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「子どもホスピスを東京に」 長男亡くした佐藤さんNPO設立 9月に講演会も

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「こどもホスピス」の開設を目指す佐藤良絵さん=東京都内で

 完治の難しい病気を抱えながら生きる子どもたちと、その家族が滞在できる子どもホスピスを東京都内に造りたいと、東京都昭島市のイベント会社経営、佐藤良絵さん(47)がNPO法人を設立した。最愛の息子を亡くした経験から、目指すのは最期をみとる場所ではなく、子どもと家族が孤独にならず、安心して明るく過ごせる施設。2022年の開設を目指し、寄付を募っている。(奥野斐)

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亡くなった長男陸さん。成人式を前に写真館で撮影した=佐藤良絵さん提供

 佐藤さんは17年7月、当時19歳だった長男陸さんを骨肉腫で亡くした。テニスを頑張っていた息子が肩の痛みを訴えたのは、その約2年前の高校2年の秋。大学病院で診断を受け、抗がん剤治療や8時間に及ぶ手術を受けた。高校3年の冬に再発。推薦で大学進学も決まっていたが、徐々に歩けなくなり、自宅に戻った。

 夫と交代で看病し、誰にも相談できない孤独感、経済的な負担。それにも増して、日に日に状態が悪くなる息子を見る精神的なつらさが募った。20歳の誕生日の3日前、陸さんは息を引き取った。

 亡くなる前、欧米には子ども向けホスピスが地域にあると聞いた。首から下が動かせなくなった息子について、佐藤さんは「本人も、周りも生き地獄だった。あの時、ホスピスを利用できていれば、家族もどん底に落ちずにいれたかもしれない」と振り返る。

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大阪市のTSURUMIこどもホスピス=TSURUMIこどもホスピス提供

 日本財団によると、難病や生命の危険がある子どもは全国に25万人以上とされる。1周忌が過ぎたころ、佐藤さんは「こうした施設がもっと必要」と一念発起。今年6月、NPO法人「東京こどもホスピスプロジェクト」をつくった。

 成人向けホスピスが末期がん患者らの緩和ケアなど終末期医療を行う施設なのに対し、医師や看護師、理学療法士、福祉、保育の専門家らによるチームで子どもの成長を支えながら、家族の看護負担を軽減、リフレッシュしてもらう施設を構想。イベント会社経営のノウハウを生かし、「車いすで乗れるメリーゴーラウンドがあって、ダンスショーが見られたりプラネタリウムを楽しめたりするような明るい施設」を目指す。

 寄付金で運営する形を考えており、施設開設までの目標額は3億~5億円。概要などを説明する無料の講演会を9月24日午前10時から、昭島市昭和町の森高ビルで開く。会場は定員20人。ビデオ会議システム「Zoom」でのオンライン参加(定員100人)もある。

 佐藤さんは「今も病気でつらい思いをしている親子がいる。少しでも笑顔になれる瞬間を提供したい」と話す。講演会の申し込み、問い合わせは=電0425463999=へ。




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