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在日米軍コロナ感染に関する論説・記事(2020年7月15日)

在日米軍コロナ感染/水際対策の抜け道をふさげ2020年7月15日配信『河北新報』-「社説」)

 国内の米軍基地で、新型コロナウイルスの感染が急速に広がっている。

 沖縄県では大規模なクラスター(感染者集団)が発生したとみられている。三沢基地(三沢市)では米国から到着した軍関係者数人の感染が判明したが、米軍側はいずれも詳しい感染状況を明らかにしていない。

 基地で働く日本人従業員や基地外への拡散が懸念されるが、地元自治体は感染状況が分からず、基地がブラックボックスになっていると警戒感を強めている。

 米本土と頻繁に往来のある日本国内の基地が水際対策の抜け道になっている恐れがあると受け止めるべきだろう。

 米軍は防疫対策に万全を期すのはもちろんのこと、感染者情報を迅速に地元自治体に提供し、見えない脅威に対抗するため、今こそ連携を強めるべきではないか。

 普天間飛行場とキャンプ・ハンセンでクラスターが発生したとみられ、米軍はロックダウン(封鎖)したというが、感染者の行動履歴やプロフィル、感染者と濃厚接触者の措置状況を公表していない。

 日米には感染症などが発生した場合、米軍病院と地元保健所が情報交換するという覚書がある。しかし、米国防総省は3月、軍の運用能力を推測されないためとして、コロナに関して、基地や部隊ごとの情報を発表しない方針を示した。

 沖縄県側は、感染者数の速やかな公表をはじめ、米本土から沖縄への移動禁止、基地内の医療、検査体制に関する情報提供などを米軍当局と日本政府に求めている。

 基地内で重症者が多数出た場合、米軍の病院で医療崩壊が起きかねない。地元住民の不安を解消できないなら、沖縄の全ての米軍基地を封鎖し、米軍関係者の移動を停止すべきだ。

 沖縄県側が不信感を抱く理由がほかにもある。

 米海兵隊は、海外から来た人について14日間の隔離措置を取り、警戒を解いていないとしている。ところが、沖縄では今月4日の米独立記念日前後に、基地内で数千人規模、基地外で数百人規模のパーティーが開かれ、米軍関係者らが密集して騒いでいる様子が目撃されている。

 玉城デニー知事が「米軍の対策に強い疑念を抱かざるを得ない」と述べ、危機感をあらわにしたのは当然だろう。さらに米軍は地元に説明しないまま、基地外の民間ホテルを隔離施設にしており、住民が不安がっている。

 3月に嘉手納基地で3人が感染して以降、米軍は感染拡大を阻止できていない。

 米国は感染者が330万人を超え、世界で最も多い。日本政府の入国拒否対象国だが、米軍人らは日米地位協定により対象外だ。日本政府は防疫対策が手遅れにならないよう、前面に立って早急に手を打つべきである。



米軍基地のコロナ感染 政府の危機感が足りない2020年7月15日配信『毎日新聞』-「社説」)

 沖縄県内の米軍基地で、新型コロナウイルスの感染が広がっている。感染者数は100人に上り、ほとんどが先週から今週にかけて確認された。

 宜野湾市の米軍普天間飛行場では71人、金武町などにあるキャンプ・ハンセンでは22人の感染者が出た。今月4日の米独立記念日やその前後に、基地内外ではパーティーが開かれていたという。

 米国は感染者数、死者数とも世界最多で、日本政府が入国拒否の対象にしている。ただし、米軍関係者は日米地位協定により、日本の検疫を受けることなく基地を通じて自由に出入りできる。在日米軍基地を水際対策の抜け穴にしてはならない。

 日米両政府は、米軍の医療機関や地元の保健所が感染症の発生を確認した場合、相互に通報し情報を共有することに合意している。

 米軍は県に対し、感染者数は伝えている。だが、居住地や直近の行動履歴など感染拡大を防ぐために必要な情報は十分に提供していない。どのような情報を、どのように提供するかは米軍側に委ねられている。

 これでは、地元自治体が有効な対策を実施できない。米軍関係者と日常的に接している住民らの安全や命を脅かすことになる。

 日本政府の対応は遅い。河野太郎防衛相は14日になって、米軍の感染拡大防止策に「いくつか問題がある」と述べ、対策の徹底を求めたことを明らかにした。住民への情報公開も検討するという。

 そもそも、米国防総省は作戦上の理由から、基地や部隊での感染状況を個別に公表しない方針だ。これに基づき、在沖縄米軍も県に感染者数を公表しないよう求めてきたという。

 しかし、在韓米軍は、軍関係者の感染が判明した場合、どのような経緯で入国し、感染が判明したかを発表している。同様の対応を在日米軍に要請すべきだ。

 山口県の岩国基地でも複数人の感染者が確認された。米軍基地がある他の自治体も感染拡大に危機感を募らせている。

 日本政府は対応を自治体任せにしてはならない。米軍が必要な情報を速やかに提供し、地元自治体と協力するよう米国政府にさらに強く求めるべきだ。



米軍感染拡大、あいえなー(2020年7月15日配信『琉球新報』-「金口木舌」)

 思ったことをつい口にしてしまう癖がある。先日もそうだった。嘉手納基地でのパラシュート降下訓練を報じる本紙の写真を見て「この兵士、よもやコロナに感染してはいないだろうな」とやってしまった

▼そばで聞いていた同僚は眉をひそめた。でも、基地内の様子が伝わらなければ不安が膨らむばかりだ。そんなことを思っていたら「在沖米軍60人余感染」のニュースが飛び込んできた。ここまで急増するとは

▼基地外での大規模イベントで感染が広がったらしい。その映像が当方のスマホに回ってきた。参加者が肩を組んで踊っている。3密どころでない。映像を見た別の同僚は数秒黙って一言、「あいえなー」

▼7月4日の独立記念日を前に羽目を外し、集団感染を引き起こした。米軍はコロナ対策の不徹底を問われよう。当然、感染経路を公にすべきである。民間のホテルを借り上げる前にやるべきことがあったはずだ

▼今回の件で「恐れていたことが起きた」との声を聞く。そう、予想されていたのだ。それなのに米軍と県、国の間で協議の場がなかったことには驚く。金網の向こうの医療関係者も困っていよう。情報共有を急ぐべし

▼ところで外務省沖縄事務所と沖縄防衛局は何をしているのだろう。基地の提供義務だけ果たしながらコロナ対策に無頓着では困る。だてに看板を掲げているわけではあるまいに。



コロナ「やってはいけない」の典型  米軍のパーティー(2020年7月15日配信『沖縄タイムス』-「[大弦小弦」)

 「仲間を戦地に送り出す心境」「泣きながら防護服を着るスタッフもいた」。新型コロナウイルスに集団感染した都内の病院が公表した看護師の手記に、こんな描写がある。勤務そのものが恐怖。極限状態の心理が生々しい

▼在沖米軍基地で働く県民も、不安にさいなまれているだろう。米軍内で感染が爆発的に増えている。感染者一人一人はお気の毒で、一日も早い回復を願う。問題は、組織としての米軍の対策が機能しなかったことだ

▼7月4日は米独立記念日。市民がパーティーをして祝う。米軍はこれに先立つ6月中旬、コロナ警戒レベルを引き下げていた。タイミングが疑問だ。記念日までは維持すべきだったのでは

▼兵士たちに「どんちゃん騒ぎしてよい」と誤ったメッセージを送りかねない。案の定、マスクせず肩を組み、歌い踊るビーチパーティーが開催され、数百人規模の集まりもあった

▼密集。防護なし。飛び交うしぶき。コロナ対策で「やってはいけない」の典型例だ。万全の対策を強調してきた米軍の主張に説得力はない。兵士に何を指導してきたのか。10日に警戒レベルを引き上げたが、後の祭りだ

▼県民は行動を律し、感染を68日間、封じ込めてきた。今からでも遅くない。米軍はコロナ関連の情報を開示し、足りない対策を県や沖縄の医療者に聞き、一から学び直してはどうか。



コロナ感染の米兵 先月末に沖縄入り 経由の嘉手納基地でPCR検査なし 沖縄で拡大の契機か(2020年7月15日配信『沖縄タイムス』)

 新型コロナウイルスに感染した米軍普天間飛行場所属の米兵のうち、少なくとも2人が米シアトルから嘉手納基地経由で沖縄入りしていたことが14日までに分かった。6月末に到着しており、在沖米軍基地で、感染が広がるきっかけになった可能性がある。両空港では体温検査と健康に関する質問票の記入のみで、PCR検査は実施しておらず、どこで感染したのかは不明という。機内で感染が拡大していた可能性もある。米軍の水際対策が問われそうだ。(

 複数の米政府関係者が本紙の取材に明らかにした。

米政府関係者によると、2人は6月末、沖縄到着後に微熱が確認され、海軍病院での検査で感染が判明した。現在は、基地内の指定施設で隔離措置中という。

 2人が搭乗したフライトは、米軍関係者用の米政府チャーター機「パトリオット・エクスプレス」で、シアトルから横田基地(東京都福生市など)、岩国基地(山口県岩国市)を経由し、嘉手納基地に到着する。現在は月に10便程度が運航されている。

 シアトルと嘉手納の両空港では、熱や喉の痛みがあったかなど過去14日間の症状や病歴、滞在国などに関する質問表の記入と、体温検査のみで、PCR検査は実施されていない。

 嘉手納基地のキャリー司令官は10日の声明で、米軍関係者の感染は、渡航関連のほか感染源が特定できない症例もあるなどと指摘。感染が拡大する恐れもあるとの見方を示していた。

 米軍は米国を出発する際と沖縄に到着する際には、米兵らにそれぞれ14日間の隔離措置を講じる、とされている。

 日本では、羽田空港と成田空港でPCR検査を実施している。13日には、米国から羽田空港に到着した複数の米軍関係者がウイルス検査を受け、感染が確認されている。



在日米軍感染拡大(2020年7月15日配信『しんぶん赤旗』)

沖縄で100人 情報公表は米側次第

キャプチャ

 在沖縄米軍基地で新型コロナウイルスの感染が文字色急増しています。14日までに100人の陽性が確認され、基地とフェンス1枚隔てた生活を余儀なくされている県民に衝撃を与えました。なかでも普天間基地(宜野湾市)、キャンプ・ハンセン(金武町など)ではクラスター(感染者集団)発生の可能性が濃厚です。(関連記事)

 さらに12日には、羽田空港に到着し、PCR検査で陽性が確認された米軍関係者3人が、検疫結果を待たずに岩国基地(山口県岩国市)まで移動。在日米軍司令部は、日本の手順を順守すると表明していましたが、これを公然と踏みにじった形です。現在、米国からの入国は原則禁止されていますが、日米地位協定で米軍は出入り自由なため、日本の当局には入国拒否も、隔離措置を取る権限もありません。

県が公表を要請

 沖縄に加え、本土では7基地で感染者が確認されていますが、人数や所属部隊、行動履歴、感染経路など詳細はほとんど明らかにされていません。なかでも、横須賀基地(神奈川県横須賀市)をめぐっては、在日米海軍のフォート司令官が「30人以下」と述べていたものの、地元への情報提供は6人にとどまっています。

 沖縄での感染拡大についても、在沖縄米軍は当初、人数などについて非公表を求めていたものの、沖縄県が強く要請し、公表に踏み切りました。

 日米地位協定に基づく日米合同委員会合意では、米軍基地内での検疫情報について、米軍当局と地元の保健所の間で情報が共有されることになっています。しかし、公表の可否は米側の判断に委ねられています。さらに、米国防総省は3月30日、基地や部隊ごとの新型コロナ感染状況を非公開とする指針を公表。日本政府はこれを口実に、米側に感染状況の公表を求めようとしていません。

在韓米軍は公表

 一方、在韓米軍司令部は基地内の感染状況について、所属部隊や感染者の属性、感染経路、隔離場所にいたるまで詳細に公表しています。菅義偉官房長官は13日の会見で、沖縄県と在沖縄米軍の対応は「例外的」だと説明しましたが、例外扱いは許されません。



岩国基地でコロナ感染の米軍関係者3人が民間機で移動 日本側へ虚偽申告(2020年7月15日配信『東京新聞』)

 米軍岩国基地(山口県岩国市)の関係者3人の新型コロナウイルス感染が14日判明し、河野太郎防衛相は、3人が12日に羽田空港から入国した際の申告とは異なり、民間航空機で岩国錦帯橋空港に移動していたと公表した。

 防衛省によると、3人はいずれも米兵の家族とみられ、入国の検疫手続きで、移動経路について「公共交通機関は利用せず、レンタカーを使う」と虚偽の申告をしたという。河野氏は記者団に「極めて由々しき事態だ」と語り、米側に厳格な処分と再発防止を申し入れたと明らかにした。

 現在、政府は新型コロナの水際対策として米国人の入国を拒否する措置を講じている。一方、米軍人の特権的地位を認めた日米地位協定に基づき、米兵らは入国拒否の対象外。また、政府が地位協定とは別に結んだ米側との取り決めで、在日米軍の家族らも入国拒否の対象とならない。

 在日米軍のコロナ感染を巡っては、沖縄県宜野湾市の米軍普天間飛行場などでもクラスター(感染者集団)が発生したとみられ、約100人の感染者を確認。同県の玉城デニー知事は15日に上京し、厳正なコロナ対策を在日米軍に促すよう河野氏らに求める。

 河野氏も米軍の対応を問題視しており、14日の記者会見で「感染防止対策でいくつか問題があることが発覚し、在日米軍に厳しく確認する必要がある」と述べた。その一環として防衛省や県などは同日、米軍が感染症対策で使用している沖縄県北谷町のホテルを視察した。






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