FC2ブログ

記事一覧

酷暑とコロナ 例年以上に熱中症対策が重要だ(2020年8月22日配信『愛媛新聞』-「社説」)

 日本列島は連日、危険な暑さに見舞われている。浜松市では17日、国内史上最高気温と並ぶ41.1度を観測。愛媛県内でも15日、愛南町で県内史上2位となる39.0度を記録した。

 屋内外を問わず熱中症のリスクが高まり、患者が相次いでいる。今年は新型コロナウイルスや長梅雨の影響で暑さ慣れしていない上、感染防止のマスク着用で体に熱がこもりやすい。特別な環境にあることを踏まえ、例年以上に熱中症対策が重要になっている。エアコンの適切な使用や小まめな水分補給などで体調管理に気をつけたい。

 35度以上の猛暑日となる地点が増えたのは今月中旬以降だ。太平洋と大陸から張り出す二つの高気圧が重なり合い、日本の広い範囲が覆われたことが気温上昇の要因という。総務省消防庁の速報値では、熱中症で10~16日に全国で救急搬送されたのは1万2804人に上り、その前の週から倍増した。

 予防に向け、暑い時は外出を避け、屋内で過ごすことが勧められる。換気を確保しつつエアコンを使用することが有効だ。水分は喉が渇く前に補給を心掛け、汗として体から出る塩分も補う必要がある。マスクは屋外で人との距離が十分離れていれば外しても問題はない。

 特に熱中症のリスクが高いのは高齢者だ。患者の多くを占めており、室内での発症が多い。暑さに気付きにくく、体温を調節する能力も低下している。夜間のトイレの回数を減らそうと水分摂取を控える傾向もある。死亡例ではエアコンが使われていないケースが目につく。高齢者には冷房を嫌う人もいるが、この暑さでは使わないと命の危険がある。

 「熱中症弱者」と呼ばれる独居の高齢者には一段の配慮が不可欠だ。今年はコロナ禍で周囲の見守りの頻度が減り、支援の手が届かなくなる懸念がある。家族や親しい人が小まめに電話し、エアコンの使用を促すなどして体調を確認したい。

 夏休みを短縮して授業を行っている学校でも注意が求められる。コロナ対策として教室の換気をしているが、厳しい暑さの日は冷房を優先するなど柔軟に対応したい。教員が子どもの様子を観察し、暑そうならマスクを外して水分補給をするよう声掛けすることも大事だ。

 熱中症患者の増加は、コロナへの対応に追われる医療現場の負担になる。高熱で体調不良の状態はコロナ患者の症状と似ており、すぐに判別することは困難だ。感染が疑われる場合、医師は両方の治療をしなければならない。熱中症予防は現場の負担軽減にもつながる。

 あすは二十四節気の処暑。暑さが和らぐごろとされるが、県内では曇りや雨を挟んで気温の高い状態が続きそうだ。気象庁の予報でも9月以降の残暑は厳しい見込みで、熱中症対策が当面欠かせない。これまでの疲れに留意し、お互い目配り気配りして暑さを乗り切りたい。




スポンサーサイト



プロフィール

gogotamu2019

Author:gogotamu2019
障害福祉・政治・平和問題の最新ニュース・論説紹介

最新記事

カテゴリ