に置き去りにして餓死させたとして、保護責任者遺棄致死の疑いで逮捕された東京都大田区在住の元居酒屋店店員・梯沙希(かけはしさき・24)容疑者。梯容疑者は勤務していた居酒屋に休暇届を出した上で、自宅の居間に稀華ちゃんを1人残したまま、居酒屋の元同僚男性と会うために6月5日から13日にかけて鹿児島に滞在していた。

 梯容疑者と稀華ちゃん(梯容疑者のインスタグラムより)© 文春オンライン 梯容疑者と稀華ちゃん(梯容疑者のインスタグラムより)
5月にも4日間、鹿児島を訪れていた

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梯容疑者と稀華ちゃん(梯容疑者のインスタグラムより)

「鹿児島から帰京した梯は、娘の稀華ちゃんを発見し、『娘が呼吸をしていない』と119番通報。救急隊の到着時、稀華ちゃんは1DKのリビングのマットレスの上に横たわり、すでに心肺停止の状態でした。

 梯は元同僚男性と会うために5月8日から11日にかけても鹿児島を訪れていて、その間、稀華ちゃんが3歳児検診を受けていなかったため、区の担当者が自宅に訪問しましたが、不在で電話も通じなかったようです」(捜査関係者)

 愛娘である稀華ちゃんを、“男性に会いたいから”という身勝手な理由で放置し餓死させた梯容疑者は、2016年に稀華ちゃんを出産後に当時交際していた車関係の仕事をしていた男性と結婚するもすぐに離婚。それ以降は居酒屋で働きながらシングルマザーとして稀華ちゃんを育てていた。しかし梯容疑者に子供がいることはごく限られた人間しか知らなかったようだ。

 梯容疑者が通っていた都内のバー関係者が語る。

梯容疑者とバーを訪れた“IT会社員のジャニーズ系イケメン”

「彼女がウチの店に来たのは今から1年半前ぐらいです。きっかけは、もともとウチの常連だったIT関係の仕事をしている20代のジャニーズ系のイケメン。彼が連れてきたんです。それからは他の常連客とも打ち解けて、店で待ち合わせをするようになり、2、3カ月に1度くらいのペースで来ていました。

 2019年の大晦日のカウントダウンにも来ていましたが、カウントダウン後、終電で帰った記憶があります。子供がいたなんて、(報道を見るまで)全く知りませんでした」

「のんたん」「ママ、ママ」

 梯容疑者は自らのインスタグラムに頻繁に友人らと楽しげに外出する様子をアップしている。カフェ巡りや夏祭り、アイススケートなどへ友人と訪れている写真が並んでいるが、そこには稀華ちゃんの姿は写っていない。しかし、自宅付近のコンビニでは、稀華ちゃんを連れた梯容疑者の姿が目撃されていた。

「2年前ぐらいから稀華ちゃんを連れてよく来ていました。梯さんは稀華ちゃんを『のんたん』と言って可愛がっていて、稀華ちゃんもいつも(梯に)くっついていて『ママ、ママ』って離れないような感じでした。

 彼女に『旦那さんは?』って聞いたことがあるんですが、『ウチにいます』って言っていたので、夫婦で暮らしていると思っていたのですが、今回の報道で(シングルマザーだったことを)初めて知りました」(コンビニのオーナー)

鹿児島在住の元同僚男性は「別れたかった」


 しかし、今年に入ってから稀華ちゃんの姿を見かけなくなったという。

「今年に入ってからは稀華ちゃんと一緒にくることがなくなり、彼女が最後に1人で来たのが6月上旬ごろだったと思います。今、考えれば元気のない感じだったのでもう少し話を聞いてあげていれば、って悔やみます……」

 梯は何かに思い悩んでいたのだろうか。稀華ちゃんを放置してまで会いにいった鹿児島在住の元同僚男性は、「『家には(梯が)来たけど、別れたかった』と話している」(別の捜査関係者)という。

 加害母も虐待されていた!「8歳で両親が逮捕」3歳女児放置死は“負の連鎖”が生んだ悲劇か

(「文春オンライン」特集班/Webオリジナル(特集班))



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