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「マイナポイント」開始 お得…でも申請複雑(2020年9月6日配信『共同通信』)

番号カードの多機能化進める国 情報把握に懸念も

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「マイナポイント」事業をPRするリーフレット。開くと「簡単3Step」の文字が踊っていた

 月が変わると同時に始まった「マイナポイント」。マイナンバーカード所有者を対象に、国が最大5千円分のポイントを還元するというお得な事業だ。ただ、知名度はいまいちで、開始を知らせるニュースでその存在に気付いたという人も少なくないだろう。いったいどのような仕組みで、申請方法はどんなものなのか。今年度予算で2478億円が計上されたという事業のあらましをまとめた。 (47NEWS編集部)

 マイナポイントは、あらかじめ選択した電子マネーでチャージ(入金)したり、スマートフォンのQRコード決済などで買い物したりすると、その金額の25%分のポイントがもらえる―というもの。還元額は累計で1人当たり最大5千円分まで。2万円の買い物などをすれば上限に達する計算だ。

 6月末まで実施したキャッシュレス決済のポイント還元の後継事業として、個人消費を喚起することを目的に導入された。もちろん、菅義偉官房長官が今月1日の記者会見で「普及の起爆剤になると期待している」と述べたように、低迷するマイナンバーカードとキャッシュレス決済の拡大という二兎を追った事業でもある。

 ▽ 申請方法は?

 ポイントの還元を受けるためには一定の手続きが必要となるが、なかなか複雑だ。

 まずはマイナンバーカードを用意。スマートフォンの場合はダウンロードした専用アプリで、パソコンの場合はカードリーダーでカード情報を読み取り、カード取得時に設定した4桁の暗証番号を入力。その後、ポイント還元の対象となるキャッシュレス決済サービスを一つ選択し、決済サービスに応じた所定の情報を入力し、最後に再び暗証番号を入力すると申し込みが完了となる。15歳未満の子どもの分は保護者が代わって申し込み、保護者名義の決済サービスをポイントの付与先に選ぶことができる。ただ保護者と同じ決済サービスを選ぶことはできない。

 なお、政府は市区町村の窓口や郵便局、コンビニなど全国約9万カ所の「マイナポイント手続スポット」を設けていて、パソコンやスマホがない場合はそこで申し込み可能だ。

 ▽ ポイント上乗せも

 対象となる決済サービスはICカードやクレジットカード、スマホのQRコード、デビットカードなどで、決済事業者として103社が参加を表明している。一度申し込んだ決済サービスは変更できないこともあり、独自のポイント還元などを上乗せし、利用者の囲い込みに向けて動く事業者が続々と出てきている。

 QRコード決済では、NTTドコモの「d払い」が、9月末までの申し込みで1500円相当のポイントを付与。さらに千円相当まで利用金額の5%分を還元する。フリーマーケットアプリのメルカリが手掛ける「メルペイ」はメルカリでの買い物に対し、金額の5%(最大千円相当)のポイントを上乗せする。無料通信アプリLINE(ライン)の「LINEペイ」は、飲食店などで使えるクーポンが最大5千円分もらえる。

 ICカードでは、JR東日本の「Suica(スイカ)」が申し込みで千円相当のポイントを与えるほか、イオングループの「WAON(ワオン)」は、チャージ金額の10%(上限2千円相当)のポイントを上乗せする。セブン&アイグループの「nanaco(ナナコ)」は10月末までの申し込みで、最大5万円分のポイントが当たる抽選に参加できる。

 ▽ 多機能化

 マイナポイント事業は来年3月末までとなっているものの、予算の制約のため利用予約が4千万人に達した時点で受け付けを締め切る。とはいえ、8月30日時点の予約は468万人と低調。ただ、市区町村へのマイナンバーカードの交付申請数はポイント予約を開始した7月以降に伸びているそうで、総務省は早めの申請を呼び掛けている。

 ところで、そのマイナンバーカードの交付数は8月30日時点で約2457万8千枚。普及率は19・3%にとどまっている。

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マイナンバーカード

 こうした現状に政府は、交付率の引き上げを狙ってなのかマイナンバーカードの多機能化の動きを強めている。来年3月からは健康保険証としても利用できるようになるほか、運転免許証との一体化を検討する動きも明らかになっている。新型コロナウイルス対策の給付金支給が遅れたことをきっかけに、預貯金口座とのひも付け義務化の検討も始まっている。

 マイナポイントも交付率上昇のための取り組みの一つと位置づけられる。一方で、マイナンバーカードの多機能化と普及の動きについては、国による個人情報の網羅的な把握にもつながり、漏えいやプライバシー侵害への不安がぬぐえないという声があるのも確かだ。

 実際、内閣府が18年10月に実施したマイナンバー制度に関する世論調査で、カードを「取得していないし、今後も取得する予定はない」との回答が53・0%に達し、その理由(複数回答)として26・9%の人が「情報漏えいが心配」を挙げていた(最多は「必要性が感じられない」の57・6%)。国には、こうした不安感を払拭するための努力も求められる。





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Author:gogotamu2019
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