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避難所に詰める自治体職員は気苦労が多(2020年9月10日配信『南日本新聞』-「南風録」)

 災害時の避難所に詰める自治体職員は気苦労が多いらしい。「暑い」と声が上がった同じ部屋で「寒い」と訴える人がいる。「暗い」と怖がる人がいれば「明るくて眠れない」と怒る人もいる。

 だが、先日の台風10号で知人が担当した避難所は様子が違ったという。お湯を沸かせば口々にお礼を言ってくれた。持ち寄った料理を分け合って食べ、職員にもお裾分けしてくれた。翌朝は隅々まで掃除して帰って行った。

 度重なる災害を経験し、避難所の快適性を重視する自治体が増えつつある。今回も鹿児島県内各地で段ボールベッドを用意したり、家族ごとに仕切りを設けたりといった工夫が見られた。

 不安を抱えて集まる場所だからこそ、疲労が蓄積しないよう、あらゆる手だてを講じるのは国や自治体の責務だろう。障害のある人の受け入れ態勢の充実や避難が長期化した際のトイレや食事、風呂の手配などまだまだ課題は多い。

 避難者の感想や要望をしっかり聞き取り、いつ来るか分からない次の災害に備えてほしい。一方で身を寄せる側も、自身の心の持ち方ひとつで居心地が良くなることを覚えておきたい。

 知人が担当した避難所は、1人暮らしの高齢者が多かったそうだ。勢いを増す雨風の音は恐ろしかっただろう。硬い床に雑魚寝はさぞつらかったろう。それでも明るく、穏やかに過ごした人生の先輩から学ぶことは多い。



「あんちゃん」(2020年9月9日配信『長崎新聞』-「水や空」)

 離れ離れだった6人きょうだいが一緒に暮らすことになった。一家の中心「あんちゃん」は江口洋介さん、次兄の「ちい兄ちゃん」は俳優デビューから間もない頃の福山雅治さん。「ひとつ屋根の下」は1993年の大ヒットドラマだ

▲本県を7日未明から朝にかけて襲った台風10号。県内で742カ所の避難所に5万人を超える人が身を寄せた-との記事を読んで、あまり脈絡なく懐かしの名作のタイトルを連想した次第

▲大半の自治体で満員状態の避難所が出た-とある。〈…近隣の避難所を案内したり、新たに開設したりして対応した〉。新聞記事になってみれば、ほんの数行の話だが

▲避難所の玄関で「ここはもう満員ですから他へ」と受け入れを拒まれる状況は、想像するだけでも相当つらい。強風や大雨が迫る恐怖を前に、やむなく自宅を離れると決める判断の重さを思えばなおのこと

▲避難所も「密」を避けねばならないコロナ禍の災害対策。ただ、前もって引いた「社会的距離」の線が現場の機転や柔軟さを一切失わせているとしたらやはり問題だ。「なんとまあ杓子(しゃくし)定規な」の非難は一方的に過ぎるとしても

▲冒頭のドラマ、あんちゃんの決めぜりふは「そこに愛はあるのかい?」-。避難所の屋根の下にも、どうか愛を。台風の季節はまだ続く。




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Author:gogotamu2019
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