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医は仁術である(2020年7月27日配信『東奥日報』-「天地人」)

 医は仁術であると、「養生訓」に記した江戸時代の儒学者・貝原益軒(かいばらえきけん)。「ひとたび医者になったならば、もっぱらひとの病気をなおし、命を助けることに専心することである」(伊藤友信訳)と説いた。

 難病の筋萎縮性側索硬化症(ALS)の女性患者から依頼を受け、薬物を投与し殺害したとして、嘱託殺人の疑いで逮捕された東京と宮城の医師2人。仁術が何であるかを認識していたのか。

 東京の医師のものとみられるツイッターには、患者の救命こそが「医者冥利(みょうり)に尽きる」との思いがつづられていた。ただし、最終更新は2019年8月下旬で、事件が起きた同年11月ごろの様子はうかがえない。記した内容は本意でなかったのか、それとも考えを変える何らかの理由があったのか。

 共犯として逮捕されたもう1人は弘前大卒で、宮城でクリニックを営んでいた。「安楽死外来(仮)やりたいなあ」。事件前、自身のツイッターで安楽死に積極的に携わることを希望する内容を投稿し続けていた。

 2人は女性患者の主治医ではなかった。京都市内の彼女の部屋にいたのは10分程度で、東京の医師の口座には女性から約130万円が振り込まれていた。しかも、その医師には医師免許を不正に取得した疑いまで持ち上がっている。命の尊厳を知るはずの医師らしからぬ行いがあったとすれば、益軒なら何と叱責(しっせき)するであろう。




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