FC2ブログ

記事一覧

受動喫煙の防止/禁煙ルールの徹底に万全を(2019年6月30日配信『福島民友新聞』ー「社説」)

 たばこによる望まない健康被害を防ぐため、場所に応じた禁煙のルールを徹底していきたい。

 改正健康増進法が7月1日に一部施行され、学校や病院、行政機関の庁舎などが原則として「敷地内禁煙」となる。喫煙していない人がたばこの煙を吸ってしまう受動喫煙を防ぐことが狙いだ。

 たばこの煙には有害物質が含まれており、受動喫煙で病気になるリスクが高まるとされている。乳幼児突然死症候群(SIDS)は4.7倍、肺がんや脳卒中は1.3倍となる。国によれば、受動喫煙がなければ、年間約1万5千人が肺がんなどの病気で亡くならずに済んだとの推計もある。

 改正法の一部施行により、受動喫煙を防ぐ対策は「マナー」ではなく、社会全体で取り組むべき「ルール」に変わる。対応が不十分な施設には、県などから改善に向けた指導や勧告が行われる仕組みだ。市町村などの施設の管理者には、多くの人が集まる施設で受動喫煙が起きることのないよう、万全の備えを講じてもらいたい。

 県内では、郡山市が2017年12月から、他の自治体に先駆けて敷地内禁煙を実施している。今年2月までに「市民提案制度」を通じて寄せられた反対意見は10件で大きな支障なく運用されている。同市は敷地内禁煙に合わせ、職員が勤務時間に喫煙しないよう決めた。その結果、16年9月に13.1%だった職員の喫煙率は、18年8月には12.6%に低下した。

 厚生労働省の国民生活基礎調査によると、16年の本県の喫煙率は22.3%で、全国ワースト4位となっている。本県が「健康長寿の県づくり」を推進するためには、喫煙率を下げていくことが欠かせない。県や市町村は、敷地内禁煙の周知を契機として、改めて喫煙習慣の見直しを丁寧に呼び掛け、住民の健康増進に結び付けていくことが重要だ。

 改正法は、今回の一部施行を経て、2020年4月に全面施行される予定だ。全面施行されれば、企業などの事務所や工場、公共交通機関など多くの施設が、規模の小さい飲食店などを除き、原則として「屋内禁煙」となる。屋内で喫煙を認める場合には、煙が外に漏れないような喫煙専用室の設置などが求められる。

 全面施行まで1年を切っている。準備を進めている企業もあるが、まだ具体的な対応に着手していない事業所は少なくないはずだ。国や県は、受動喫煙を防ぐことの大切さを丁寧に説明するなどして、円滑に屋内禁煙が行われるよう働き掛けを強化してほしい。




スポンサーサイト



プロフィール

gogotamu2019

Author:gogotamu2019
障害福祉・政治・平和問題の最新ニュース・論説紹介

最新記事

カテゴリ