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コロナ特措法に罰則、補償も 知事ら早期改正求める(2020年8月13日配信『東京新聞』) 

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 新型コロナウイルスの感染者増大を受け、知事や医療関係者から、新型コロナ特措法の早期改正を求める声が相次いでいる。感染拡大を止めるには、現行の特措法では認められていない強制力を伴う休業要請や、休業した事業者への金銭的補償が必要と訴える。政府は現時点で、法改正を急がない構えを示しており、溝はなかなか埋まらない。(清水俊介)

 全国知事会は11日、西村康稔経済再生担当相に、休業要請に応じた事業者への協力金に充てる交付金の増額などを柱とした緊急提言を出した。事業者への休業要請に実効性を持たせるための罰則規定を特措法に設けることも要望した。先月には、東京都医師会の尾崎治夫会長も「法的強制力を持った、補償を伴う休業要請が必要だ」と、政府に特措法改正を求めている。

 現行の特措法では、知事による店舗などへの休業要請は、あくまで「お願い」のレベルにとどまる。緊急事態宣言の発令時は要請を「指示」に強めることができる。ただ指示に従わない場合は事業者名を公表する程度で、強制力は乏しい。要請などに応じた事業者への補償には触れていない。

 知事や医師らは、現状では休業要請をしても罰則や補償がないため、事業者から十分な協力が得にくいと受け止めている。これでは感染拡大を止められないとの危機感が強い。ただ、特措法の強制力が増せば、その分、事業者が営業する自由や権利が不当に制限される懸念も出てくる。

 西村氏は特措法改正について「かなりの論点がある。どのくらいの規模、時間をかけるのか見極めなければいけない」と指摘。さらに補償については「(休業で)失った利益の一定割合を補償する枠組みを法律に書くことは、技術的に極めて難しい」と後ろ向きだ。

 特措法を改正するには、臨時国会を召集して改正案を審議、可決する手続きが必要になる。だが政府・与党は野党の臨時国会の早期召集要求に応じない方針。安倍晋三首相は9日の記者会見で「事態が収束した後に、特措法がよりよい制度となるよう検討していく」と話した。



首長の役割(2020年8月13日配信『宮崎日日新聞』-「くろしお」)

 全国知事会は国に、休業要請に応じた事業者への協力金確保のため交付金の増額を求めた。お盆の帰省シーズンを迎えて、観光支援事業については見直しを求めたものの、都道府県によって温度差があった。

 コロナ対応で都道府県知事の評価が話題に上る。外出自粛や休業要請などで知事の判断が問われたからだ。正当な評価は沈静後でないと下せないが、これまでの各種調査や世間の評判では、大阪府の吉村洋文知事、東京都の小池百合子知事が上位を占めるようだ。

 決断力やスピード感など要因はいろいろあるが、共通するのは連日前面に出て必要な対策を直接語っている点だ。住民には頼もしく映るのだろう。知事らは孤独な戦いを強いられているが「中央公論」9月号のインタビューで、小池知事がトップの重い役割を語っている。

 太平洋戦争の敗戦を日本的組織の欠陥から分析した「失敗の本質」(中公文庫)を座右の書とし「今の日本社会の病理と重なる」と指摘。それは「トップからの指示があいまい」「データ解析がご都合主義」「新しいか、よりも前例を大事にする」などで、終戦の日が近づく中、切実に考えさせる。

 経済活動と感染拡大防止という相反する課題に、自治体の首長は難しいかじ取りを迫られるが、まず組織のほころびがないか点検すべきだ。本紙の地域統合ワイドで県内首長インタビューが始まった。状況を正確に分析して明快なメッセージを発してほしい。



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[新型コロナ・特措法改正] 国会開き早急に議論を(2020年8月13日配信『南日本新聞』-「社説」)

 政府は新型コロナウイルス特措法を改正する検討に入った。

 感染対策の実効性を高める改正を求めてきた全国知事会の意向などを踏まえた。国と地方自治体の法的権限を強化し、休業要請と補償をセットで行えるようにするとみられる。

 経済を動かしながら感染を抑えるには政策を総動員しなければならない。感染者が急増し第2波とも呼べる局面の今、政策の根拠となる特措法に問題があるのなら改正を急がなければならない。

 しかし、法改正できる唯一の場である国会は6月の通常国会閉会後、週1回の閉会中審査を開いているだけだ。与党は野党の臨時国会召集要求に応じようとしない。政府は国会を早急に召集し、議論を進めるべきである。

 現行法は、要請・指示の強制力と私権制限への補償がともにないことや、国と都道府県の権限・役割分担の不明確さが問題視されてきた。

 そのため知事会は、罰則を設けることによる権限強化と国が財政支援する休業補償の明文化を要求。緊急事態宣言なしで知事が営業停止を要請できるようにすることも必要と訴えた。

 知事会の主張には、一定の説得力と合理性がある。ただ、私権制限を伴う特措法の改正には法体系全体の見直しが必要とみられ、与野党が国会の場で議論を深めることが求められよう。

 特措法以外の法律を積極活用する政府の対策強化策も議論を要する。警察の風営法による取り締まりに合わせたコロナ予防策の点検などが越権行為や公権力乱用につながりかねず、社会を萎縮させる懸念もある。

 課題が山積する中、臨時国会の召集は10月以降との見方が大勢だ。観光支援事業「Go To トラベル」を巡る混乱や河井克行前法相夫妻の買収事件などで野党に集中砲火を浴びるのを避けたい政府・与党の狙いが透ける。

 こうした姿勢は責任の放棄と言わざるを得ない。安倍晋三首相は、臨時国会の早期開催と実のある議論実現にリーダーシップを発揮すべきである。

 一方、自治体のコロナ対応に目を向けると、長野、愛知両県など条例を積極的に活用し独自対策を打ち出す動きが相次ぐ。鳥取県もクラスター(感染者集団)の発生店舗の名称を公表し、営業停止を求められる条例案を今月中にも県議会に提案する方針だ。平井伸治知事は「仕組みがないなら条例で取り組む」と言い切る。

 最前線で直面した特措法の不備の解決に迅速に取り組む地方の姿勢は、国の背中を押すことにつながるはずだ。

 政府は、日を追って変化する事態に対応するため、国会の議論を通して国民に説明し、不安に応える責任がある。





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Author:gogotamu2019
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