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コロナと差別 社会が一体になり防がねば(2020年9月6日配信『北国新聞』-「社説」)

 新型コロナウイルスの感染者やその家族、医療従事者らに対する排他的な言動がなくならず、再び社会問題化し始めている。政府のコロナ対策分科会のワーキンググループは1日の初会合で差別や偏見をなくす取り組みに向けて議論を本格化させた。

 カラオケ大会でクラスター(感染者集団)が確認された小松市では店に関する不確かな情報のメモが出回り、関係のない店までが風評被害を受けた。富山県ではいじめ問題対策連絡会議で医療福祉関係者の子どもが嫌がらせを受けたり、感染者への中傷がインターネットで配信されたりした事例が報告され、県教委は実態調査など対策を検討することにした。

 コロナ感染が再拡大の傾向にあり、人々の不安が一段と高まっているのだろうか。自分が罹患するかもしれないという恐れが他者を攻撃する行動につながるとの指摘もあるが、差別や偏見は断じて許されるものでない。突如出現した未知ウイルスも今ではかなり実態解明が進み、治療にも有効性のある薬が使われ、ワクチン開発も大きく前進している。感染者は増えていても春の流行期に比べ、重症者や死者が少ないことを冷静に受け止める必要がある。

 誹謗中傷を受けた側の心の痛みに思いを寄せねばならない。家庭や学校、地域、職場で差別や偏見について話し合い、社会が一体となって防ぐ機運を高めたい。石川、富山両県の首長らも何度かメッセージを発信しているが、あらためて強く呼び掛ける機会があっていいのでないか。岐阜県では1日、知事と全42市町村長が連名で「ストップ コロナ・ハラスメント」を宣言した。差別は深刻な人権問題であり、また社会不安を招き、地域の活力をそいでしまう。

 津幡町津幡中では全生徒約580人を対象にした道徳の授業で、新型コロナに伴ういじめを取り上げ、生徒自らが考えを深めた。学校中が問題と向き合うことで、悩みを持った生徒が打ち明けやすい環境づくりにも役立っただろう。

 こうした取り組みを教育現場以外でも広げ、差別や偏見に同調しない共通意識を社会全体で高めていかねばならない。




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