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コロナで予期せぬ妊娠…緊急避妊薬“薬局販売”の壁(2020年8月22日配信『All Nippon NewsNetwork』)

 22日、三谷紬アナウンサーはオンラインであるイベントに参加。イベントのテーマは「#いま知っておきたい緊急避妊薬」の話。緊急避妊薬とは、避妊しないで性交渉した場合や避妊具が破れてしまったなど避妊に失敗した時に飲む薬です。性交渉から72時間以内に飲むことで妊娠を回避できるまさに緊急用の薬です。性交渉後に飲むことから「アフターピル」とも呼ばれているのですが、今、特に10代、20代の若い世代でこのアフターピルが必要な場面が増えているということです。

 イベントの主催者であるNPO法人「ピルコン」。実は先月、この団体が中心となって厚生労働省にある要望書が提出されました。それは「アフターピルの薬局販売を求める」というもの。緊急避妊薬は日本の法律では病院で処方してもらわないと手に入れることができないんです。では、なぜ今、薬局販売を急ぐのでしょうか。「コロナウイルスでアルバイトがなくなり、お金が必要なので援助交際、パパ活などをしていた」。これは10代の女子校生が寄せた新型コロナウイルスと妊娠不安についてのアンケート調査の回答です。こうした現象は各地で起きていて、コロナ禍で予期せぬ妊娠をしてしまったかもしれないという相談が相次いでいるそうです。こうした少女たちの救世主になるかもしれないのがアフターピル。詳しく知りたいと思い、要望書提出のメンバーの一人、産婦人科医の遠見才希子医師に話を聞きました。

 産婦人科医・遠見才希子医師:「このコロナのなかで、避妊とか家族計画は女性の健康を守るために不可欠なもの。WHO(世界保健機関)も必要なすべての女性が確実に手に入れられるように薬局販売を検討するようにと改めて世界に提言を出している」

 三谷紬アナウンサー:「副作用とかがあってあまり体に良いものではないと思うが、その辺りはどうなんでしょうか?」

 産婦人科医・遠見才希子医師:「やはり薬なので副作用のない薬は存在しないが、緊急避妊薬というのはほとんど重大な副作用がなく、注意点も限られている。1カ月に複数回、使用することがあったり、妊娠中に誤って飲んでしまうことがあっても健康被害がないことは日本でも世界でも示されている」

 健康被害がないことも証明されているというアフターピル。世界約90カ国で薬局販売されていて、価格も安価。タイの薬局で売られているアフターピルですが、約250円で購入が可能です。一方、病院で処方が必要な日本では…。

 産婦人科医・遠見才希子医師:「(日本は)大体1万円から1万5000円。1錠が4000円から5000円です」

 世界に比べても高額です。遠見先生は2005年から15年にわたり、700校以上の中学校や高校に出向いて「性で傷付く若者を一人でも減らしたい」と性教育の講演活動も行っていますが、この性教育の遅れもアフターピルの薬局販売化が進まない原因だと指摘しています。

 産婦人科医・遠見才希子医師:「学習指導要領のなかで『妊娠の経過は取り扱わないこと』とあるので、『セックスという行為を教えてはならない』と解釈する意味合いもあるといわれていて、なかなか教科書にも載っていないし、そういう公の教育のなかでセックスということを言いづらい現状が長年続いている。緊急避妊薬についても大人から今回、初めて知ったという声。世界のセクシュアリティー教育ガイダンスというのは『5歳から継続的に包括的に性教育しましょう』というガイダンス」

 三谷紬アナウンサー:「5歳って小学校入る前からですか?」

 産婦人科医・遠見才希子医師:「自分の体は自分のものだし、自分以外の体は相手のものは相手のものだし、お互い尊重しましょうというベースには人権教育がある」

 厚労省は2017年の検討会で、緊急避妊薬の薬局販売を見送っています。番組で厚労省の医薬食品局・審査管理課に問い合わせたところ、「薬局販売は厚労省としても目指したい考えだが、薬局で対面販売する薬剤師への研修が必要だ」との回答がありました。すでに研修は始めているそうですが、具体的な薬局販売のめどは立っていません。




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