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伴走者(2020年8月25日配信『佐賀新聞』-「有明抄」)

 30キロ過ぎから急に体が動かなくなった。1996年のアトランタパラリンピック最終日。男子フルマラソン全盲の部で先頭に立った佐賀市の柳川春巳さんはもう、へとへとだった。「ガキの使いで来たんじゃないんだぞ」。伴走者から厳しいげきが飛んできた

◆視覚障害のランナーと、先導役の伴走者をつなぐロープは「きずな」と呼ばれる。当時、実業団の選手だった安田享平さんは「岩を引くような思い」で伴走する柳川さんを励まし続けた。勝つんだ。強い思いが「きずな」を伝う。「あのとき一歩でも気を緩めたら、ゴールはできなかった」と柳川さん。2人で手にした、日本人初の金メダルだった

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◆24年後のきょう、本来なら東京パラリンピックが幕を開けていたはずだった。コロナ禍の収束が見通せないなかで、1年後を目指す選手たちは、健常者以上に念入りな感染対策が欠かせず、練習を支える資金確保も難しくなっている

◆「ずっと障害に向き合ってきたんだから、試練はきっと乗り越えられる。それ以上の苦労をしてきたんだから」と柳川さんは言う。64歳のいまも10キロを週2回走る。「感染に気を使いながら、私たちの日常を支えてくれる介助者がいる。医療従事者と同様に拍手を送ってほしい」

私たちの社会は、よき伴走者だろうか。胸の中で「きずな」をたぐってみる



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Author:gogotamu2019
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