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大阪城エレベーター「大きなミス」 安倍首相発言が波紋(2019年6月29日配信『朝日新聞』)

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大阪城を背に、集合写真に納まる各国首脳と配偶者ら=28日午後7時43分、大阪市中央区

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大阪迎賓館で開かれた夕食会。冒頭で主催者の安倍晋三首相が乾杯のあいさつをした(2019年6月28日午後8時40分)

 大阪で開かれた主要20カ国・地域首脳会議(G20サミット)の28日の夕食会で、議長を務める安倍晋三首相が、大阪城にエレベーターを付けたのを「大きなミス」と発言したことに、波紋が広がっている。来年の東京五輪・パラリンピックを控える中で、バリアフリーの意識の欠如を憂慮する声が出ている。

 「明治維新の混乱で大阪城の大半は焼失したが、天守閣は今から約90年前に16世紀のものが忠実に復元されました」。安倍首相は夕食会のあいさつの冒頭、会場近くの大阪城の歴史に触れ、こう続けた。「しかし一つだけ、大きなミスを犯してしまいました。エレベーターまでつけてしまいました」

 発言の意図は不明だが、SNSでは発言への疑問の声が相次いだ。作家の乙武洋匡さんは「朝から、とっても悲しい気持ちになる」。

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 ライターの武田砂鉄さんも「この人には、バリアフリー、共生社会といった考え・姿勢がマジで無いのかもしれない」と記した。「この発言がウケると本気で思ったのだろうか…」との書き込みもあった。

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 大阪城天守閣の北川央館長(58)によると、天守内には2基のエレベーターがある。1931年の再建当初からあり、そのうち1基が97年に完工した「平成の大改修」で、最上階(8階)まで延長された。バリアフリー化を意識した措置だという。

 現在、一般客が最上階に行くには1~5階をエレベーターで、5~8階を階段で上ることが推奨されている。だが高齢者や車いすの来館者は、8階まで直接エレベーターを使うことができるという。

 大阪城は、土日には約8千人が訪れる大阪の人気観光地。エレベーターがあることに対して、ネット上では「格が低く見える」や「ない方が良い」などの意見がある。だが北川さんによると、特別支援学校の生徒など、車いすの来館者も多く訪れ、エレベーターは重宝されているという。

 北川さんは「安倍首相の発言の趣旨が分からないが、我々は大阪城のエレベーターに誇りを持っており、世界中に愛されている」と話した。

 バリアフリー政策に詳しい東洋大学人間科学総合研究所の川内美彦・客員研究員は「そもそも現在の天守閣は、古くからの木造天守を構造に至るまで忠実に再現したものではない。首相の発言は真意が明らかでなく、また利用者の排除につながる内容だ。1995年からの改修でエレベーターを追加したこととの整合性もない」と話す。

 「あまりにひどい」と憤るのは千田嘉博・奈良大教授(城郭考古学)だ。同教授によると、文化庁の史跡整備方針は、史跡の本質的価値を保ちながら活用する方向にあり、健常者だけでなく車椅子の利用者、高齢者、子連れの人など、すべての人が平等に体感できるように整備を進めようとしているという。

 世界遺産などでも、できる限りバリアフリーを実現しようというのが世界の流れだという。「こうした背景を無視した発言は信じられないし、遺憾だ。東京五輪やパラリンピックも控えており、残念でならない」



夕食会の首相挨拶に批判 「障害者への配慮ない」 (2019年6月29日配信『共同通信』)

 安倍晋三首相がG20大阪サミット初日の28日夜の夕食会のあいさつで、大阪城の復元時にエレベーターを設置したのは「大きなミス」と発言し、「障害者への配慮が足りない」などと批判が出ていることが29日、分かった。

 安倍氏はあいさつで「明治維新の混乱で大阪城の大半は焼失したが、天守閣は忠実に復元された。しかし、一つだけ大きなミスを犯した。エレベーターまで付けてしまった」と述べた。

 先天性四肢欠損症で、公共施設でのバリアフリー設備の設置を求めている作家の乙武洋匡氏は、安倍氏の発言を引用し、ツイッターで「とっても悲しい気持ちになる」と不快感を示した。

 城郭建築のエレベーター設置を巡っては、名古屋城天守閣の木造復元を目指す河村たかし名古屋市長の方針を巡り、障害者団体が設置を求める署名活動を展開する騒動に発展している。

 インターネット上では「お年寄りは階段を上れない」「バリアフリーや共生社会の姿勢がない」などの批判が多く出た。「『忠実に復元された』という文脈なので問題ない」との意見もあった。

 G20サミットに出席した各国首脳や配偶者らは28日夜、大阪城を背に記念写真に納まった。各国首脳から安倍氏のあいさつに対して目立った反応はなかった。




首相G20発言「笑えない」と批判 大阪城「エレベーター設置はミス」(2019年6月29日配信『毎日新聞』)
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大阪城に設置された外部エレベーター

 大阪迎賓館(大阪市中央区)で28日夜に開かれた主要20カ国・地域(G20)首脳会議(サミット)の夕食会で、安倍晋三首相が大阪城天守閣にエレベーターが設置されていることを「大きなミス」と発言したことが物議を醸している。インターネット上では「バリアフリーという概念がないのか」「全世界に恥をさらした」などと反発が広がっている。



安倍首相、大阪城にエレベーター設置は「大きなミス」 G20発言に「バリアフリーに逆行」と批判相次ぐ(2019年6月29日配信『J-CASTニュース 』)

安倍晋三首相がG20大阪サミット(20か国・地域首脳会議)夕食会のあいさつで、大阪城の復元時に「エレベーター」を設置したことは「大きなミス」だと述べたことに対し、バリアフリー社会に逆行する発言だとしてインターネット上で反発の声があがっている。

ツイッターでは、生まれつき両腕両脚がない障害をもつ作家・乙武洋匡氏が「とっても悲しい気持ちになる」と投稿。愛知県立大学教授で手話教育などを研究している亀井伸孝氏も「バリアフリーの世界的趨勢に逆行するようなこと」と批判した。

「1つだけ、大きなミスを犯してしまいました」

G20大阪サミットは2019年6月28日に開幕し、この日の夕食会では議長国をつとめる日本の安倍氏が開会のあいさつに立った。開催地の大阪にちなんで、「大阪のシンボルである大阪城は最初に16世紀に築城されました」と大阪城を紹介。明治維新の混乱による焼失後、天守閣の復元工事が行われたとした上で述べた次の言葉が、物議を醸した。

安倍氏としては「ジョーク」としての発言だったとみられ、微妙な笑みを浮かべて反応する首脳もいた。だが、エレベーターの設置を「大きなミス」と表現したことは、エレベーターを必要とする障害者・高齢者などへの理解がないのではないかという声がネット上で殺到。『五体不満足』(講談社)の著書でも知られる乙武洋匡氏は29日、ツイッターで

「大阪城の復元について、『しかし、1つだけ、大きなミスを犯してしまいました。エレベーターまでつけてしまいました』とのこと。朝から、とっても悲しい気持ちになる」
と悲痛な思いを吐露した。

障害や手話教育の研究に取り組んでいる亀井伸孝・愛知県立大学外国語学部国際関係学科教授(文化人類学)はツイッターで28日、
「このようなことを、世界中が注目する場面でなぜ述べたのか。私はまったく理解できない。ジョークのつもりか?しかし、バリアフリーの世界的趨勢に逆行するようなことを言って、ウケるとでも思ったのか。スピーチライターは、何を考えて原稿を作ったのか。読み上げた首相本人に、判断能力はないのか」
と激怒。さらに、

「何回も書くけど、このスピーチだけは絶対に容認できない。バリアフリーを愚弄し、ネタだと思って言い放ち、完全に無視されて、世界に恥をまき散らかした。人権無視の政府であることを、自ら体現した。大阪城にエレベータを付けた、大阪の人たちの先見の明を讃えたい。恥ずかしい首相を即刻変えたい」
と痛罵した。

障害学を専門とする矢吹康夫・立教大学社会学部社会学科助教もツイッターで29日、

「まさか、このタイミングで国家のトップから授業のネタを提供していただけるとは思っていませんでした。社会学部の『差別と偏見の社会学』では、障害者差別解消法と合理的配慮について講義します」
と皮肉を込めた。

「バリアフリーを笑い話に」「そこ噛みつくところなの?」
また多くのユーザーから、

「これが来年オリンピック、パラリンピックを控えてる国の総理の言葉ですか」
「エレベーター設置が悪いのか? 障害をお持ちの方は大阪城を訪れたら駄目なのか?」
「安倍さん、障害者用のエレベーターであるバリアフリーを笑い話にしようとしても、誰も笑わないよ」
「世界の首脳を前にして、日本政府は施設のバリアフリー化をミステイクだと考えています、みたいなスピーチをして、それがユーモアだと思っているのだとすれば、絶望的にズレていますね」
といった批判が相次いでいる。ただ一方で、

「バリアフリーを愚弄しているって違うんじゃないの?忠実に再現したらエレベーターがつくわけないし、そこ噛みつくところなの?」
「確かに使うならエレベーターは欲しいけど、元のように再現するなら忠実に再現すべき。まぁ、大きなミスとは言い難いけど」
と批判に対して諫める声もあがっている。

名古屋城「エレベーターなし」復元でも批判

城郭とエレベーターをめぐっては、名古屋城天守閣の木造復元に際し、名古屋市が「史実に忠実な復元をめざす」としてエレベーターを設置しないと表明したことで、障害者団体などから大きな反発を招いている。

特定NPO法人・DPI(障害者インターナショナル)日本会議は18年5月9日、河村たかし名古屋市長宛てに「バリアフリー未設置に対する抗議文」を提出。「公費で建てる新築の建築物をバリアフリー整備しないことは障害者差別です」「障害者差別解消法に違反しています」などとしてエレベーター設置を要望した。それでも河村市長は同年同月30日、天守閣にエレベーターを設置しないことを正式発表。ただ、代替策として11のバリアフリー新技術を示していた。



夕食会での安倍首相あいさつ・全文

 改めて、ようこそ大阪にいらっしゃいました。

 ここ大阪は、4世紀ごろに、仁徳天皇により都にさだめられ、その後、商業の街として発展してきました。大阪のシンボルである大阪城は、最初に16世紀に築城されました。石垣全体や車列が通った大手門は17世紀はじめのものです。

 150年前の明治維新の混乱で、大阪城の大半は焼失しましたが、天守閣は今から約90年前に、16世紀のものが忠実に復元されました。

 しかし、1つだけ、大きなミスを犯してしまいました。エレベーターまでつけてしまいました。
その大阪城を間近にのぞむこの場所で、 さきほど、日本が誇る3名の演者が、皆さんのために心をこめて、それぞれ、舞い、演奏、そして歌を披露していただきました。

 皆様、すっかりおなかをすかしているのではないかと思いますので、あいさつは短ければ短いほうがよいと思いますが、少しだけ、夕食について説明させていただきます。

 今晩の夕食は、持続可能性と美食を融合させるとの考え方のもと、里山をコンセプトに構成しています。詳しくはお手元のブックレットをぜひご覧ください。

 私たちはきょう1日、十分、もう仕事をしましたので、このあとは皆様どうか、ゆっくり食事を楽しんでいただきたいと思います。

 私が「乾杯」と日本語で言いますので、そのあと、通訳を待たずに、杯をあげてください。平らな杯でこぼれやすいので、どうか、着席のまま乾杯をしていただきたいと思います。

 それでは、G20大阪サミットの成功、そして世界の平和と繁栄、お集まりの皆様のますますのご健勝を祈念して、乾杯!






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