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「しっかり家を守ってください」戦地からの「遺言」、父の軍事郵便を大切に 東京・東村山(2020年8月16日配信『毎日新聞』)

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ビルマの父から留守宅の母に送られた軍事郵便=東京都東村山市で2020年8月7日、青島顕撮影

 東京都東村山市の田浪政博さん(81)は、父清次さんが戦時中ビルマ(ミャンマー)から東京の留守宅に送った軍事郵便を大切にしている。政博さんの将来を気遣う内容だ。清次さんは現地で戦死。田浪さんは「家族が心配だったんでしょう」と手紙に託した父の心情を思う。15日、国分寺市の平和祈念式に合わせ市役所内で展示された。

 郵便は「ビルマ派遣森第三八九五部隊村山隊」の清次さんが、政博さんの母で妻のすゑさん宛てに8月27日付で送った。1944年とみられる。送金したことと、翌春に小学校に上がる政博さんの学費に使うように伝え「中学校位は出してやらねば世の中に出て骨が折れる」とし、「しっかり家を守って下さい」と結んでいる。

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田浪清次さん。戦地で撮影されたとみられる=長男政博さん提供
 政博さんによると、清次さんは09年生まれで下谷区(現台東区)で生エビの仲卸業を営んでいた。42年に出征し、45年5月に戦死したとされる。政博さんは「自分は死ぬと思っていたのでしょう。検閲の中ぎりぎりの表現で家族を思って書いている。おやじの記憶はなく、文字はこれしか知らない」と話す。

 当時の自宅は45年3月の東京大空襲で焼け、母子は栃木県に疎開した。軍事郵便は戦後、一家の荷物を預かっていた埼玉県の親類宅で見つかった。

 政博さんは東村山市でラーメン店を営みながら、平和憲法の尊さを訴えようと、中学の副読本「復刻・あたらしい憲法のはなし」を87年に自費で復刊して話題になった。【青島顕】




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