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同じ試みを繰り返すことに何の意味があるのか(2020年9月5日配信『産経新聞』-「産経抄」)

 とりわけ白熱も過熱もしていない自民党総裁選の陰で、野党が埋没している。立憲民主党と国民民主党の合流新党も、平成29年10月の結党以来初の立民の代表選も、有権者の関心は高くない。「メディアにもしっかりと報道いただきたい」。立民の福山哲郎幹事長の異例の要請は、危機感の表れだろう。

 ▼とはいえ、案じることはない。ドラマ『半沢直樹』(TBS系)を見れば、いやが応でも民主党政権が思い浮かぶ。「債権放棄じゃダメなんですか」。白いスーツ姿の女性大臣が銀行に迫る場面では、次世代スーパーコンピューター開発をめぐり、「2位じゃダメなんですか」と詰め寄った仕分け人を連想して思わず噴いた。

 ▼原作の『銀翼のイカロス』(池井戸潤著)には、憲民党から政権奪取した進政党に関しこんな描写がある。「まず憲民党の否定ありき」「脱官僚などといって、何でも議員が主導権を握ろうとする」。悪夢といわれた3年3カ月が頭をよぎる。

 ▼今回の合流新党には、民間労組出身議員ら約20人が不参加を決め、左派系の公務員労組を支持基盤とする立民との立場や考え方の違いを浮き出させた。「見事に社会党と民社党に分かれた」とは、合流新党側の議員の解説である。

 ▼「私の許容範囲を大幅に超える」。連合の神津里季生会長が傘下労組の対応が割れる原因を作ったとして、合流新党に参加しない国民の玉木雄一郎代表を非難している。だが、そもそも政策も政治信条も異なる議員を一つの固まりにすることに無理はないか。

 ▼連合はかつて非自民の細川護煕政権を発足させ、次に民主党政権樹立を果たした。無残な失敗に終わったこの2回の実験を反省せず、同じ試みを繰り返すことに何の意味があるのか。




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