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コロナと医療/現場は大変 大胆な支援を(2020年8月13日配信『河北新報』-「社説」)

 一度収まりかけた新型コロナウイルスの感染が、夏とともに広がって、大きなため息をついているのは医療従事者ではないか。

 ため息ならまだしも、口を真一文字に結び、わが身を危険にさらして治療現場へと走り、看護にいそしむ。

 日本経済を動かすにしても、安心して過ごせる基盤となる医療がぐらついていては心もとない。

 コロナの対応で後手に回る国や地方自治体の後始末をさせられている、との思いも医療側にはある。

 事態の長期化に加え、一般患者の受診控えや手術延期によって、病院は経営難の打撃を受けている。

 政府は、補正予算に計上した予備費をつぎ込み、支援を拡充すべきだ。診療科の閉鎖などで疲弊する地域医療に、さらなるしわ寄せを強いてはならない。

 東京など全国で連日千人前後の感染者を数える中、宮城県も例外ではない。医療体制の危険度を示す「みやぎアラート」をレベル2からレベル3に引き上げた。

 コロナ病床を多く確保し、増える患者に備える。いきおい、医療現場は対応に追われることになる。

 感染症の病室を用意すれば、いつもベッドを空けておかなくてはならず、収入減の要因となる。医師らの重点配置のほか、一般の受診抑制という副作用に見舞われる。

 宮城県内の医師から成る県保険医協会によると、5月の外来患者が「前年同期より減った」のは93%。「5月の収入が30%以上減」は23.6%に上った。

 厚生労働省は、コロナ患者を集中治療室で受け入れる病院の診療報酬を3倍にした。 このほか、医療機関向けに幾つもの支援メニューを用意した。しかし、ここでもまた支給の遅れ、使い勝手の悪さがつきまとう。

 6月に成立した国の第2次補正予算で、都道府県を窓口とする「緊急包括支援交付金」を設けたものの、遅々として進まない。

 宮城県医師会によると、申請手続きが煩雑で、時間を要することから「支給は9月になるのでは」という。

 積極的に取り組む病院に、負担を押し付けてはならない。手間を省き、早く行き渡るよう改善すべきだ。

 全国では、コロナ対応病院の3割弱が夏のボーナスを減額し、職員の日常を圧迫している。

 特に患者と接し、危険と背中合わせにある看護師の負担は大きい。心労による離職を避ける待遇改善を促したい。輪番を組みやすくする仕組みづくりもあっていい。

 政府は第2次補正予算で予備費10兆円を確保し、1兆1200億円を中小企業対策に充てることを決めた。
 まだ十分余っている。即効薬として、医療支援に回すよう求めたい。




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Author:gogotamu2019
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