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在沖米軍のコロナ感染 米軍は徹底した情報開示を(2020年7月28日配信『毎日新聞』)

國場幸之助・自民党衆院議員

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国場幸之助氏=須藤孝撮影

 在沖米軍基地で新型コロナウイルスの感染者が多発している。沖縄県民にとって一番身近な外国は台湾や中国ではなく「アメリカ」だ。基地の中で働いている県民が約9000人おり、軍人軍属とその家族が基地の内外に約5万人いるといわれている。基地の近くではコンビニエンスストアでもドルが使える。週末になれば多くの米軍関係者が居酒屋にやってくる。県民の生活空間と米軍関係者の行動領域は大きく重なり合っている。それだけに米軍基地での感染拡大を県民はとても不安に思っている。

「相談」が欠けていた
 米軍は一時、北谷町のホテルを国外、県外から来た米軍関係者を一時隔離する施設として使用していた。地元の要請を受けて現在は中止し、基地から国外、県外に出る場合に使用されている。

 北谷町は県外からも県内からも訪れる観光地だ。そのど真ん中で、感染者そのものではないとしても、可能性のある人を滞在させれば風評被害が起こる。中止できたのだから、最初から基地内の施設を利用すれば良かったはずだ。

 地元が誰も知らないうちにこのようなことが起きたのは、米軍が地元と十分なコミュニケーションができていなかったことを表している。ホテルが休業しているから使おう、という程度の感覚だったのではないか。あらゆるレベルで地元と情報共有し、決める前にきちんと相談しながらやってほしい。

濃厚接触や行動履歴の情報開示を
 米軍は今回の感染拡大を深刻に受け止めている。日本政府と、また地元と共同歩調をとろうと、緊張感を持って対応している。その点は評価したい。県と基地の医療当局同士では頻繁に情報交換をしているとの話も聞いている。

 軍隊だから、どの部隊に何人感染者、重症者、軽症者がいるかなどの詳細は安全保障上もすべては明らかにできないだろう。しかし、米軍としてどのような感染防止策をとっているかなどの仕組みは詳細に公表してほしい。また、濃厚接触者数や行動履歴などは可能なかぎり開示してもらう必要がある。特に基地で働いている県民と濃厚接触する可能性がある部署についてはPCR検査なども含めて、徹底的に対応をとってもらわなければならない。

 感染防止のため米国からの入国は現在、原則禁止されているが、米軍関係者は日米地位協定によって「旅券及び査証(さしょう)に関する日本国の法令の適用から除外される」とされ、通常の入国手続きの対象外となっているため、嘉手納基地など日本国内の米軍基地からは日本政府による検疫を受けずに入国することができる。

 「治外法権」なのかもしれないが、感染症にとっては地位協定の壁など関係ない。私は日米地位協定は抜本的に改定して、米軍関係者も日本政府による検疫の対象にすべきだと考えているが、それには時間がかかる。日本側の要請を受けて、米軍は嘉手納基地などで入国者へのPCR検査を始めた。日本政府が実施しているものと同等の徹底した水際対策を米軍に求めたい。

日米関係の基礎を維持するためにも
 本来ならば「コロナの流行で外国に行けないから、沖縄に行く」という形になってほしい。それが在沖米軍で感染が広がっているから沖縄には来ないということになれば、他の国内観光地に客が戻っても沖縄が選択肢から外されることになる。沖縄の観光業だけでなく県経済全体にとっても大きなダメージになる。

 米軍から県民への感染拡大はなんとしても防がなければならない。私がもっとも懸念しているのは「基地があるから、米国のせいで、県民に感染が広がった」となることだ。そうなれば信頼関係が崩れ、日米同盟にも影響が及ぶ。

 理想を言えば私は、在日米軍基地は日本が管理し、日米が共同で運用する形にすべきだと思っている。一方で、すぐそこには進めない。であれば問題には日米が共同で対応することから始めていかなければいけない。感染症については日本政府も自衛隊も相当の知見を持っている。お互いが情報を徹底的に共有することで初めて日米関係の基礎が維持できるのではないか。




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