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<新型コロナ>ワイン造りで農福連携 秩父の農場で障害者ら 担い手不足、実現後押し(2020年7月14日配信『東京新聞』)

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秩父の山あいでブドウの新芽を取り除く作業に励む障害者の男性ら=いずれも秩父市で

 秩父市の酒造業「秩父ファーマーズファクトリー」の農場で、障害者の男性らがワイン造りに励んでいる。農業を通じて障害者が社会参加し賃金を得る「農福連携」。新型コロナウイルスの感染拡大で、農場の担い手が不足したことが実現を後押しした。男性らは畑作業や瓶詰め作業をしながら、新酒の仕上がりを心待ちにしている。

 7月上旬。四方を山に囲まれた同市下吉田にある同社の農場「兎田(うさぎだ)ワイナリー」。男性たちがブドウのつるを手繰りながら、ワイン造りに不要な新芽をもぎ取っていた。

 作業をするのは秩父市の障害者自立支援施設「さくらファーム」の利用者ら。精神障害者が多いが、一般企業で就労していた人もいる。ふだんはシイタケ栽培を中心に農作業にも従事しており、技術レベルは高い。ファクトリーの深田和彦社長は「初めてお願いしたが、みな真剣な姿勢で取り組んでくれる」と話す。

 同社は2015年7月に創業した新興の醸造会社。ワインの原料となるブドウは、すべて自社や契約農家の育てた秩父産だ。年間の生産量は21トン。750ミリリットル入りの瓶で約3万本に相当する。「酸味とコクのバランスが良い」と評判だ。

 ワイン造りの作業は、瓶詰めやラベルの貼り付け、農場の草刈りなど、年間を通じて多種多様。同社の場合、繁忙期は五人の従業員だけでは賄えず、これまでボランティアや鉄道会社のツアー客の手を借りてきた。

 「会社設立の際、行政や商工会議所に資金などで支えてもらった」という深田社長には、常々地域に貢献をしたいとの思いがあった。年明けからのコロナ禍で人集めが困難となり、さくらファームに協力を依頼。それぞれの思いが一致し、農福連携につながった。今後も継続して仕事を委託していく。

 作業に当たる内田真さん(54)=秩父市=は「新芽を落とす作業は、どれを選べばいいか見極めるのが難しい。瓶詰めの作業よりも、畑仕事の方がやりがいがあるね」とにこやかだった。

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