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熱中症予防 暑さに慣れない時期は注意を(2020年8月5日配信『読売新聞』-「社説」)

 日本列島のほとんどで梅雨が明け、暑さが本格化してきた。熱中症への警戒が必要だ。特に体が暑さに慣れるまでは、十分に気をつけたい。

 例年、梅雨明け直後は熱中症になる人が多い。体が暑さに順応できていないためだ。7月は日照時間が短く、暑い日が少なかった。新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、発汗を促す運動が十分できなかった人もいるだろう。

 熱中症予防の原則は、こまめに水を飲み、日陰で休憩することだ。熱中症は気温以外に、湿度や日差しなども影響する。気温が高くなくても、じめじめした日は汗が蒸発せず熱が体にこもりやすい。

 屋外での活動に適さないような日は、活動を延期したり、控えたりすることも大切だ。

 熱中症への警戒度を判断するのに有効なのが、気温や湿度から算出した「暑さ指数」という国際指標だ。21を超えると注意が必要になり、31を超えると原則、運動の中止が望ましいとされる。

 環境省と気象庁は7月、この指数を基にした「熱中症警戒アラート」の制度を関東甲信の1都8県に導入した。指数33以上が予想される場合は、前日や当日朝に発令して注意を呼びかけるという。

 気象庁が気温35度以上で出す高温注意情報はこれまで、毎年十数回発表されており、深刻さが伝わりにくかった。アラートは、まだ一度も発令されていない。年間でも数回程度と予測され、より的確な注意喚起になるだろう。

 来夏からはアラートの運用を全国に拡大する予定だ。今年の成果と課題をしっかりと検証し、来年の本格実施に備えてほしい。

 新型コロナの感染防止対策で、今年はこれまでと状況が違う。飛沫ひまつの拡散防止のため、夏でもマスクを手放せない。密閉空間では、感染が起きないよう、冷房中でも部屋の換気が必要だ。

 感染対策と熱中症予防のバランスをとることが重要だ。厚生労働省は、十分な距離が取れる屋外ではマスクを外すよう勧めている。無理に着用を続ければ、熱中症のリスクが高まるからだ。

 高齢者は、コロナ感染で重症化しやすいだけでなく、熱中症にもなりやすい。暑さや喉の渇きを感じにくいためで、特に持病がある人には留意してもらいたい。

 学校の一斉休校で、夏休みは例年より短く、真夏に登校を続ける子供は多い。エアコンのない学校では一層の目配りが要る。部活動も屋内外を問わず、長時間に及ばぬよう工夫してほしい。




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Author:gogotamu2019
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