FC2ブログ

記事一覧

93歳の上野正子さんが作る揚げ菓子サーターアンダギーは優しい味がする(2020年8月31日配信『南日本新聞』-「南風録」)

 かりっとした口当たりなのに中はしっとりふわふわ、ほのかな甘みがちょうどいい。93歳の上野正子さんが作る揚げ菓子サーターアンダギーは優しい味がする。

 沖縄のドーナツとも言われる。生まれた石垣島を13歳で離れて以来暮らす鹿屋市の国立ハンセン病療養所「星塚敬愛園」で、折に触れて身近な人たちに振る舞ってきた。評判の味が一般向けにもデビューすることになった。

 園内に先日、入所者や職員、訪問者との交流を目指した食堂がオープンした。40席を設け、プロの料理人が指南したラーメンやカレーライスを提供する。上野さんのサーターアンダギーも5個200円で販売している。

 上野さんは、映画「あん」で故樹木希林さん演じる女性のモデルになった。映画ではどら焼き店で働くあんこの名人として描かれたが、長年作っているのは古里沖縄でおなじみの菓子である。郷愁を呼び起こす味なのかもしれない。

 とはいえ、何も知らされないままに敬愛園に連れてこられ、以後、そのままで現在に至る。壮絶な人生とは対極にあるサーターアンダギーは、訪れる人の笑顔を広げていくに違いない。

 園は今、コロナ禍で来客を制限している。食堂を思いのままに訪ねることができないのは残念だ。岩川洋一郎自治会長は「収束したら多くの人に来てほしい」と期待する。あの味との再会を楽しみにしばらく待つとしよう。



キャプチャ

解説
「萌の朱雀」で史上最年少でカンヌ国際映画祭新人監督賞を受賞、「殯の森」ではカンヌ国際映画祭グランプリを受賞した河瀬直美監督が、2014年に旭日小綬章を受章した名女優・樹木希林を主演に迎え、ドリアン助川の同名小説の映画化。あることがキッカケで刑務所暮しを経験し、どら焼き屋の雇われ店長として日々を過ごしていた千太郎。ある日、店で働くことを懇願する老女、徳江が現れ、彼女が作る粒あんの美味しさが評判を呼んで店は繁盛していく。しかし、徳江がかつてハンセン病を患っていたという噂が流れたことで客足が遠のいてしまい、千太郎は徳江を辞めさせなければならなくなる。おとなしく店を去った徳江だったが、彼女のことが気にかかる千太郎は、徳江と心を通わせていた近所の女子中学生ワカナとともに、徳江の足跡をたどる。千太郎役に永瀬正敏、ワカナ役には樹木の孫娘である内田伽羅が扮した( 映画.com)。

2015年製作/113分/G/日本・フランス・ドイツ合作
配給:エレファントハウス






スポンサーサイト



プロフィール

gogotamu2019

Author:gogotamu2019
障害福祉・政治・平和問題の最新ニュース・論説紹介

最新記事

カテゴリ