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ここがおかしい 小林節が斬る! 一議員に戻ったら安倍首相は改憲論議の先頭に立つべきだ(2020年9月5日『日刊ゲンダイ』)

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小林節慶応大名誉教授
1949年生まれ。都立新宿高を経て慶大法学部卒。法学博士、弁護士。米ハーバード大法科大学院のロ客員研究員などを経て慶大教授。現在は名誉教授。「朝まで生テレビ!」などに出演。憲法、英米法の論客として知られる。14年の安保関連法制の国会審議の際、衆院憲法調査査会で「集団的自衛権の行使は違憲」と発言し、その後の国民的な反対運動の象徴的存在となる。「白熱講義! 日本国憲法改正」など著書多数。新著は竹田恒泰氏との共著「憲法の真髄」(ベスト新著)



 安倍晋三首相は、8月28日の退任表明の結びで、今後は「体調を万全として、新体制を一議員として支えたい」と述べた。

 首相の激務からは道半ばで退任したとしても、一議員として、経験を生かして尽力することは自然であろう。

 私は、その際、安倍首相は、岸信介元首相のように、ご自分のライフワークと任じている改憲論議の先頭に立つべきだと思う。

 これまで首相は、憲法記念日に改憲団体の集会にメッセージを送り、改憲の必要性とその具体的論点を説明し改憲運動を先導してきた。ところが、不思議なことに、国会で野党からその点に論及されると、「待ってました」と論争に応じると思いきや、むしろ逃げてばかりいたように見える。いわく、「改憲のための国民投票を提案する権限は国会のもので、自分は内閣首班だから、改憲論議は国会議員同士でやってほしい」。

 国民やメディアに対しては首相官邸から映像付きで改憲を唱道しておきながら、それに反応した野党から国会で論争を仕掛けられたら、国会議員でもある首相が逃げた。これこそが、安倍首相の在任中に改憲論議が進まなかった大きな原因ではなかろうか。だから、今後は、それこそ純然たる「国会の一員」として、安倍首相が最も造詣が深い9条論で、主権者国民の目が覚めるような論争を主導してほしい。

 そして、その際に安倍議員にまず答えてほしい論点をここに明記しておきたい。なぜなら、それに答えてもらえないと、首相自身が提起した論争が先に進みようがないからである。

 首相は、2018年の「自衛隊明記」案について、自衛隊の現状を少しでも変えるものではなく、憲法条文に「自衛隊」と明記して自衛隊違憲論をなくすだけだ……と強調している。

 ならば、なぜ、これまで自民党政権が一貫して、公式に「必要・最小限」の自衛としてきたものを、2018年の自民党案では「必要」な自衛と変更(つまり自衛隊の機能の拡大)をしているのか? まずこれに答えてほしい。この明白な矛盾に答えてもらわない限り、誰であれ真剣に議論に参加しようがない。







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