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10万円給付、申請書到着遅れのせいで…基準日以降に死亡の単身世帯もらえず「不公平だ」(2020年8月11日配信『東京新聞』)

 新型コロナウイルス対策の1つとして政府が実施した国民1人一律10万円の特別定額給付金を巡り、受給資格の対象となる基準日まで存命だったにもかかわらず、申請書が届かないうちに死去し、受給できなくなるケースが各地で出ている。当てはまるのは1人暮らしのお年寄りなどの単身世帯で、世帯ごとに給付する仕組みが原因。本紙読者からも「不公平だ」との声が寄せられている。(池内琢、水越直哉、西田義洋)

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◆複数世帯は受給できるのに

 特別定額給付金は、基準日の4月27日までに住民基本台帳に登録されていれば原則として受給資格がある。しかし、1人暮らしだった東京都在住の読者の母親は5月20日に死去。「市役所から申請書が届いたのは26日だったので申請しなかった」という。

 総務省などによると、定額給付金は、世帯単位で申請することで受給できる仕組み。単身世帯の場合、基準日まで生きていても、期限までに申請することなく死去すれば、世帯そのものがなくなるために対象から外されてしまう。これに対し、家族が複数いる世帯の人が申請せずに亡くなっても、世帯主が申請すれば死亡した家族の分も支給される。死亡した家族が世帯主の場合でも、世帯主を変更すれば受給できる。

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 読者は「基準日に生存していたのに、申請書到着前に死亡した1人世帯主は申請すらできない。自治体ごとに異なる申請書の到着日が実質的基準日になっている現状は明らかに不公平だ」と憤る。

◆「父の思い届かず」悔やむ

 さらに、名古屋市などでは申請書の郵送の遅れがさらに影響を及ぼしている。同市では、申請書の郵送開始が基準日の約1カ月後の5月25日、発送を終えたのが6月20日と、他都市に比べ遅れが目立った。オンライン申請も可能だが、書類による申請の場合は申請書の到着が遅れれば遅れるほど、申請の機会がないまま死去して受給権を失う単身世帯の人が増えることになる。

 がんで自宅療養中の5月下旬に死去した名古屋市在住の80代男性宛ての申請書が届いたのは6月中旬。別世帯だった娘が市に問い合わせると、対象外だと知らされた。「家族のために給付金を残そうという父の思いは届きませんでした」と悔やむ。

 名古屋市をはじめ札幌市や京都市など各地の自治体にも同様の相談が寄せられている。独自の救済策を打ち出した自治体もある。長崎県大村市は、4月27日から同市の申請期限の8月18日までに亡くなった単身世帯の市民に対し、市独自の財源で相続人に各十万円を給付する。6月10日時点で30人が救済対象となり、大村市の担当者は「市として、給付の不公平を解消する必要があると判断した」と強調する。

 愛知県豊橋市も8月3日、申請期限の8月18日までに申請せずに亡くなった単身世帯の市民の遺族代表者に、市独自の「臨時特別定額給付金」として10万円を支給すると発表した。市によると、対象者は110人の見込みという。

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