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菅原前経産相不起訴は「出来レース」か 首相の任命責任は消えない(2020年7月14日配信『毎日新聞』)

杉尾秀哉・立憲民主党機関紙・報道局長

 東京地検特捜部は6月25日、公職選挙法(寄付の禁止)違反容疑で告発された前経済産業相の菅原一秀衆院議員を不起訴処分(起訴猶予)にした。極めて悪質な案件であり、この処分に驚いた。菅原氏による唐突な記者会見、その翌週の不起訴処分決定。タイミングが良すぎ、「出来レース」なのではないかとも疑う。そして重要なのは、首相の任命責任は消えないということだ。少なくとも違法性は明らかになっており、不起訴処分でうやむやにしてはならない。

 公選法は、公職の候補者等が有権者に対して金品を供与することを禁止している。検察は、菅原氏が2017~19年、選挙区内の有権者延べ27人の親族の葬儀に、枕花名目で生花18台(計17万5000円相当)を贈り、秘書らを参列させて自己名義の香典(計約12万5000円分)を渡したとして、違法行為だと認定した。菅原氏本人も6月16日に記者会見を開き、一部違法性を認めていた。

 しかし、処分は不起訴。理由として挙げられたのは、(1)本人が香典を持参することが大半であり、公選法を軽視する姿勢が顕著とは言えない(2)経産相を辞任し、公の場で事実を認めて謝罪した――の二つ。しかし、本当にこれが理由なのか。

 私は、長年にわたって菅原氏の秘書を務めた方から話を聞いたが、それは検察の説明とはむしろ逆で「違法行為が常態化している」と思える内容だった。公選法で例外的に許容されているのは、自分で葬儀などに出席し、その場で香典を渡した場合のみ。これはあくまで親しい人への弔意を示すための基本的な儀礼上の行為、礼儀として認めているものだ。しかし、菅原氏の場合は、秘書が葬儀の情報を集めるなどし、実際には香典は菅原氏本人が持って行く時よりも秘書が渡しに行く回数の方がずっと多かったという。慶弔時を利用してカネをばらまいていると思われても仕方がない有り様であり、極めて悪質と言わざるを得ない。また、既に時効…




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