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伊奈4歳女児虐待死 マニュアルの存在忘れる 町検証委、再発防止策など報告(2020年9月2日配信『東京新聞』)

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伊奈町の検証委員会が公表した調査報告書

 伊奈町で2017年12月、当時四歳の岩井心(こころ)ちゃんが虐待を受けて死亡し、両親が今年3月に逮捕された事件に関し、町の検証委員会が1日、町や関係機関の対応を調査した報告書を公表した。

 町が作成していた虐待対応マニュアルが活用されなかったことや、担当課が警察や児童相談所に連絡しなかった連携不足を問題点として指摘し、7項目を再発防止策として掲げた。 (前田朋子)

 報告書によると、町は16年7月、心ちゃんが雨の中、屋外に立っているとの近隣住民の通報で虐待の疑いを把握した。町は14年に「児童虐待防止マニュアル」を作成していたが、当時は担当の子育て支援課内でマニュアルの存在が忘れられ、活用されなかったという。心ちゃんのケースを当てはめると中度の虐待だった。

 また、同課の職員が自宅や役場で計3回、母親から事情を聴いたが、危険性はなく支援の必要性は低いと判断。児相や警察に連絡せずに対応を終えた。当時、同課には児童福祉司や保健師などの専門職員がいなかった。

 再発防止策では、町が把握した虐待の疑いがある事案全件を、役場内と町の要保護児童対策地域協議会(要対協)で情報共有することや、マニュアルの活用、職員体制の充実などを提言。同課は事件後に専門職を配置し、職員も2人増員した。

 マニュアルが忘れられた理由について、座長を務めた小島健司町健康福祉統括監は、同課が待機児童対策に追われていたことなどを挙げ、「マニュアルは『完成して良かった』で終わってしまっていた。当時は町の体制としても脆弱(ぜいじゃく)性があった。今後はお金をかけて人を増やし、しっかり対応する」と話した。

 事件では今年3月、両親が保護責任者遺棄致死容疑で逮捕され、同罪で起訴されている。検証委は5月に発足し、町や児相、保健所、県警などの職員で構成。7月から県の別の検証委でも調査しており、年度内に報告書をまとめる方針。

町長コメント

 令和2年3月の「保護責任者遺棄致死容疑」での両親の逮捕を受け、多くの町民の方々から児童虐待の対応に心配する声をいただきました。

 このため町では、このような痛ましいことが二度と起こらないよう事例の徹底検証を行い、「死亡事例検証報告書」を策定いたしました。この報告書は、医療機関、児童相談所、民生委員、警察署の皆様のご協力をいただき、町の対応に対する課題・問題点を抽出・分析し、再発防止策をまとめたものでございます。

 今後は、まとめられた「再発の防止策」に早期に取り組むとともに、町、地域などが一体となって子どもたちを見守り、子どもたちが安心して健やかに育つ環境づくりを進めてまいります。

 最後に、亡くなられたお子様のご冥福を心よりお祈り申し上げます。

令和2年9月1日
伊奈町長 大島 清


伊奈町児童虐待死亡事例検証報告書 (ファイル名:ina-houkoku.pdf サイズ:1.59MB)➡ここをクリック



<Newsスポット>伊奈町4歳児死亡で両親逮捕 指導では寄り添えぬ(2020年3月20日配信『東京新聞』)

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心ちゃんの両親に任意同行を求める県警の捜査員=6日、伊奈町で

 伊奈町で2017年12月、当時4歳の岩井心(こころ)ちゃんが死亡し、母親の真純(28)、父親の悠樹(30)の両容疑者が県警に保護責任者遺棄致死容疑で逮捕された事件。町は体のあざなど虐待の兆候を把握していながら、母親への指導後はあざがなかったため、支援を打ち切っていた。事件の背景には育児ストレスがあったとみられ、専門家は「指導では、保護者のSOSに寄り添えない」と指摘している。 (浅野有紀、森雅貴、前田朋子)

 捜査関係者によると、17年12月21日夕、心ちゃんは入浴後に具合が悪くなり、母親が連れて行った病院で死亡が確認された。全身に数十カ所のあざがあり、脚の付け根の筋肉は断裂していた。両親は、逮捕前の聴取時から暴行を認め「しつけのため」と説明していた。母親は食事を与えていたが「死ぬ数日前は、1口ほどしか食べなくなった」という。

 両親の携帯電話からは、心ちゃんが足をひきずって歩く様子を撮影した動画が見つかった。県警は、お漏らしした心ちゃんのお尻をふく際に無理やり脚を広げたため、脚の筋肉が断裂したとみている。

◆いら立ち募らせ

 一家は16年2月、心ちゃんが2歳半のころに県内の別の自治体から伊奈町に転居。心ちゃんと両親、兄との4人暮らしで父親は自営の空調設備業が忙しく、家事と育児はパートの母親が中心だった。トイレトレーニングがうまくいかず、お漏らしすることも多かったという心ちゃん。県警は、母親が次第にいら立ちを募らせ、父親も「母親を怒らせるな」と暴行に加わるようになったとみている。

 町は、心ちゃんをたたく虐待行為を事件の1年以上前から把握していた。16年7月、「雨の中、女の子が1人で立っている」と近隣住民が町人権推進課に通報。同課と子育て支援課の職員が向かうと、心ちゃんはTシャツ1枚の半裸姿で、腕やお尻にあざがあった。母親は「お尻をついて階段を下りるから」と説明した。「トイレトレーニングに失敗しても、謝らない」と嘆く母親に対し、職員は「外に出すのは良くないよ」と伝え、相談があれば役場に来るよう告げた。

 翌日、児童手当の手続きに役場を訪れた母親は「兄と比べて物覚えが悪い」「たたくこともある」と打ち明けた。職員が再度、たたくことは虐待に当たると説明すると、素直に聞き入れる様子だったという。

◆新しいあざなく

 職員が8月に再び自宅を訪問した際、母親は「子ども2人はストレスだが、(兄が)幼稚園に行けば楽になる」と話した。新しいあざは確認されず、心ちゃんが母親にもたれかかる様子を見て、職員は「一時的に暴行しただけ」と判断し、児童相談所や県警に通報せず、子育て支援センターを紹介して支援を終えた。

 町は18年度から、虐待が疑われる通報を受けた場合、児相や警察も入る要保護児童対策地域協議会に全件情報共有する方針に変えたが、事件前はこの仕組みではなかった。町の担当者は「当時、できることはした」と説明。今後は専門家を入れた会議で、保護者対応を検証する。

 千葉県野田市の虐待事件などの検証委員を務める日本大危機管理学部の鈴木秀洋准教授は「児相に通報しなかったことが一番の論点ではない」とし、「母親と接した複数の職員が縦割り業務に合わせて母親の行動を促しており、『困っている』というSOSに寄り添えていないことが問題だ」と指摘。母親の立場に立ち「トイレトレーニングなんてしなくていいよ」「保育園に預けてストレス発散してよ」などと、子育てに伴走できるよう「職員同士の連携を見直すべきだ」と話している。

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埼玉・伊奈の女児、脚の筋肉断裂で歩けず 死亡 母、育児ストレスか(2020年3月13日配信『東京新聞』)

 埼玉県伊奈町で2017年に当時4歳の女児岩井心ちゃんが死亡し、両親が保護責任者遺棄致死の疑いで逮捕された事件で、心ちゃんは脚の付け根の筋肉が断裂し、歩けない状態だったことが、捜査関係者への取材で分かった。

 母真純容疑者(28)は逮捕前の調べに「ストレスがたまっていた」と説明。心ちゃんを幼稚園に通わせず、平日の日中も自宅で育てていたことも判明した。13日で両親の逮捕から1週間。県警は「密室化」した家庭内で、育児の重圧から虐待がエスカレートしたとみて解明を急ぐ。

 心ちゃんが栄養失調や暴行が原因とみられる低体温症で死亡したのは17年12月。捜査関係者によると、真純容疑者は2人目の子だった心ちゃんのトイレのしつけに悩み、お漏らしした様子を撮影して無料通信アプリLINE(ライン)で夫の悠樹容疑者(30)に送っていた。

 いらだちを募らせ、2人は無理に脚を広げお尻を拭き、歩行困難になると「腰の曲がりを矯正する」とダンベルを乗せるなど暴行はエスカレートしたとみられる。逮捕前の聴取に「虐待の発覚を恐れて病院に行かなかった」と話しており、周囲が異変に気付かないまま心ちゃんは衰弱していったとみられる。

 伊奈町は16年7月の時点で虐待の兆候をつかんでいた。「子どもが外に出されている」との住民の連絡で、職員が駆け付けてあざを確認。真純容疑者は翌日、役場を訪れ「長男と同様にしつけても効果が出ず、たたくことがある」と明かした。

 町は翌月、家庭訪問して子育て支援センターの利用を勧めるなどした。17年2月の3歳児健診であざがなかったため見守りを終え、児童相談所や県警に連絡しなかった。

 NPO法人児童虐待防止協会(大阪)の津崎哲郎理事長は、社会との接点が少ない点を考慮し、サポートを続けるべきだったと指摘。「注意すべき家庭に対し、自治体は民生委員の協力を得るなど日常的なチェック体制を整えるべきだ」と提言している。



4歳放置死疑いで両親逮捕 「虐待ばれると思った」 埼玉・伊奈(2020年3月7日配信『東京新聞』)

 埼玉県伊奈町02017年、当時四歳の長女が死亡し、両親が保護責任者遺棄致死容疑で6日に逮捕された事件で、母親のパート岩井真純(28)と父親の自営業悠樹(30)の両容疑者が逮捕前の事情聴取で「虐待がばれると思い、病院に連れていかなかった」と話していたことが捜査関係者への取材で分かった。

 逮捕容疑では2人は17年12月21日、長女の心(こころ)ちゃんを低栄養に陥らせるなど保護を怠り、低体温症で死亡させたとされる。

 心ちゃんは死亡時、太ももにけががあり、県警は2人が無理やり押さえ付けていたと見ている。

 捜査関係者によると心ちゃんはおむつがとれず、お漏らしすることも多く、両容疑者は事情聴取に「(お漏らしを)掃除しろと言っても聞かない」と話したという。また、「腰の曲がりを矯正する」として重さ3キロのダンベルを背中に載せて暴行を加えた疑いがある。県警は複数の専門家の意見から「日常的な暴行や低栄養で衰弱し、体温の維持ができなくなった」とみて逮捕に踏み切った。

 伊奈町によると、16年7月に住民の通報で、外で半裸で立たされ体にあざがある心ちゃんを職員が確認していた。

 真純容疑者は「トイレトレーニングに失敗して謝らないから外に出した」「(あざは)階段から落ちたり、転んだりしただけ」と説明。その後の面接や健診であざが確認されず、17年2月に指導を終え、警察や児童相談所に報告しなかった。







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