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保守劣化を浮き彫りにさせる安倍の「業火」石原の「業病」(2020年8月1日『日刊ゲンダイ』)

キャプチャ
安倍首相(左=共同)と石原慎太郎元東京都知事

 新型コロナ禍において経済優先の「命の選別」に注目が集まる中、弩級のバカ発言が飛び出した。元東京都知事で作家の石原慎太郎がツイッターを更新(7月27日)。ALS(筋萎縮性側索硬化症)を発症した女性に薬物を投与して殺害したとして、医師2人が嘱託殺人の疑いで逮捕された事件について、こう述べた。

〈業病のALSに侵され自殺のための身動きも出来ぬ女性が尊厳死を願って相談した二人の医師が薬を与え手助けした事で「殺害」容疑で起訴された。武士道の切腹の際の苦しみを救うための介錯の美徳も知らぬ検察の愚かしさに腹が立つ。裁判の折り私は是非とも医師たちの弁護人として法廷に立ちたい〉

 二重三重に間違っている。まず、これを「尊厳死」「安楽死」の問題と捉えるのは筋違いである。医師2人は担当医でもなんでもない。ネット上で殺人依頼(患者本人による)があり、130万円を受け取って犯行に及んだ容疑者の職業が医師だったというだけの話。

「業病のALS」という表現も話にならない。「業病」とは前世の悪業の報いでかかる難病のこと。

 安倍晋三も広島市原爆死没者慰霊式のあいさつで、「(原子爆弾が)一面を、業火と爆風にさらわせ、廃虚と化しました」と言い放ったことがある。「業火」とは「悪業の報いで地獄に落ちた人を焼く火」のこと。小学生程度の国語能力もない安倍とは違い、石原は小説家だ。言葉の意味を知らぬはずはない。

「武士道」というのも意味不明。切腹する者と介錯する者の間にあるのは信頼関係でありビジネスではない。要するに石原は、介錯と介護の両方を冒涜しているのだ。

 1970年11月25日、作家の三島由紀夫は市ケ谷駐屯地で自衛隊の決起を呼びかけた後に割腹自殺した。散々世話になった三島をことあるごとに嘲笑してきたのが石原だ。また、一貫して日本人と皇室に対して呪詛の言葉を投げつけてきた

「これ(東日本大震災の津波)はやっぱり天罰だと思う」「(皇居に向かってお辞儀する人々は)バカじゃないか」……。

“建前にこだわらず本音を言うオレってカッコいい”みたいな自己愛にまみれた、卑劣で幼稚なアナキストが、一時期とはいえ「保守」論壇でちやほやされていた事実は、戦後日本の知的劣化の証拠としか言えない。

2013(平成25)年8月6日
広島市原爆死没者慰霊式並びに平和祈念式あいさつ

 広島市原爆死没者慰霊式、平和祈念式に臨み、原子爆弾の犠牲となった方々の御霊に対し、謹んで、哀悼の誠を捧げます。今なお被爆の後遺症に苦しんでおられる皆様に、心から、お見舞いを申し上げます。

 68年前の朝、一発の爆弾が、十数万になんなんとする、貴い命を奪いました。7万戸の建物を壊し、一面を、業火と爆風にさらわせ、廃墟と化しました。生き長らえた人々に、病と障害の、また生活上の、言い知れぬ苦難を強いました。

 犠牲と言うべくして、あまりに夥しい犠牲でありました。しかし、戦後の日本を築いた先人たちは、広島に斃れた人々を忘れてはならじと、心に深く刻めばこそ、我々に、平和と、繁栄の、祖国を作り、与えてくれたのです。蝉しぐれが今もしじまを破る、緑豊かな広島の街路に、私たちは、その最も美しい達成を見出さずにはいられません。

 私たち日本人は、唯一の、戦争被爆国民であります。そのような者として、我々には、確実に、核兵器のない世界を実現していく責務があります。その非道を、後の世に、また世界に、伝え続ける務めがあります。

 昨年、我が国が国連総会に提出した核軍縮決議は、米国並びに英国を含む、史上最多の99カ国を共同提案国として巻き込み、圧倒的な賛成多数で採択されました。

 本年、若い世代の方々を、核廃絶の特使とする制度を始めました。来年は、我が国が一貫して主導する非核兵器国の集まり、「軍縮・不拡散イニシアティブ」の外相会合を、ここ広島で開きます。

 今なお苦痛を忍びつつ、原爆症の認定を待つ方々に、一日でも早くその認定が下りるよう、最善を尽くします。被爆された方々の声に耳を傾け、より良い援護策を進めていくため、有識者や被爆された方々の代表を含む関係者の方々に議論を急いで頂いています。

 広島の御霊を悼む朝、私は、これら責務に、旧倍の努力を傾けていくことをお誓いします。

 結びに、いま一度、犠牲になった方々の御冥福を、心よりお祈りします。ご遺族と、ご存命の被爆者の皆様には、幸多からんことを祈念します。核兵器の惨禍が再現されることのないよう、非核三原則を堅持しつつ、核兵器廃絶に、また、恒久平和の実現に、力を惜しまぬことをお誓いし、私のご挨拶といたします。

平成二十五年八月六日 内閣総理大臣・安倍晋三





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