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米軍の感染者増 規律ある対応を求める(2020年7月17日配信『北国新聞』-「社説」)

 在日米軍で新型コロナウイルスの感染が広がり、沖縄県は日本に入国する米軍関係者のPCR検査を徹底させることなどを政府に要請した。政府は厳格な対応を米国に求め、感染の拡大阻止に努めなければならない。

 米軍側の対応で看過できないのは、羽田空港から入国した岩国基地(山口県岩国市)の関係者が、レンタカーでの移動を申告しながら、実際は民間機を利用していたことである。在沖縄基地の関係者の中には、米独立記念日に当たる7月4日前後にビーチパーティーや繁華街での飲食を楽しんでいた人もいたという。軍事組織に最も必要な規律の欠如、緩みと言わざるを得ない。

 米軍では今春、空母4隻が乗員のコロナ感染で航行を停止し、その隙を突くように中国海軍が挑発的行動に出た。感染拡大で即応態勢が揺らぎ、抑止力が低下する危険性を十分理解したはずである。軽率な行動により、米軍に対する信頼が損なわれる深刻さも改めて認識してほしい。

 米国は入国制限国であるが、在日米軍関係者は日米地位協定に基づいて入国が認められている。米軍基地に直接乗り入れる関係者も少なくなく、今月、三沢基地(青森県三沢市)に到着した関係者の中で感染者が確認された。

 日本政府は、感染症対応に関する日米合意により、感染者の行動履歴など必要な情報提供を受けていると説明している。ただ、軍の運用に関係するため、米国防総省は基地や部隊ごとの感染情報の開示に消極的であり、基地のある自治体からは情報提供が十分でないなどの不満も出ている。

 入国時のPCR検査も課題である。米軍関係者が民間空港から入国した場合は日本当局が実施し、米軍基地に乗り入れた時は米軍に委ねられている。このため沖縄県などは、検疫関係の国内法を在日米軍にも適用できるよう、日米地位協定の改定を求めている。

 地位協定改定は大きな外交・安保課題であり、避けて通れない。当面は、検疫の基準や水準をそろえ、両国が協力し合う体制をつくることが重要ではないか。




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